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20話 思い出の泉

「これでよし、空間転移を覚えたぞ。」


 訓練は地味だった、川に行って袋に水を繰り返し入れる作業。途中でガキんちょ共に変な目で見られたが魚を捕るんだと言ってごまかした。そしたら真似し始めて、小魚が捕れて喜んでいた。


「かあさん、ちょっと遊びに行って来るね~。」


 最近はある程度遅くなっても怒られなくなった、たまに薬草やホーンラビットを持って帰ってるのがポイントかもしれない。


 そういえば新しい召喚獣をゲットしたんだった。折角覚えた『精霊魔法』を使ってみようと思って部屋で試して見たらシルキーが現れた。家に住み着く妖精で新しい家と主を探しているという事で『契約』したんだ。

 通常は精霊魔法は精霊の力を借りて行使する魔法なのだが、召喚魔法を覚えていたので精霊と契約する事が出来たのだ。

 後日、初めて『交信』で女神様に確認すると歴史上同じ事が出来たのは1000年前の大賢者様だけでどちらか片方だけでは同じ事は出来なくて、2つ揃って初めて精霊との召喚契約が成立するという事だった。


「シルク、お留守番お願いするね。何かあったら連絡してね。」


シルク

シルキーLv2

HP8/8

MP20/20

<スキル>

『生活魔法』『精霊魔法』『家事』『裁縫』『木工』

状態:契約

家に近い程100%の力が発揮出来る。家の中限定で不死。


(かしこまりました、ご主人様。)


 シルクは家事全般が得意で職人スキルも持っているのでかなり助かっている。ゴブリンズの服もシルクに作って貰った。


「よし、今日も警戒頼むぞスノー。」


 スノーに警戒してもらわなくても森の中のモンスターに負ける事がないので大丈夫なのだが、万が一強いモンスターや村の人に戦闘の様子を見られると困るのでそういった意味で常に警戒してもらってる。


「もうすぐ泉か、半分くらいは来たな。もっと休憩していこうか。」


 あの泉はイクスやゴブリンズと出会った思い出の場所だし、たまにはみんな召喚して触れ合うのもいいだろう。今じゃイクスとゴブリンズはすっかり仲良しだしな。


(ご主人様、泉に怪我をした子犬が見えます。)


 急いで泉に走ると、血を流してぐったりしている獣がいた。


「犬じゃなくて子狼じゃないか、ひどい怪我だ。群れからはぐれてゴブリンにでも襲われたのか?」


 すぐに『フルヒール』を掛ける、光魔法Lv6で覚えたより強力な回復魔法だ。これならなんとか間に合うはずだ。


「クゥゥン・・・。」


 よし、意識が回復した。傷はすでに完治しているし体力も戻っているはずだ。とっておきのホワイトラビットの肉と水を与えて様子を見る。


「俺と一緒に来るかい?」


 子狼は服従のポーズを取る。そして感覚が繋がる。


「お前の名前はイズミだ、いい名前だろ?俺はジンだ、よろしくな。」


(ありがとう主様、一生の忠誠を誓います。)


イズミ

ウルフLv1

HP6/6

MP0/0

<スキル>

『牙』『爪』『体当たり』

状態:契約

森や草原に生息する狼のモンスター。群れで襲われると脅威。


「まずは『帰還』してゆっくり休んでくれ。元気になったら遊ぼうな。」


 小さくてかわいくてモフモフで正義。まさに俺が追い求めた理想系の1つだ。いつかあの子がフェンリルになるのは確定だな、親バカここに極まる!


 思わぬ出会いがあったけど、とにかくダンジョンの入り口までは行っておかないとまた森を抜けなおさないといけないかなら。あと半分か、今日は様子だけ見て帰る事になりそうだな。


「スノー、出発しようか。また何かあったら教えてくれ。」


 それから数時間は何事もなく、無事にダンジョンの入り口に着いた。


「見た目は普通の洞窟だけど、ここがダンジョンか・・・。」


 生まれて始めてのダンジョンにちょっと緊張してします。今日は入り口付近だけ調べて帰ろう。



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