16/20
第十六話 一線を越えて
次の瞬間、部屋のドアが勢いよく開かれる。
「ゲオルグ~、昼飯食いに行こうぜ! ……って!?」
「うわっ!?」
「なっ!?」
ゲオルグの悪友二人とゾフィーが二人を昼食に誘おうと部屋を訪れてきたのであった。
ゲオルグは慌ててクラウディアを抱くのを止め、ほとんど裸に近い彼女を背に庇うように姿勢を変えると、部屋の入口にいる三人に向かって対峙する。
「なんだよ! お前ら!?」
クラウディアは、両手で胸を隠しながらゲオルグの背に隠れるように身を寄せる。
状況を理解した悪友二人は、驚きながら謝罪の言葉を口にする。
「す、すまん! ゲオルグ!」
「ごめん! ほんと、ごめん!」
そう口にすると、悪友二人とゾフィーは、慌てて部屋から出て行きドアを閉める。




