655話
さて...小さな湖がある森からコウ達は抜け出した後、残りの赤い丸印が付けられた場所を巡ることとなったのだが、何処もかしこもこれといって魔物が増える原因となる違和感を見つけ出すことが出来なかった。
そして次の場所が赤い丸印が簡易的な地図に付けられた最後ということで、何かしらの違和感になるようなものは無いかと出会ったこともない神様に祈りつつ、コウ達は残り最後の赤い丸印がある森へと足を踏み入れていた。
「もう暗くなってきましたね〜」
「早めに確認だけ済ませないとな」
「キュ!」
また時間帯も既に夜が近づいているのか、茜色に染まっていた空も半分程は暗い色となっており、西の大地に向かって陽は沈みかけていたりする。
そのため、早めにここら周辺を確認しなければ魔物が活発になってしまうし、何よりも視界が悪くなるので、例え原因があったとしても見逃してしまう可能性がある。
ということで、コウとライラは周辺をぐるりと見渡し、フェニは上空から変わったことが無いかを探し始めた訳なのだが、今度は東の大地から夜空に向かって煌々と輝く白い月がゆっくりと顔を覗かし出していた。
「ん...?何だあれ?」
「門でしょうか~?」
そして煌々と輝く白い月の光が中央の広場を照らし出したのだが、そこには謎の大きな門が何もなかった広場の中心部にうっすらとまるで身を隠していたカメレオンのように現れ出す。
「明らかにこの門が怪しいな」
「そうですね~こんなところに普通はなさそうなものですもんね~」
目の前に現れた謎の大きな門というのは明らかに普通では起こることがない異変であり、様子を窺うことにしたコウ達は木の陰に身を隠してこれから何が起こるのかどうかを確認していると、大きな音を立てゆっくりと開き出した。
そんなコウ達は警戒しながら謎の大きな門が最後まで開くのを木の陰から見ていると、開きかけている扉の隙間から見えたのは岩壁に包まれたダンジョンと似ている場所であり、そこには大量の低ランクの魔物がまるで軍隊のように整列して待っているではないか。
「門の奥に魔物...?やっぱりこの門が原因っぽいな...」
「しかも門の奥はダンジョンに似てますね~...」
そして軍隊のように整列して待っている魔物達は謎の大きな門が開き終わると、催眠が解けたかのようにそのまま謎の大きな門から外へわらわらと溢れ出すかのように飛び出していき、あちらこちらからに向かって走り出していく。
今この場で推測するのであれば何処かのダンジョンとあの謎の大きな門は繋がっているため、そこから溢れ出しまい、結果として各地で魔物が増えているのだろう。
また外に向かって飛び出して魔物は低ランクの魔物が多いがそのうち高ランクの魔物も出てきてしまう可能性もあるので、これは軽視することが出来ないと言える。
それにしてもコウ達の隠れている木の陰には幸いにも魔物は近づいては来なかったため、バレたりすることはなかったので、多くの魔物達との面倒な戦闘はなんとか回避することが出来た。
そして謎の大きな門から軍隊のように整列して待っていた魔物達が全て外に出終わると、再び広場の中心部から透明になるかのように消えていってしまう。
もしかすると魔物が増えている原因というのが、今の今まで見つかることがなかったのはすぐに魔物が現れる謎の大きな門が消えてしまうからなのかもしれない。
「他の場所も同じかもしれないですね~」
「もしかしたら夜になるとダンジョンと繋がる門が少しの間だけ出てくるのかもな」
とりあえず原因となるようなものを発見したということで、後は冒険者ギルドにこのことを報告するだけなのだが、今のところどうすればこの問題が解決するのか検討もつかない。
まぁそれを考えるのは自身達ではなく、冒険者ギルド側のことなので、とりあえずはこの場で解決案を考えることはしなくても良いだろうか。
ということで、コウ達は上空から周囲を偵察しに行っているフェニが戻ってくるのを待つと共に先程の謎の大きな門が再び現れることがないかどうかを木の陰から見張ることにするのであった...。
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次回の更新予定日は多分1月28日or29日になりますのでよろしくお願いします。




