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第七十四話 極化書


 お! ヴァッシュの強化書じゃないか。……あれ? ヴァッシュってアンドロも持っているよな? 四等騎士昇格の時に貰うものだし。……良いの?


 表示されたウィンドウを見てクロードは思わずアンドロの方を見た。何が言いたいのか分かったのだろう。アンドロは少し笑っていた。


「クロードの方が使いこなせると思ったから君に渡すんだよ。僕はもっとそれにふさわしい実力を付けてから手に入れることにするさ」


 その強化書でヴァッシュを強化していればネミリアの傭兵に撃墜されることも無かったんじゃないか? ……まあハイブリジには撃墜されたかもしれないけどさ。ま、貰えるものは貰っておきますか。


 ちょうど今ヴァッシュを使っていないから気兼ね無く強化出来るね。ルブールが強化されてかなり強くなったからなぁ。ヴァッシュは結構使っていたから強化されてどれくらいステータスが上がるのか楽しみだね。


「……無理を言ってタスクに行かせてしまって申し訳なかった。今日はもうゆっくり休んでくれたまえ」


 レオのその声でクロードはこの日連続でタスクに出発したことを思い出した。クロード自身には疲労はそこまで無いものの機体の消耗は相当である。レオのその言葉に甘えクロードはゆっくりと休息を取るため自室へ向かったのであった。


――

自室

――


 ……さて、休息もしっかり取ったし今日もタスクを頑張っていきましょうかね。ヤンマのお頭の納品はもう持っているから納品するだけだよね。それじゃあ今日は真珠の尖牙の納品タスクに行こうか。コールバの海かぁ……、キングインクに遭遇しないように気をつけてバイトシエルを探さないとね。それじゃあ出発するために格納庫へ行きましょうかね。


 タスクへ向かうために格納庫へ向かおうと自室を出たところでクロードは出入口近くにもたれかかっているアンドロに気が付いた。同じタイミングで向こうもクロードが出て来たことに気が付いたようだ。真剣な表情でクロードの方を向いていたのである。


「クロード、……救出してくれてかありがとうね」


「おう。……わざわざそれだけ言いに来たのか?」


「いや、それだけじゃ無い。……僕がなぜネミリアの傭兵に襲われたのか。それを説明しておこうと思ってね」


 そう言われるとクロードもそれが気になってきた。そもそもクロードが知っているタスクではネミリアの傭兵と戦わねばならないものは無い。そしてアンドロは最初の下っ端には勝っているのである。その時点で撤退すれば撃墜されることは無かったのである。


「……なるほど、確かにそれは気になるな。教えてくれ」


「それはね、彼らがとある物を狙っているという話し声を聞いたからだよ」


 ……ほう、とある物か。やけにもったいぶるな。要はアンドロがその場でそれを阻止しないといけないと判断したものってことだよな。


「……で? そのとある物ってのは何だ?」


「極化書だよ。彼らはイルヴィアの極化書って言っていたな」


「……極化書? 強化書じゃなくて?」


 アンドロはかなり真剣な表情である。そのため冗談でこんなことを言っているのでは無いとクロードには思われた。


「極化書は強化のさらに上の段階であるE・L・Kの極化のための本だよ。E・L・Kは強化を経て極化することで更なる性能を手にすることが出来るのさ」


 ……なるほど、強化のさらに上ってことか。イルヴィアってのは確かハイブリジが乗っていた機体だな。極化書を探していたって事は強化は既に済ませていると考えた方が良いのかな。


 ……でもハイブリジは自分の機体を単にイルヴィアとだけ呼んでいたよな。改って名前に付いていないから強化前と考えるべきか? ただ、あの強さからさらに強化、極化が控えているとは思いたく無いよな……。


「それで、アンドロがネミリアの下っ端と戦っていたって訳だな」


「そう言うこと。奴らが極化書を入手しているか否かだけでも知っておくべきだと思って戦いながら探りを入れていたのさ。まあ、それで撃墜されちゃったら奴らが探している情報すら伝えられないから撃墜された時はかなり焦ったよ。本当に助けてくれてありがとう。助かったよ」


 そして撃墜されたアンドロを俺が救出したからその情報がスタラジア帝国にも伝わったって事だな。アンドロが撃墜された情報が伝わるなら持っている情報を撃墜されながらでも送る方法がありそうなものだけどね。救出するから問題無いってことなのかな。


 アンドロの話はそれで終わりのようでにこやかに手を振りながらアンドロはアンドロの部屋へと戻って行った。クロードはそれを見届けてから今度こそタスクに向かうために格納庫へと向かうのであった。


――

格納庫

――


 格納庫へ入るとまずクロードはルピウスの姿を探した。本来なら前日に渡したかったが渡せずじまいだったある物を渡すためである。


「ええと、……あ、いた。ルピウス、これをお願いするよ」


「……これは、ヴァッシュの強化書だね。それじゃあさっそく強化に移行するよ。強化に必要な期間は……3日かな。3日の間はヴァッシュが使えなくなるけど良いかい?」


 読んでくださりありがとうございます。

 強化のさらに上の段階である極化について今回判明しました。E・L・Kは極化することで強化以上の性能を手にすることが出来ます。ちなみにクロードが戦った時のハイブリジのイルヴィアは強化もされていません。……おっかないな。

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