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第213話 出資の条件とは?

「それで新店舗にはいくらくらいのお金がいるのかな?」


いままで店を始めることは考えたことがなくて、皆目見当がつかない。


「それが新街となると借りる訳にはいきません。店を建てないといけないので高額になってしまうんです」

「えっと、どのくらい高額なのかな?」


家を建てるならだいたいの見当がつく。土魔法で家を建て続けていれば、どのくらすが相場なのか、だいたい分かる様になってくる。

ところが店舗となるとそうはいかない。

全然想定がつかないから大将の見積もりを聞かせてもらえないと。


「この店と同じくらいの広さで25街区のメインストリートに近いところだと土地だけで金貨900枚は必要になります。建物も含めるとその倍。さらに運転資金も考えると金貨2千枚必要なんです」


とんでもない金額を言っていると分かる大将の顔。だけど、思ったより高くない。そのくらいなら即金で用意できる額だ。


「建物は私が作ってはいけないかな」

「もちろん、そういていただきたいと思っています」

「すると、その分を除くと金貨1200枚くらいでお店が始められるのかな」

「はい。それだけあれば」

「どうせ、投資するならもっと多くの投資をしてみたいな」

「なんと!そんなことが可能なのですか」

「誰か他にも、新街にお店を出したがっている人とかいないかな」

「います。います。店を出したがっている人、一杯知っています」

「そういう人達をまとめて大きな建物でやってみるというのはどうだろう」


なんか面白いぞ、これ。

建物を造るのは僕ができるし、土地の問題は街長さんとか街コーデのお姉さんとかに頼めばなんとかなりそう。

建物がハードだと考えればソフトは大将みたいな人がいる。手足として動いてくれる人はノッポさんみたいな人。

作る建物は勇斗の時代のショッピングアーケードだな。プラス温泉ランド。プラステーマパーク。


考えているとどんどんと楽しくなってきた。


「じゃあさ。この話に興味持ちそうなお店関係の人集めてくれないかな」

「もちろんです。ただ・・・」

「ただ、なんですか?」

「お金はあんまり無い人達ですよ。ほとんどが」

「あ、そっちはこっちで考えるから気にしないで。新しいお店を作りたいって夢がある人が欲しい。

夢だけでなく、実際にお店やっているといいんだけど」

「それならぱすぐ集められます。いつがいいでしょう」


うーん。いつだろう・・・あれ。決まっているの?そうなの?

なぜかミントが耳打ちする。


「明後日です。明後日のお昼に集められる人を集めてください」

「わかりました。ではランチが終わった後でいいですか」

「そうですよね。ランチ後で」

「では、このお店に集めます」

「よろしくお願いします」


夢が大きくなっているなぁ。大丈夫かな。

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