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109話

 クルツ村。周りは森で囲われ、緩やかな時間が流れている場所。

 

 そんな村の中を2人1匹はのんびりと歩いていく。


 村長の家へと向う際、ライラはコウの隣を歩き観光ガイドのように説明しながら自分が育った村を自慢気に話してくれていた。


 これでは観光に来たのか依頼に来たのかわからないが楽しそうに話すライラへ水を差すようなことはせず、耳を傾け話を聞いていく。


「どうですか~?良い村じゃないですか~?」


「あぁそうだな。良い村だと思うよ」


 コウは過去にクルツ村へ来たことがあるのだが、ライラに噂の人物でないとバレないように話を合わせていた。


 とはいえコウの事を知っている村人や村長に会った瞬間、バレてしまうのだが...。


 幸い昼時のためか周囲の畑などには人はおらず、家に帰り休憩中のようだ。


 暫くライラの村自慢に付き合いながら歩くと村の中で1番大きな家の前に辿り着く。


 前回も来たことがあるが村長の家であり、泊まったこともある。


「じゃあ俺は家の前で待ってるから」


「えぇ~付いてきてくれないんですか~?」


「いやライラの依頼なんだし初の依頼だから1人で行くんだぞ」


 ライラは不満そうに顔を膨らませるが確かにと納得し、村長の家の中へと入っていく。


 コウとしてはこれで無事に村長へ会わずに済んだためコウの正体がバレることはないはずだ。


 もしバレたとしたらそれはそれで諦めるしか無い。


 ライラを待っている最中は時折コウの前を村の子供が通り過ぎていったり、肩に乗っているフェニを物珍しそうに見たりするがどうやらコウのことを知らないらしく軽く子供達の相手をしていた。


 家の入り口から物音がし、振り返ると村長との話が終わったのかライラが外に出てくる。


「お待たせしました~」


「ん。依頼の話はどうだった?」


「ここから近くにある湖周辺に住み着いているらしいです~」


 村長から聞いた話によるとこの村の近くに湖があり、そこでフォレストウルフは群れを作っているそうだ。


 そして、その湖の場所はライラがよく通っていた場所だったらしく懐かしむように話す。


「よし。じゃあその湖とやらに行くか」


「案内しますね~」


「フェニ~行くぞ」


 これから湖に向うということなので、フェニを呼ぶと近くの子供達をからかうように空を飛んでいたがコウの肩へと飛んでくる。


 子供達とは手を振り別れを告げると振り返えされたので少しだけ微笑ましい。


 まぁコウも見た目はどちらかというと子供なので周りから見たら少し大きい子供が小さな子共達と遊びあった様な感じだろう。


 とはいえ2人と1匹は依頼であるフォレストウルフの討伐をするためにライラの昔から知っている湖へと向うのであった...。


 村から出るとライラは両手にいつもの黒い手袋を装着し、左手にある林に向かって歩き出す。


 林の入り口と言うよりかはあまり手入れのされていない獣道がそこにはあった。


「ここを通るのか?」


「こっちから行くと近いんですよ~」


 そんなことを言いながらライラはがんがんと手入れのされていない獣道の中を歩いてく。


 もしこれでフォレストウルフへ既に見つかっており、先回りされて襲われたらたまったものではない。


 かなり警戒しながら暫く草をかき分け、獣道を進んでいくと無事に目的の場所である綺麗な湖へと辿り着いた。


 綺麗な湖は空から降り注ぐ太陽の光を反射しキラキラと輝いており、透明度もかなりあるようで近くによると手頃な大きさの魚が泳いでいるのが見える。


「到着です~どうですか~?綺麗じゃないですか~?」


「良いところだな。でもここにはフォレストウルフがいるらしいから静かにな」


 コウは確かにと頷きつつ、ライラに注意を促すと今になって口に手を当てながらしまった!という表情をしていた。


 とはいえフォレストウルフは獲物を見つけたら獲物が行く先に先回りをして茂みなどに隠れ襲ったり死角から飛び出してきて襲ってくると言った魔物であるため、湖まで来る段階で襲われていないのならばまだ見つかってはいないということになる。


 コウは湖の周囲を見渡すがフォレストウルフの姿はなく何処かの林や草むらなどに同化しているのだろう。


 集中して林や草むらを肉眼で探しても見つからないということはかなり隠密に特化した魔物だ。


「むぅ...見つからないな」


「でしたら~私が餌になりましょうか~?」


 流石にその提案はよろしくないのでコウはすぐに却下をする。


 まぁ肉眼で見つからないのならばコウとしては魔法で探せばいいと考えていたので、ライラに魔法を使うと伝えると足元から霧を生み出していく。


 コウの得意な魔法"濃霧"であり、周囲にあるものや生物を感知できるようになる魔法だ。


 かなり便利なのだがデメリットもあり、コウしか周囲の状況を把握できないためライラやフェニにとっては視界が無くなってしまうのである。


 コウを中心として霧は生み出され周囲の林や草むらはどんどん霧に飲まれていく。


 すると手に取るように周囲の状況が把握でき、6体ほどの生き物がコウ達の後ろに回り込もうとゆっくりと林の中を移動しているのが分かった。


 すぐにコウは魔法で生み出した霧を散らし後ろの林に向かって水球を飛ばすと、後ろを移動していたフォレストウルフ達は何故ばれたのか分からず驚き飛び出してくる。


 そして飛び出してきたフォレストウルフ達は目の前にいる攻撃してきたコウ達に敵意を示し、唸っていた。


「さぁ戦闘開始だ!」


 コウは使い慣れたサンクチュアリを出し合図をするとライラは手袋に魔力を込め、フェニは肩から空へと飛びたっていつでも戦えるように構えるのであった...。

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