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少年、異世界に渡る  作者: 野上月子
召喚士村 ~神に愛された一族~
73/485

少年、砂漠の世界

73話目は砂漠世界に入ります

某ゲームの要素もありますので

嫌な方は回れ右を

では、どうぞ。

もうすぐここに客人がくる

人間だ。

砂漠に入った

でも、無理だ

この砂漠は、ただの砂漠じゃない

良くて生きれるか

悪くて死ぬか


さて、お手並み拝見だ。

ソレを見つめる何かは

彼らをジッと見つめるのだ・・。


             ****



俺たちはアズール村を後にして

この砂漠方面へと歩いて行った

そして、今・・。


俺たちは砂漠前にいるのだ


「旬、あれやな」


ラミアが暑さの中でフード越しから砂漠の頂上を見上げる


「・・うん、砂嵐で見えないけど。多分・・間違いないと思う」

「・・・そやな」


周りが砂嵐に覆われていて見えない

村あることさえここからは分からない


「さぁ、覚悟を決めて行くぞ」


ジンの声に俺たちは頷く


「そやな。ほな、行くで」


ラミアが歩き出す

俺も、フードを深く被る


見えない砂嵐に惑われさないように歩き出した


                   ****


「しかし、まぁ・・暑いな」

「仕方がないだろ」


温度は尋常ではない程暑さだった。

さすが、砂漠って所だろうか


「暑いね・・・ひぃ」


俺は突然目の前に迫る何かに怯える


「旬、なにに怯えているんや・・ん?」


目の前にいるのは、大きなトカゲだ


「ほぉ、オオトカゲか」


ジンは驚くこともなく平然とする

俺は思わず後に下がる


「ひぃ、オオトカゲ!!?」


トカゲだけど、すごく牙が鋭く

目は獣の目だ


怖い・・。

でも、俺の前にラミアが、ジンより遥かに好戦的に笑い


「うちが、やったるわ。」


そういって、オオトカゲに向かうラミア


「あ、危ないよ」


俺が止めるが、ラミアはミスリルナイフをもって


「シャァァァ」


ラミアが飛ぶ。それも高く


「こんな小物にうちが負けるわけないわ」


「技盗み発動”ジャンプ”」


その動きはルークさんのジャンプに似ている

ラミアはニィっと笑い一気にオオトカゲを刺す


「ガァァァ」


オオトカゲは倒れる


「口程にもない奴やな。」


倒れたオオトカゲの前で呟く台詞はなんとなく格好良い

それより、俺は気づいたことがあった


「ラミア”ジャンプ”使えたんだね」


すると、ラミアは頷き


「まぁな。技を盗めば使えるやで・・まぁ、威力は劣るけど」


「あれだけできれば十分だと思うが」


そこには、倒れて動かないオオトカゲを見るジン

俺は、身震いがする。


「どうやら、ここにはかなり強いモンスターがいるみたいだね」


「ああ・・しかも殺気がビシバシや」


先ほどの戦いで目を光らせるモンスターが俺たちに迫っている


「最悪だ・・」


俺は呟く

なんで、こうなるんだろう・・?


「うちが行こうか?」

ラミアが、戦闘準備に入ろうとすると


「まて、ここは、我がする」


ジンが静止する。


「ふぅん・・じゃぁ、頼んだで」


ラミアは下がる


ジンは術を放つと剣が光りだす


「雷よすべてを無になりたまえ・・”雷無剣”」


すると、大きな雷が上から振り落とされる

モンスターにすべて当たり

次々と焼け焦げて倒れる


「すごい・・。」


俺は関心するばかりだ。


「さぁ、行くぞ。旬。」

「そや、こいつらに構っている時間はないで!!」


そういって歩き出すラミアとジン

俺は思わず頷く


「う・・うん。」


そのモンスターの残骸を見て何かを感じ取った

まるで、俺たちに仕向けられたような・・?


「・・・。」


気のせいか・・。


「旬、はよ」


「あ・・ああ」


俺はラミアの後を着いていく

気のせいだと思いながら


                  ****



「ああ、長い道だな」

「果てしないな。」

「果てしなすぎて・・もうここ何処っていいたいよ」


俺たちは砂漠の道をひたすら歩く

砂漠の道は長い

果てしなくて何も見えない

オアシアスの影すら無い

俺は、先ほどからラミアが


「・・・。」


一言も話さないので心配になり


「少し休憩しよう。ジン・・ラミアが。」


そう言うと、ジンはそうだなっと肯定する


「ああ。さすがに砂漠とはいえ・・長時間休みなしはきついな」


「あの、木陰で休もう」


大きな岩が影になっている

そこで俺たちは座り込む


「旬、しっかり水を飲め。」

「あ・・うん」


水筒を出して水分を補給する俺とジン


「・・・。」


俺は水をラミアに渡そうと


「ラミア、水だよ。」


と水を渡すが、受け取らずにボ~っとするラミア


何かを見つめる


「どうしたの・・?」

 

「ああ、美味しそうな・・魚」


いきなり、向こうを見てヨダレを垂らすラミア


「な、いきなりどうしたの」


俺の静止を聞かずに

そして立ち上がりフラフラっと歩きだす


「どうした?」

「ラ、ラミアが・・変なことを」


フラフラっと一直線に歩き出す

ハッとしたジンはラミアが向かう先を見て


「蟻地獄・・。」

「え・・!!」


よく、見るとおおきな穴が見える

しかも、中心にいる蟻地獄は、ラミアを招きよせているのが分る


「幻覚だ!!奴の幻覚にかかったんだ・・蟻地獄の!!」


その途端、大量の砂がジンを襲いかかる


「くっ・・気づかれたか」


「嘘・・ど、どうしよう、ラ、ラミア」


と引っ張るが子供の力でも無理だ


「ジン、どうしよう」

「ラミアを殴れ、旬!!我は身動きできない」


「で・・でも。」


「早く!!」


「仕方ないよね・・。」


スッと杖を持って


「ゴメン、ラミア!!」


俺は杖でラミアを殴る

ゴィンっと音がしてラミアが


「グェっ」っと呻き声を上げて倒れる


「ふぅ、危なかった」


「旬、前から砂が来るぞ!!」


砂が俺を襲いかかろうとする


「分かっている。」


俺は杖を呪文を呟く


「水よ、荒れ狂うその動きを止めて・・”アクア”」


その途端、蟻地獄は水に襲われ倒れる


「ジュァァァ」


と叫び声が穴の中から聞こえたような気がする

ジンは砂による拘束が解けたのか急いで俺たちの元へと向かう


「離れるぞ!!」

「うん。」


俺たちはまた岩の所へと戻る


「今のうちに水を飲ませろ」


俺は、水筒で水を飲ませる

ゴクっと水が通ると


「ヴっ・・。」


ラミアがうっすらと瞳を開ける


「大丈夫。ラミア」


「死ぬかと思ったわ・・ありがとな」


俺たちは安堵のため息を吐く


「しかし、幻覚を使うのか・・。」

「・・何時使ったのかわからなかったね。」

「・・ああ」


蟻地獄は危険な存在だった。

あのまま放っておけばどうなっていたのか

考える身震いがする


「とにかく、ラミアの容態がよくなるまで休もう」

「そうだな」


                    ****


それから、休憩した後

俺たちは暑さに注意しながら、水をこまめに補給して歩きだした


「ホンマに幻覚ってあるもんやな」


元気になったラミアがカラカラっと笑う


「・・大丈夫?本当に。」


「大丈夫や。ちょっと、幻覚をみた程度や」

「程度じゃないだろ・・まったく」


ジンが呆れる。


「しかし、ここのモンスター強いは分るけど・・えらく

 多いな」


ラミアが水を飲みながら話す


「うん、確かに・・でも、今の所はモンスターはいないよ」


周りにはモンスターの気配は感じ取れない


「そやな・・けど、案外すぐ現れたりして」

「縁起ないこと言わないでよ」


その時、砂漠から何かが飛び出してきた


「・・縁起ない何かがきたぞ・・・お前ら」

「えっ・・。」


ゴソゴソっと遠慮控え目に出てきたのだ


「ポポッ~」


と騒ぐ埴輪


「・・・・。」

「・・・・。」

「・・・・。」


俺たちは三者三様に黙る


「なんや、これ」


埴輪のような見た目をしている

動き回っていて可愛いけど・・


「埴輪やな」

「埴輪だ」

「埴輪だよね・・。」


と思わず呟くと


「ポポッ」


嬉しそうに鳴く埴輪

でも、どこかで見たことのあるデザインだ。


なんか、日本の歴史に登場しそうな埴輪だ

いや待てよ


確か・・コイツ・・。


「なんや、珍しい生き物やな

 埴輪が騒いでいるわ」


「そうだな・・初めてみる生き物だ」


ラミアとジンが珍しそうにその生き物をみる

そしてラミアはその埴輪の姿を見て


「よく見れば見るほど、可愛いわぁ」


悶々しているが俺は埴輪がラミアたちに向けて

何かをしようとするのを見て


ハッとしたのだ

こいつの技を思い出したのだ

いつかのゲームに出ていた・・。


「危ない!!」


埴輪から粘土が飛び散ってくる

俺は、魔法を使う


「俺たちを守れ・・シールド!!」


すると、見えない壁が俺達を守る


「うぎゃぁぁ、なんやねん、こいつ」


そこにはシールドに針が千本以上刺さっているのが見える

思わずラミアは絶句する


「危なかった」


「旬、知っていたのか?」


「まぁね・・」


埴輪は不満そうに俺達をみて


「ポポッ・・ポポ~」


雄叫びを上げる

その様子を見てラミアは怪訝そうな顔をして


「なんや・・あいつ、何かしとるで」


すると、埴輪が集まってくる


「ポー、ポポッ!!」


「ぜ、全体攻撃や!?」


俺は、これは魔法だけじゃ無理だと感じたのか


「逃げるよ」

「そうだな・・急げ!!」


その叫びと共に俺達は走り出す


「うわぁぁぁ、こいつらうちらを追いかけてくるわぁぁ」


ラミアはもう何が何だかという顔をしている

そして俺達は埴輪達による逃走劇が始まったのだ



いきなり始まった逃走劇

旬たちはどうなるのか・・?

では、またどうぞ。

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