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第92話 久しぶりのレンガづくりからの壁づくり

「ここの土でレンガを作るんですね」

「はい」


山肌が露出している場所がある。

レンガに適している土の色だ。


「一遍に作りますね、今回は80万個」

「えっ、いきなりですか」

「はい」


土魔法は、レンガづくりの魔法っ、と。

すでに経験済みで、土魔法を扱いなれてきているので簡単にできてしまう。


「まずは、1万個分です」


土が移動して、レンガの形になり、焼きの過程を経て、所定の位置に移動する。

ここまでを一連の動きで完成させる。


幅4m、奥行2.5m、高さ1mのレンガが積みあがった塊ができた。

レンガが1万個ある。


「すごいですね。話には聞いていましたが、実際に見ると感動しますね」

「ただ、この方法だと時間がかかりすぎますね」

「まだ、遅いんですか、これで」

「だって壁100m分だから80万個ですから」


だいたいここまでに10分。

平行作業をしないと80万個はきつい。


一度に5万個作れる場所を確保する。

順次ここに、レンガが形成されていく。


さらに工程を調整して、10分あれば1万個の塊が10塊できるように計画する。



「それじゃ、本番いきます」


大量の土が移動して、同時にレンガが大量にできあがっていく。


「うわぁ、壮観ですね」

「土魔法は便利です」


動きを眺めているだけで、1万個の塊が10個、10万個できあがった。

それまでの時間が約9分。

予定より、ちょっと早かった。


「できました。ここは、自動化してあと69万個作り続けます。まぁ1時間ちょっとかかりますので、次の工程にいきましょう」

「途中にセメントもある倉庫がありますから、そこからセメントも移動してください」

「それじゃ、馬を連れてきてくださいな」


11万個の塊と一緒に移動していく。

だいたい塊ひとつが、自動車くらいの大きさだから、馬の後から11両の自動車が並んでついてくる形だ。


途中からは街道と平行して行進していくので、不思議な光景に街道をゆくひとがびっくりして眺めている。


「しかしまぁ、意外と早いものですね」

「ええ、馬車のスピードなくらいに設定してありますから」


だいたい時速10キロ程度の早目の馬車くらい。

無理はないスピードだ。


途中でセメントの移動のために同じような塊にして、移動させた。

土の採取所から1時間ちょっとで、壁の建設予定地に来た、

後ろからも1万個の塊が順番にやってくる。


「それでは、揃った分から作っていきましょう」


事前に調べておいた壁の構造と、さきほどの場所の設定が入った設計セラミックシートに基づいて、

ひとつひとつのレンガに魔法で指令を出す。


レンガが動き出して、自動的に積みあがっていく。


長さ100m、高さ8m。

それが二重に積みあがっていって、上ではひとつにまとまり、歩ける1mほどの道もできる。

この街の外壁と同じものが5時間かかって完成する。


「できました」

「おおっ、完成ですな」

「はい」


なんか、やっぱり大きい物はいいな。

仕事した感が半端ない。


「あと、3.9キロ。一気に作ってみましょう」

「冗談でしょ」

「ははは。さすがに無理ですか。もしかしたら、この調子で1週間くらいで出来たりして」

「魔力が足りないですよ」


正直言って、ここまで魔力を使ったのは初めてだ。

ただ、まだ魔力は半分くらい残っている。


1日200mが今の魔力の限界だ。

だけど、それは黙っておこう。


「5日に一回、今日の1.5倍の150mやります。だから、あと130日の期間が必要です」

「わかりました。費用は今回の倍までは出せます。総額、金貨4万枚でどうでしょう」


うー。

すごいお金が入ってくることになってしまった。

どうしよう。


個人で使える金額ではなくなってきた。お金持ちになるとお金では動かなくなるという、あれだね。

主人公がどこに向かうのかがわかりづらくて困ったぞ。


楽しく書いて、楽しく読んでもらえたらうれしいです。

ブクマと評価もよろしくです。

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