これは午前七時から、午前八時にかけての出来事
アキラ抹殺計画 第二使徒の影が・・・
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24話もあるから・・・更新速度上昇中
前回の24、何だかナミが可愛すぎたのでイチャコラしました。
7:00:58
7:00:59
7:01:00
40秒で支度し、洗面所で顔を洗い、歯を磨く・・・・・・となりにはまだ寝惚け眼のテレサがいるが、彼女も吸血鬼だけあって?歯は命なので、歯磨きは欠かさないそうだ。
幼女モードでは鏡に背が届かないので今は、少女モードに変身して、俺の隣で歯を磨いている。
「こうして並んで歯を磨いていると夫婦みたいですね♡」
「恐ろしいことを言うな。俺の命がいくつあっても足りん。」
古代ギリシャでヘラクレスは十二の試練、つまり十二回分死ぬような試練を乗り越えたそうだが、俺は一体いくつ死を乗り越えたのだろうか?
今迄食べた食パンの数を数える程、馬鹿馬鹿しい数ではないだろうか?
久々にナミの殺気を感じたね。
「アキラさん、磨き終わったら出かけましょう。少し、時間をロスしそうなので朝食は定食屋で済ませましょう。」
朝食の準備が遅れたのが、俺の所為なのは言うまでもない。
気恥ずかしく無言で頷き、鏡に顔を向きなおすとジト目で俺を睨むテレサが写っていた。(真祖は鏡に映るそうだ。)
何だよ!?
「別に・・・・・・こんな美少女が隣にいるのに全く手を出さないんですね。」
「俺は獣か?」
「朝からお盛んなようでしたから・・・夢ではあんなに激しかったのに。」
「俺は子供には手を出さないの。」
「・・・というより私の方が年上なのですが。ナミに手を出してる時点で守備範囲の高さはしれているし、このまま魔物に手を出しても誰も咎めませんよ? 私は何時でも待ってますから。」
ストレートだ・・・それも剛速球だった。
「家を追い出した挙句、貞操まで奪うとか獣を超えて鬼畜生じゃねーか。」
テレサに手を出せば人形師が暴走しかねん。
それに最近、女性陣も俺を見る目が獲物を狩るときの眼に変わってるから背筋が冷える。
死亡フラグを叩きおり、地雷を踏まないよう気をつけなければ。
「今更ですね。 私のアイデンティティを奪っておいて。」
アイデンティティってあの中二病の口調か?
俺のいないとこで喋ってるじゃん。
「私がデレるのはアキラ様の前だけです。」
言ってくれるね・・・・・・
「それは男、冥利に尽きるが俺の場合、ホントに冥府に落ちかねないから暫くおとなしくしてくれ。」
「おかしいですね? 東洋人は幼女嗜好者が多いと聞きましたから、幼女や少女姿で誘惑しているのに全く飛びつきませんね?」
そう言って透けて素肌が見えるネグリジェをパタパタして素肌を見せて誘惑するテレサ。
それは大きな誤解だ! 東洋人はベビーフェイスなんだよ!
「馬鹿言ってないで早く支度するぞ。 今日は外で食事を取るからな。」
「ではトマトサラダかトマトジュースを所望します。」
「吸血鬼にトマトって、それは世界の常識なのか?」
「ネギとニンニク、玉ねぎは抜いてください。」
「弱点を克服した吸血鬼とは思えん口ぶりだな!?」
「空豆がでたら交換してあげますよ?」
「・・・交渉成立だな。」
「フフフ、アキラ様も悪ですね~流石、元魔王。」
「いえいえ真祖殿程では・・・ククク。」
随分程度が低い悪が洗面所で笑いあっていた。
悪の権化?とされている魔王と吸血鬼の真祖がこれだからこの世界は平和を保てているのだろう。
気づくと鏡に涙目でプルプル震えながら焼き餅しているナミが写っていた。
ヤッベ。
彼女が沸点に達する前に早く出かけるとしよう。(汗)
7:13:31
7:13:32
7:13:33
朝食を馴染みの食堂店で済ませる。
俺が雑務クエストをこなしていた時、ウエイターや皿洗い、料理人として働いていた店でもある。
現在は七英雄、女神様御用達、縁のお店ということで大繁盛している店長の女将さんもお礼にと俺専用のテーブルをいつも開けてくれる為、重宝するお店だ。
「珍しいね 朝から顔を出すなんて・・・」
「い、いえちょっと寝過ごしちゃって・・・」
「アハハ、休日だからかな?」
夫婦揃ってごまかす。
「何にせよおかげで朝から大忙しだよ。」
「フフフ、感謝するが良いぞ!」
何故、お前が誇らしげ?
七英雄に、女神様、更にナミにも負けず劣らずの美少女が入店すれば、客の入りも増えるわな・・・
朝食は焼きたてパンのサンドイッチに紅茶、サラダで済ませ、予定通り、空豆と玉ねぎを交換し、気持ちのイイ取引を行えた。
食事中、男からは怨嗟の声が、女性からは溜息や黄色い声が聞こえたのだろうが、白魔法の【サイレンス】を掛けて静かな一時を終えれた。
だが・・・
「アキラ、はい、あーん♡」
ナミがフォークにトマトとチーズを挟んだものを俺の口へと運ぶ。
「ぬうコレが東洋の御技【ハイ、アーン】か!?
ずるいぞナミ嬢! ならば!アキラ様♥ ほりゃくひうふし」
トマトを口に咥えて、目を瞑って俺を待ち構えるテレサ。
「な!? 露骨すぎませんかテレサちゃん!」
「ふふふ わやわは、ほなはに、はへんほ!」
うん聞こえないし、何も見えない。
男共が血の涙を流して俺を睨んでいるのも見えないよ?
幻だよ?
あ また胃がキリキリしてきた。
・
・
・
胃薬常備しててよかった。
はいあーん? 口移し?
開き直ってやってやりましたが何か?
ナミにも口移しでお返ししてやりましたが何か文句ある!?
食堂を後にし、今日は海開きに備え、水着を新調しにナミの行きつけの店をはしごして回る。
・・・また、あの魔境に行くのか。
そしてご両人ですが・・・
ナミは、俺の右腕をテレサは俺の左腕に抱きついて幸せそうに夢心地にトロンとした表情でしなだれかかり、現在、私、両手に花状態で街を歩いてますが無問題ですよ!?
開き直っちゃれ~
「ミスター、渡辺~」
ソコに何故かエージェントスミ○スのコスプレをした人形師が待ち構えていた。
ああ、殺気が・・・それも尋常じゃない殺気が人形から放たれてる。
テレサって人形の様に可愛いから、ヨッシーにとってどストライクなんだよな・・・
そりゃ怒るわ・・・相変わらず血の涙を流す人形だし、サングラスをしてても、血の涙を隠せていない。
そんなに憎いか?
憎いんだろうな。
服屋に行く前に、コイツを倒さないとな。
7:58:44
7:58:45
7:58:46
読者代表の人形師、田中参上!
外科手術で物理的に去勢を狙ってくるぞ!?
人海戦術で狙ってくるぞ?
体に爆弾も仕掛けているぞ!?
頑張れ、ヨッシー!!




