白い悪魔の憂鬱 参
回想その2です。
「ん・・・・・・ルー殿?昨日飲み過ぎだったのでは?」
「んるさい~私なんか・・・私は最低な女だ・・・・・・」
「お嬢、飲みすぎだよ?」
古株のアマルさんが背中をさすってくれる。 ううこんな私に優しく接しないで・・・
「ノエル、アマルさん・・・・・・昨日何かあったのか?」
カサンドラさんの声が頭に響く、定刻通りに動く彼女がきたということは今は、朝の7時ですか・・・・・・。
「ん・・・ソレが昨夜、ナミ殿と一緒に飲み明かしてたんだが、どうにも失恋絡みだそうで何とも・・・・・・」
「最近は上機嫌だったのにね~」
「あ! アキラさんのことですね♪ でもこの二人が失恋ということはカグヤ皇帝を選んだということでしょうか?」
グサ!
こ、この無邪気且つ悪意0に限らずに心をえぐる言葉を放つのは戦闘力測定不能のティファニアだな・・・?
「いやそういうわけじゃないんだそうだが・・・・・・」
「何だ、だったらノエルにもチャンスが有るじゃないか。」
「ん!? イヤ私はアイツとは別にそんなつもりは!」
「そうですよ ノエルさんの恋人というかタイプ全てに当てはまる男性じゃないですか。」
ほう・・・・・・此処にきてライバル宣言か・・・
では潰しおこう
「アキラは貧乳派だそうだぞ・・・」
「!! カサンドラ!今すぐ私のこの税肉の塊を削ぎ落としてくれ!!」
「任せろ! 我が秘技にて一瞬で刈り取っくれる!」
「お二人共落ち着いてください!」
「離せ!ティファ!!背中に憎き双丘が当たってる!」
「お嬢!なんて妄言吐いてんだい!? 冗談だから! デマだから落ち着きな!二人共!」
「どいて、アマル!巨乳殺せない!」
「後生だ!アマル殿! 私の為にいっそ人思いに!」
「おっはよーございマース♡」
何か上機嫌な同士が来た。
おかしいな?昨日あれだけ憔悴して帰ったのに今はツヤツヤしてる。
そんなナミに銀狼の牙のコンビが話しかける。
「ナミちゃん? ヤケに上機嫌だな~何かいい事あったのか?」
「・・・・・・その指輪は?」
指輪!? ちょっと待て・・・イザナミ・・・あんた、まさか!?
「ウフフ・・・昨日アキラから頂きました。誓の言葉を交わして・・・・・・♡」
アキラ!? 昨日まで主様だったはずだろ!? 呼び方が! 今迄、私のほうがアドバンテージがあったのに!?
『またかあのヤロー!!』
「おのれぇぇぇ俺たちの癒しのリンさんやノエルの姉御だけに飽き足らず!学園で女子士官生達とキャッキャウフフな展開をしておいて~!!」
「面白い!貴奴は我ら独身貴族連合を敵に回したな・・・よろしい戦争だ。」
「ナミちゃんを遠くから見守る会も連合に加わろう。」
「待て!貴様らが涙を飲めば全て丸く治まる!」
「き貴様らは妖精の涙親衛隊!?(ノエル・ティファニア・カサンドラ親衛隊連合)」
「貴殿らを押さえれば我がガリアの姫君達の貞操を守られるのだ。」
「円卓騎士団(クラリス・アリシア・リン親衛隊連合軍)お前らまで! この裏切り者目が~!!!」
馬鹿ばっかりだ。
そうか・・・フフフ、ナミはアキラとして愛する事を選んだんだな・・・・・・私、何やってんだろ。
「あらら 結局ナミちゃんとくっついたのかにゃ?」
「はいミケランさん♡それに夫の浮気を許すのも妻の懐の広さを示すというものです。」
此方の席に近づいて朝の喧騒から此方の席に移ってきたミケランと突っ伏す私に惚気るナミ、少し殺意が湧く。
変なプライドにこだわって素直になれず、学園で一緒に仕事をして夫婦の様な触れ合いに満足して、アキレウスでは無く、アキラが好きだと素直に告白すれば良かったのに・・・何やってんだろ。 私。
あ ダメだ視界がぼやけるこんな顔、アキラには見せられないな・・・アキラはガコライ達にからかわれている。
私も祝福しないと「俺は自分の事を愛する者の気持ちには可能な限り応えていくつもりだが?」え?
食堂の一角でノエルやアーニャ、私に自慢話に花を咲かせるナミは頭がお花畑になっていて気づいていない。
男性陣の顔が無表情に変わり、私を含めアキラにいい感情を持っている者達に輝きが増す。
ほう?貴様らもアキラ狙いか、顔を覚えておこう。
「あ~アキ? その発言は、もしや アレか? 自分の愛情はナミちゃんだけに注がないと?そう受け取っていいのか?」
「そうなるな。 ナミも了承済みだ。」
『キャアアアアアアアアアアアア♡』
『巫山戯んなぁぁぁぁぁぁ!!!!』
女性陣の黄色い声が上がり、モテない男性陣からは怒号が上がる。
ノエルは人目をはばからずに両手でガッツポーズを取る。
ダメだニヤけるな・・・・・・嬉しさを顔に出すな・・・・・・よしバレてな ハッ!?
アニ嬢と目が合った!? 気づかれたか?
イヤ大丈夫だ私の腹芸は伊達では無いバレてないはずだ・・・・・・多分。
『者共武器を取れぇぇぇぇ!』
ドカ!バキ!ドカ!ドゴ!スパパパパパーン!!!!
「五月蝿い蝿共だ。 人の恋路に手を出す輩は馬に蹴られて死ぬという東方の言葉を知らんのか?」
「ん・・・・・・全くだ。ルー殿、今日の貴殿とは気が合うな。」
独身貴族達を一瞬で叩き伏せ、沈める私とノエル、ソコに先程の悲壮感は感じられず、獲物を狙う狩人の目に変わっていた。
ガコライがアキラに何か叫んでいるがアニはほうっておいても大丈夫だ。
カグヤは・・・遠距離恋愛など直ぐに廃れるから放置。
ナミに次いで接点のある私のこの立ち位置を有効に使わなければ・・・・・・
うん! 何だか今日はアキラの前で素直になれそうな気がするな♪
メッセージであったのですが、この作品のメインヒロインはナミ、カグヤ、ルー、クラリス、アリシア、ノエル、リンで、サブヒロインはアニ、クレア、マリア、ティファニアです。
サブヒロインは好感度が低かったり、年齢制限だったりしますが、今後の展開ではヒロインに昇格したりします。
あと、暗黒大陸編、ロマリア編、帝国編から新ヒロインが・・・他にモンスター娘が参戦する予定です。
ハーレムのタグに偽り無し!




