第31話 遠征のお誘い
日間ランキング11位まであがりました。楽しく読んでいただいている皆様のおかげです。
「どうだ?一緒に参加してくれないか」
リーダーが私のことを誘ってくれた。
B級冒険者パーティがまた魔物討伐を予定しているらしい。
それもちょっと離れた場所だ。
今回のターゲットは魔狼。
街から3日ほど離れた村が襲われていて、救援依頼が来ている。
村人は魔狼を恐れて家から出られない毎日になってしまっている。
ただ、ずっと家に隠れていられるはずもなく、なんとかしてほしいと決死の覚悟でやって来た村人が依頼主だ。
「でも。その依頼って儲かるんですか」
「あまり儲からない」
ちょっと意外。冒険者が儲からない依頼なんて受けるのかな。
「なぜ、それなのに依頼を受けんですか?」
「実はな。その村。俺の生まれた村なんだ」
なるほど。それなら分かる。
だからいつものメンバーではなく、私に声が掛かったんだ。
「今回はメンバーで参加してくれるのが俺を入れて3人だけだ。戦力不足だから手伝ってほしいのだ」
討伐できたら、参加者には金貨5枚づつ。
それが、その村の限界だそうだ。
「すごく風景がいい山合いの村でよ。山の幸がうまい所なんだ」
なんだか、楽しそうな場所だ。
そうだ。新婚旅行だと思って参加するのもいいな。
「もうひとり、従者を連れていっていいかな」
「おっ、戦力になる奴か」
あ、冒険者と勘違いされてしまった。
「ごめん。戦力にはならない。私の身の回りの世話をする女だ」
「あー。仕方ない。良しとしよう」
リーダーも新婚なんだけど、奥さんは置いていくらしい。
旅費もかかるし、危険があるし。
一緒に連れていくものではない。
だけど、ミモザは付いてきてくれるはずだ。
身の回りの世話をするのが仕事だから。
「出発は3日後だ。いいな」
「了解した」
いろいろと考えて、参加することにした。
断るとリーダーが困ることになるし。
まぁ、リーダー達もいるから、そんなに危険ないだろうし。
お世話になっているリーダーの頼みだから、受けてあげたいと思うし。
ただし。前回のオークの時と同じ約束をした。
私は戦いの場を作るだけで、戦い自体はしない。
土魔法で攻撃することはできるが、避けておきたい。
その了解をもらって正式な参加することになった。
今書いている新作は、実はレンガ屋さんのお話です。
やたらとレンガ積んでいます。
ただ、土魔法が使えないのでひとつひとつ手で積みます。
↓これ。
【外れスキル『予報』が進化したら神級スキル『言ったら実現』って凶悪すぎるんですけど】
https://book1.adouzi.eu.org/n7127ex/




