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217話

「このシスター女強いぞ!もっと人を寄越せ!」


「こっちのレイピア女も手強(てごわ)くて無理だ!」


「何なんだあの鳥の魔物は!早く撃ち落とせ!」


 次々と襲いかかってくる裏ギルドの者達の振りかぶった獲物をまるで舞うようにひらりひらりと紙一重に躱し、自慢の拳や蹴りを振るい骨を砕くような音をさせながらライラは裏ギルドの者達を鎮圧していく。


 イザベルもまた疾風の二つ名に恥じぬように相手が襲いかかってくる前に相棒であるレイピアをひゅんひゅんと風を切るように振るって足の(けん)を斬り動けないようにしていく。


 そしてそんなイザベル達をサポートするようにフェニは飛び回りながら雷魔法を放ち、感電させて裏ギルドの者達の動きを止めたりして2人と1匹の動きは滑らかに連携していた。


「さぁ~ばっちこいですよ~」


「次は誰が斬られたいですか?」


「キュイキュイ!」


 犯罪を犯している者達ということで別に生かす必要もないのだが、ギルドマスターであるディザーから理由は分からないがなるべく殺さないようにと言われている。


 そのためイザベル達はある程度、手加減を加えて殺さないように次々と裏ギルドの者達を鎮圧していく。


 そしてある程度、裏ギルドの者達が掘っ立て小屋から出なくなった頃合いだろうか。


 辺り一帯にはわらわらと虫のように掘っ立て小屋から湧いて出てきた裏ギルドの者達の殆どが既に戦意はなく、地へ伏せている。


 死体ではないがまさに死屍累々な状況といった感じだ。


「ふ〜これで終わりでしょうか~?」


「みたいですね。あまり手応えがないです」


「キュキュイ!」


 そしてディザーはというとやはり元Aランク冒険者だったということで傷一つなく、身に纏っている外套についた土埃を手で払っていた。


 ディザーの周りには裏ギルドの者達が積み重なるように倒れているので何かしらの方法で鎮圧したのだろう。


「まだ終わりみたいじゃないぞ」


 地下に入るための掘っ立て小屋に向かってディザーが指をさすのでその方向に視線を向かわせるとイザベルと同じ様にレイピアを腰に差している男と神父の格好をした男の2人組が立っている。


 ふらふらと身体が揺れているのでなんだか雰囲気が他の者達とは全く違い、またフードを深くかぶっているため顔は見えない。


「何処かで見たことのあるレイピアですが...思い出せないですね」


「フェニちゃんは少し離れたほうが良いかもですね~」


「キュイ!」


 2人組の男の様子を見ていると突然、謎のスイッチが入ったのか動き出しこちらに向かって走り出すので迎え撃つために少し後ろに下がりつつ、イザベル達は構える。


 そしてフェニはイザベルとライラの邪魔にならないようにと判断したのかディザーの元へと飛んでいき、その場から退避する。


 2人組の男達の狙いははっきりしているようでイザベルの方にはレイピアを腰に差している男がレイピアを抜いて向かいライラの方向には神父の男が暗器を持ち出しながら向かってくる。


 そして2人組の男達は走っているせいで風の抵抗を強く受け、深く被っていたフードは(めく)れるとその素顔があらわになった。


「...っ!あなたは!」


「えぇ~!どうしてこんなところに~!?」


 迫りくる2人組の男の素顔は見知った顔であり、イザベルとライラはまさかこんな所で再び出会うと思っていなかったのか驚き目を見開く。


 イザベルの見知った顔というのは親同士が決めていた元婚約者。


 闘技大会の際にコウによって蹴散らされた挙げ句、闘技大会で行っていた全ての悪事がばれ、親から勘当されたということでアルトマード王国を裏切って最終的に帝国側へと付いたシスという男。


 そしてライラの知る人物についてはディード神父。


 聖徒シュレアで1つの孤児院を任されていたが実際には孤児を生贄として利用し、Aランクの魔物であるリッチを呼び出したのだが、呼び出した瞬間にリッチの手によって腹部を貫かれ、死んでしまい最終的な目的は闇の中となった男。


 どちらも見知った顔ではあるのだが、表情を見る限り虚ろな目をして口元からは涎が口元からだらだらと垂れている。


 以前見た姿と違って様子がおかしく、ディード神父に関しては死んでいるはずなのに目の前で動いているのがライラにとって信じられない光景であった。


「気になりますがそれは後ですね」


「そうですね~とりあえずは寝てもらいましょうか~」


 驚きはしたがお互いに気持ちを切り替え、向かってくるシスとディード神父を鎮圧するため、イザベルはシスの手足の(けん)を狙いレイピアで斬り裂いてライラは右足を大きく上げたハイキックをディード神父のこめかみ部分へと打ち込み気絶を狙う。


 シスとディード神父の2人は走っている最中に斬られたり、蹴りを打ち込まれたりしたためバランスを崩し、勢いよく地面にぶつかるとそのままごろごろ転がって気絶したのか動かず、その場で倒れたままとなった。


「どうして彼がここにいるのでしょうか?訳が分からないです」


「ディード神父も確か死んだはずですけど~...」


 とりあえずは全ての敵方を鎮圧することに成功したということで身体の向きをディザーの方向へくるりと変えて歩き出す。


 するとディザーが大きな声で「後ろだ!」と言うので何事かと思い後ろを振り向くと先程、動けなくしたつもりのシスとディード神父が起き上がり武器を構えてこちらに向かって走ってくるのであった...。

いつも見てくださってありがとうございます!


評価やブクマなどをしてくださると嬉しいですm(_ _)m


次回の更新は8月4日になりますのでよろしくお願いします。

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