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267話

「はっはっは!コウ君は中々に面白い子じゃないか!」


 模擬戦後、イザベルの父親であるライエルは意気消沈(いきしょうちん)し、落ち着いたところで出会った経緯(けいい)や関係性をこと細かく説明すると、笑顔になって元気を取り戻してくれた。


 逆にイザベルや母親のイザベラは不満そうにしていたが、これもお互いのわだかまりを無くすためなのでしょうが無いのだ。


 ともかく、面倒な問題を片付けることができたので、今ではお茶をしながらゆっくり雑談を楽しむことが出来ている。


 また雑談内容についてはコウについての冒険者歴やどんなことを普段しているのかなどの色々な話を根掘り葉掘り聞かれはしたが、自身の産まれについては話していない。


 別に自身の産まれについて話したところで受け入れてくれたりするかもしれないが、それでも態々自分から話す内容ではないからだ。


「さて...色々と一安心できたしそろそろお(いとま)させて頂こうか」


 そしてティーカップ内のお茶やお供であるお菓子もなくなったということで、イザベルの両親は王都に帰宅する支度(したく)をしだした。


 確かに今の時間帯は昼過ぎとなっていて、今から馬車に乗って王都に帰宅するとなると夕方ぐらいには到着するだろうし、丁度良い時間帯である。


 まぁ今回はイザベルとコウの関係性を知るために来ていただけであり、とりあえず関係性には問題ないことが知れたということで満足したのだろう。


「じゃあイザベル!私達はここで失礼するから諦めずに頑張るのよ!」


「イザベラお母様!」


 嵐のように去ってゆくイザベルの両親達は帰宅する準備ができるとそのまま部屋から出ていくのでコウ達も見送るため部屋の外に出てついて行き、屋敷の外へと出た。


 屋敷の外では既に馬車が用意されており、御者として馬に乗っているアールベールはコウに蹴り飛ばされた股の部分が馬の移動する振動によって痛いのか、冷や汗をかいて辛そうな顔をしているので、少しだけだが申し訳ない気持ちになってしまう。


 とはいえ勝負の世界は厳しいということで、何とか股の痛みに耐えつつ、王都まで頑張って帰って欲しいところである。


 そしてイザベルの両親は馬車へと乗ると小さな窓から手を振りながら去っていくので、コウ達も手を振り返し、そのまま別荘の広い庭を進んでいくのを見送り終わると、残り少ない時間の1日を満喫するために屋敷の中へと入っていくのであった...。


 そして時は経ち翌日。バカンスを思う存分に満喫してリフレッシュしたコウ達は既にイザベルの別荘から旅立っていた。


 イザベル達とは途中で別れており、またいつでも王都にある白薔薇騎士団の屋敷に遊びに来て欲しいと言われたので、王都に行く機会があれば寄るのもいいだろう。


「お~!久々のローランが見えてきましたね~!」


「キュキュイ!」


「なんか久々だな」


 そして御者の腕も良かったのもあるが半刻ほどで、懐かしのローランが見えてくると、今回は色々とあった長い旅だったなぁとしみじみと思う。


「そういえばこれをどうするか忘れてたな」


「わぁ~!綺麗ですね~?」


 コウが取り出したのはアクエールを助けた際にお礼として貰った精霊玉というビー玉ほどの大きさをした宝玉であり、それを見たライラは物欲しそうな目で見つめてくる。


「あげないぞ」


「えぇ~1個ぐらい良いじゃないですか~」


「わかったわかった。加工が上手くいったらな」


 加工が上手くいったらといってもディザーというダークエルフのいる王都にはよらずにローランまで戻ってきているので、この精霊玉を加工できるエルフをまずは探さないといけないだろうか。


 何故、王都にいるであろうディザーに精霊玉の加工をお願いしなかったのかというとディザーはダークエルフであり、普通のエルフとは種族が少し違うので、精霊玉の加工ができるかどうか分からないし、ギルドマスターという立場上、簡単に加工してくれるとは思えないからだ。


 まぁ単純に今の今まで収納の指輪の中に放置してすっかり忘れていたというのもあるのだが...。


「ローランにエルフはいるんだろうか...まぁ探せばいそうだけど」


「エルフの方ですか~?以前挨拶したじゃないですか~もう忘れちゃったんですか~?」


 はて...?ライラは以前、エルフと挨拶したと言っているがコウの記憶にはないので瞳を閉じて腕を組み、思い出すかのように記憶を辿る。


「ほら~あのコウさんが知り合いでジャンという方のパーティーに入ってた子ですよ~」


「あ~...今思い出した。あのリリアって子か」


 ライラの一言で思い出し、確か獣人国ロスガニアへ向かう前にジャン達と会っており、新しく戦力として入ったリリアと1度だけ挨拶を交わしている。


 その挨拶の際、ふわりと吹いた風によってフードが外れ、エルフの特徴と同じである尖った耳が一瞬だけ確認できたのだ。


 あの子なら純粋なエルフということで、もしかしたら精霊玉の加工を出来るかもしれない。


 今の時刻はまだ昼を過ぎた辺りということであり、運が良ければ冒険者ギルドで会うことが出来るはずなので、コウ達はそのエルフの少女であるリリアに会うため、ローランに到着したら冒険者ギルドへ向かうことにするのであった...。

いつも見てくださってありがとうございます!


評価やブクマなどをしてくださると嬉しいですm(_ _)m


次回の更新は11月13日になりますのでよろしくお願いします。

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