第36話 巨大な敵を討て
「ぎゃおっ」
やばい、リーダーに向かって巨大魔狼が飛び掛かっていく。
剣を構えてはいるが、受け止められそうもない。
《石盾創立》
リーダーとの間に石の盾をつくり防衛する。
リーダーもびっくりしているがあいつはもっと驚いている。
なんとか攻撃を反らし、リーダーを守る。
しかし、すぐに反転してリーダーを襲う。
《石盾創立》
もう一度だ。
今度はリーダーが石盾を利用して一撃を加えた。
飛び下がるあいつ。
少し下がって四脚を踏ん張る。
身体を反らして全身の力を使って吠える。
「がおおおーん」
衝撃波がリーダーを襲う。
間に合うか。
《石籠の繭》
リーダーを繭状の石籠で覆う。
衝撃を減らすためだ。
後ろの迷宮壁にぶち当たり繭は上に跳ねた。
奴は・・・えっ?
周りを見ている。
何かを探している感じだ。
そして、目があってしまった。
「うわっ、こっちに来る」
どうも、戦っているのがリーダーでないことに気づいたらしい。
どこかから魔法が来ている、と思ったのだろう。
《落穴創造》
準備できていないぞ。
あんな奴と闘うなんて。
《百本石槍》
とにかく、守るための物を出さないと。
《円盤飛翔》
数打ちゃあたる系でしか対応できない。
あいつに向かってフリスビーの様に円盤が飛ぶ。
全部で12個。
全部避けられた。
次は槍だ。
一度に100本作ったから、まるで剣山の様になった。
剣山をあいつに向けて飛ばす。
勢いがついていたあいつは、広い範囲に広がっている剣山を避けられない。
背中で剣山にぶち当たる。
よしっ、効いたか?
「あれ?駄目?」
背中の毛皮がやたら厚くなっているみたいで、槍は通らない。
表情からすると痛いようだが、大したダメージになっていない。
「どうする?」
《石の檻》
下から沢山の石柱が伸びていき、あいつを囲い始める。
上でひとつにまとまる。
これで籠の中の狼だ。
「がおーん」
石柱が集まる上の中心に向かって衝撃波をぶつけてくる。
石柱にひびが入って崩れた。
「脱出された?どうする?」
SSS級と言っても戦闘訓練は全くしていない。
いままでは防御しかしていなくて、強い魔物を倒すことは全くしていない。
塔の上に向かって飛び掛かってくる。
5mものサイズがあるから、飛び上がれば10mの塔など余裕だろう。
《塔退縮》
飛び掛かる目標を外すために、塔を一気に縮める。
一秒で監視席は地上に戻る。
頭の上をあいつが飛び越えていくのが見える。
珍しく主人公の戦闘シーンです。
日間ランキングがひとつあがって6位になりました。5位と13PT差、おしいっ。
楽しく書いて、楽しく読んでもらって。
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