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13話 召喚士への覚醒

 ある日、日課であるランニング中に大怪我をした鳥を見つけた。森の入り口のほど近く、獣かモンスターに襲われたのだろうか。とにかくここでは危ないので軽いヒールを掛けて家に連れて帰る。


「まずはこの子の事が分からないからな、とりあえず『鑑定』してみよう。」


ブルーバードLv1

HP1/5

MP0/0

<スキル>

『つつく』『飛行』

状態:野生

中央大陸に多く生息する青い鳥。非常に小さく素早い。


 血は止まったけどかなり衰弱しているみたいだな、何か食べさせた方がいいかもしれない。とにかくおかあさんに相談してみないと。


「おかあさん、村の外で弱った鳥さんを見つけたんだ、何かエサを上げたいんだけど、いいかな?」


「すぐにパンとお水を持ってくるわね、鳥さんの看病をして上げなきゃね。」


 パンを小さく千切って与えてみたがなかなか食べない。どうすればいいのだろうか、もう少し魔力を込めてヒールを掛ければもしかしたら・・・。


「おかあさん、鳥さんが飛べるようになるまで家で飼ってもいいかな?」


「う~ん、そうねぇ。ちゃんと自分でお世話出来る?出来るならおとうさんが良いって言ったらおかあさんは賛成するわよ。」


 こういう時って大体成功するパターンだな。ありがたい。


「うん、ボクちゃんとお世話出来る!だからちゃんと看病するよ!」


「分かったわ、じゃあおとうさんが帰って来たらちゃんとお話するのよ。」


 おかあさんが出て行ったのを確認してブルーバードを抱き、より強く魔力を込め、時間を掛けてヒールをかけていく。そうすると淡く光、徐々に体温が戻ってきた。多分これで大丈夫だろう。水を飲めるようになったし、時期にエサも食べれるようになりそうだ。


「ふぅ、よかった。そうだな、折角だし名前を付けたほうがいいよな。そうだな、青い鳥か、スノー・・・うん、今からお前の名前は『スノー』だ。」


 名前を付けた瞬間、自分の中で何かが変わった。


(ありがとう。)


「えっ!?なんだ、声が聞こえた?いや頭に直接響くような・・・。」


 一旦何が起きたのだろうか、頭の中で声が聞こえた気がする。ふと見るとスノーが俺の目を見つめていた。


「まさか?」


 恐る恐るスノーを鑑定するとそこには、


スノー

ブルーバードLv1

HP5/5

MP0/0

<スキル>

『つつく』『飛行』

状態:契約

召喚契約により、成長する力を手に入れたブルーバード。


「契約?召喚?どうい事だ、俺は何もしてないぞ?」


 新しいスキルか称号を得たのか?とにかくステータスを確認してみないと。


ジン=フォレスト

召喚士Lv1

HP 26/26

MP 737/742(-5)

STR 5

DEX 3

VIT 2

AGI 3

INT 32

CHR ∞

LUK ∞

<スキル>

『無限収納』『無限の魅力』『無限の運』『異世界言語理解』『叡智』『五感強化』

『鑑定』Lv5『隠蔽』Lv6『魔力操作』Lv6『身体強化』Lv3『精神強化』Lv3『格闘術』Lv2『剣術』Lv2『盾術』Lv2

<魔法>

『召喚魔法』Lv1『生活魔法』『水魔法』Lv3『風魔法』Lv3『光魔法』Lv5

<称号>

『賢者』『桜の加護』『アリスティルの加護』『異世界からの来訪者』


「はっ!?召喚士になってる、それに召喚魔法って何だ!?」


『召喚魔法』・・・あらゆる存在と召喚契約を交わし、使役する事が出来る。

Lv1『契約』・・・双方の同意の上でのみ召喚契約が成立する。

Lv1『召喚』・・・契約した存在を召喚する※召喚中は最大MPが減少。

Lv1『帰還』・・・亜空間へ帰還させる。※召喚獣の状態は徐々に回復する。


 『叡智』さんによると古代の失われた職業らしい。「魔法の理を理解し、あらゆる者に愛される祝福されし職業」だってさ。これ完全に神様から貰ったスキルと称号の力だよね。それがスノーを助けて名前を付けた事で条件を満たして契約が成立したと、そういう事だろうな多分。


「まぁ、祝福された職業なら悪いことじゃないよな、ポジティブに行こう!うん。ポジティブシンキング大事だよな!よろしくスノー!」


(よろしくお願いします、ご主人様)


 こうして俺は召喚士になり、かわいい召喚獣と契約した。






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