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617話

「そういえば皆さんはこれって知っていますか?」


「ん?なんだこれ?」


「何ですか〜?」


 ある程度、お茶会が進んでいくと、イザベルは思い出したかのように席を立ち、机の引き出しから1枚のビラのような物を取り出し、コウの目の前に差し出してきた。


 そのため、コウ達は何のビラなのか見てみると、そこには魔導国メークタリアにて魔道具の祭典が今日から5日後に開催されると、見出しのように大きく書かれていた。


 またビラに書かれた内容を詳しく確認してみると、魔道具を作成することが出来る有名な人物達が集まったり、魔道具のオークションのようなものが開催されたりと様々なことを行うらしい。


「どうでしょうか?一緒に行ってみませんか?」


 確かにこれは男心として擽られるし、珍しい魔道具が手に入るかもしれないため、是非とも行ってみたいと心の中で思っていると、イザベルからまさかの一緒に行ってみないかという提案をされることとなる。


「面白そうですね〜是非一緒に行きたいです〜!」


「行けるなら行きたいけど...イザベルは大丈夫なのか?」


「んー多分行けると思いますよ。最近は暇ですからね」


 コウ達としては他にすることもないため、行きたい意思を伝えると共にイザベルも魔導国メークタリアに一緒に行っても大丈夫なのか?を聞いてみると、特に問題ないらしいのだが、果たして副団長であるジュディ達にその話はしているのだろうか?


 まぁイザベルのことなので、きっと話は終えているだろうと思いつつ、とんとん拍子で一緒に魔導国メークタリアへ行くことが決定すると、部屋の扉からコンコンと軽快なノック音が聞こえてきた。


「団長。部屋に入ってもよろしいでしょうか?」


「問題ないですよー」


 そんな軽快なノック音を鳴らした人物は誰なのかというと、白薔薇騎士団の副団長をしているジュディのようで、イザベルの許可を得ると、扉を開けて部屋の中へ入ってくる。


「失礼します...ってコウ君達じゃないか。久しぶりだね」


「久しぶりだな。お邪魔させてもらってるぞ」


「お久しぶりです〜」


 部屋の中に入ってきたジュディはコウ達の存在に気づき、片手をあげながら軽い挨拶してきたため、コウ達も片手を上げて軽く挨拶を返していく。


「団長そういえば...ん?そのビラはいったい...?」


 そしてイザベルに何かを話しかけようとしたジュディなのだが、机の上に置かれたビラに気付いたようで、頭の上にクエスチョンマークを浮かべながらも何のビラなのかを質問をしだした。


「これですか?これは魔導国メークタリアで祭典が行われるというものですね」


 そんな質問をしてきたジュディに対してイザベルはさらりと答えていく訳なのだが、何故そんなビラがこんなところに置いてあるのか分かっていない様子。


「はぁ...そうですか。では何故そのビラを...?」


「勿論コウさん達と行くからに決まってるじゃないですか」


 そのため、ジュディは追加の質問として何故そんなビラがこんなところに置いてあるのか?を聞くと、当たり前のようにイザベルは魔導国メークタリアへコウ達と共に行く旨を伝えていく。


「団長...その話は聞いていないのですが...」


「そういえば話していませんでしたね。駄目ですか?抱えていた仕事も終わりましたし...」


 その言葉を聞いた瞬間、ジュディは眉間にシワを寄せながら聞いていないと言い出したため、やはりというかコウの予想通り、イザベルはこの件について何も話していなかったらしい。


「はぁ...分かりました。私が何とかしておきます」


 そして話を終えると、ジュディは諦めた表情を浮かべつつ、ため息を付きながらなんとかすると言い出したので、結果的に魔導国メークタリアへイザベルと共に行けることとなった。


「団長。いらっしゃいますか?私もお茶会に参加してもよろしいでしょうか?」


「問題ないですよーエリスも入ってきて下さい」


 そんな2人のやりとりを見ていると、再び部屋の扉がノックされ、声が聞こえてきた訳なのだが、今度の人物は先程まで花壇で水やりをしていたエリスであり、イザベルの許可を得ると、そのまま部屋の中に入ってくる。


 こうして今度は色々と悩みを抱えたジュディや水やりを終え、状況が掴めていないエリスを含めたお茶会が始まることとなるのであった...。

いつも見てくださってありがとうございます!


次回の更新予定日は多分10月22日になりますのでよろしくお願いします。

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