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異世界攻略のススメ  作者: 渡久地 耕助
息もつかない安息日

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二つの補完計画

連続更新5日目

更新、遅れた事をお詫びします。

久々にあのキャラが登場。

--- アキラ視点 ---


 転移で宮殿に戻ってきたら俺が来たことを感知出来るリーパーが中庭から走ってきた。

 服装は何故か体操服、それもブルマを着用している。

 

 おかしい……王都のオカマ店長が経営している異世界の服を取り扱っている服飾店に彼女は連れて行ってない。

 

 となると犯人はヨッシーだな。

 後でシメる。

 

 クラリスの方は王立学園の指定体操着の制服だ。

 うん、次の授業の用意が出来ているようで実に宜しい。


 ヨッシーはリーパーに事実確認をした後でシメる。

 

「と、父様、お願いがあるのですが。」

 

 上目遣いに俺を見上げ、両指を合わせながらおねだりをするエルフ(ブルマ着用)

 こんなんに迫られたらブルマ&亜人フェチ(ヨッシー)は直ぐに堕ちるだろう。

 生憎、俺の趣味嗜好、性癖からは外れるが。


「……何だ?」

「武具大会に参加する許可を下さい。」


 ああ、そういえば魔石坑に転移する前にクラリスとそんな話をしてたな。

 彼女の単独の力はB+評価。

 召喚魔術を組み合わせればA級の上位だが、あの召喚魔法は迷宮限定。


 大体、アリシアと互角だな。

 年齢やレベル、経歴的に参加資格を満たしている。

 学園連中に顔合わせは済ませたし、その為に制服も来させたのだ。

 人社会に溶けこませる予定もあったしこれは都合がいいのかもしれない。

 

 ……クラリスが予定より早く成長した恩恵だな。


「いいんじゃないか?」

「ボクの仕事の大切さは理解してます。しかし、何時も眺め……っていいんですか!?」 


 断ると思っていたらしい。

 以外、それは許可。

 確かに仕事と全く関係ない、彼女のわがままだが、これを利用して言うことを聞かせる。

 

 交換条件、教育的にはコントロールともいう。


「ああ、但し仕事を疎かにしない事、守れるか?」

「ま、守ります!」


 彼女の仕事の一つは30層を烏合の集から守護し、強者を誘う事にある。

 今の所、仕事場から離れているが役目には忠実だし何時でも転移で迷宮に帰還できる。

 

 もう一つの仕事を完遂する意味でも武具大会の参加は都合がいいし。

 これは召喚者から俺達、異世界人とこの世界の人々を開放する事に繋がる教育。

 いわば彼女を成長させる補完計画だ。

 その計画を短縮してくれたクラリスには感謝だな。 

 

「よろしい。」

「あ、ありがとうございます。」


 リーパーはパァっと顔を輝かせた後、ハッとなり即座に最敬礼をする。

 日本の古き良きOJIGIだ。

 当然、俺が教えた。 


「よかったですねリーパー様。」

「うん! 楽しみだな~武器や服も新調して、でも流行りの物を扱うお店とか知らないし……ど、どうしよ。」

「宜しければ、私がご紹介しますわ。」

「い、いいの!?」

「勿論ですよ。」


 武具大会を楽しみにしたり、装備や外に出回る事に不安を感じたり忙しい娘だ。

 クラリスもそんなリーパーに共感し、我がごとのように喜んでいる。

 俺が居ない間に随分、仲が良くなったようだ。

 何方も狭い鳥籠に囚われていた小鳥の様だったからな。

 そういう所が縁となって召喚されたのかもしれんな。


 アリシアがこれを見たら嫉妬するか、喜ぶか……。

 まぁ前者だろうな。 


 そして、その関係を見て思う。 

 これこそが召喚者と従者の正しい在り方なのだ。

 いや人間を召喚する事、事態稀なケースだし、そんな人間の意思を尊重しつつも良縁を結ぶのも無理筋かもしれないが。


 どちらにせよ俺達を召喚した奴らはしくじったな。

 戦争の駒、兵器として俺達を放り出し、果ては洗脳して操り人形にしようとするのだから。

 俺達の間にあるのは良縁では無く、因縁。


 そして報いを受けさせるのもそう遠くない。


 最も召喚者の前に家の娘にブルマを送った馬鹿(ヨッシー)(ほぼ確定だが、一応確認。)をシメるのが先か。


 ちょっと念話で問い詰めるか。

 

 ◆◆◆◆◆

 

 ---ヨシツグ視点---

 

 なんか、寒気がするけど気の所為やろ。

 今回は未だ悪いことは何もしてへん。

 保健室にはお手製体操服を準備してるけど悪くない。

 

 寧ろ正しい。

 保健室に体操服を準備するのは間違っていないし当然の備えだ。


 そして、保健室でラブラブイベントを行う為に回転ベッドを用意するのも避妊具を用意するもの何もおかしいことは無い。


 うん全て、保健室には必要な設備だ。

 理事長を説得し、ブルマを着用して迫れば異世界人は一発だといって説得もした。

 保健室を理事長が使う際には、ワイも外に出とくし転移とかで逃げれん様に協力すると契約した。


 雇用主とビジネスライクな関係を築いた。

 代わりにガールハンティングが出来なくなったけど問題ない。 

 蜘蛛の巣に蝶が掛かるのを待つだけでええ。


「暇やな~女生徒や女教師が全くけーへん。」

「義父さん?怪我人が来ないのは良ろしい事では?」


 助手のビビが正論をいう。

 確かに、それはええ事やろな。

 でも、確かに保険のセンセいうんは暇なんがエエ事やろやな。

 

「そうやけど……女の子も体操服を借りに来て、直ぐ出て行くし。」

「着替えないと行けないのですから当然ですね。」


 うん、でもカーテン付きのベッドがあるから着替えたらエエやん。

 いや、覗かへんよ?

 モーソーとか、衣擦れの音に聞き耳を立てるくらいよ?


 めっちゃ譲歩してるよ? 


「迷宮実習は治療魔法陣があるから、ワイのイチャコライベント……もといワイの腕の見せ所ないし。」

「アキラさんとルーはいい仕事をしましたね。」


 う~ん。

 かと言って誰か怪我するように働きかけるんはアレやしな~


 ワイのお手製体操服の女生徒補完計画を進めるくらいや。

 

 もうごっさ付与掛けた体操服屋で?

 能力2割増し、魅力5割増し。

 防御力以外にも通気性や防御力とかにも気をつこうとる。

 

 下手な鎧より堅牢な防御力を誇る優れもんで、装備者のダメージを完全に引き受けて少しずつギリギリの範囲で布地が破ける、魂の傑作!!

 羽が生えたり尻尾の生えた娘の為に穴も付けてる。


 貸した体操服はワイが洗濯するから、いいと言ってるのに律儀に選択して返してくるし。

 安息日ならイベントとか起きても大丈夫やろ思ったけど……何も起きへんな。

 静かなもんや。

 

 ビビはパラパラと本を呼んでいるし、ワイは机に向かって補完計画を練ってる。


「あ~保健室にいるのにエロイベントも起きへんな~」

「……えっと義父さん?」


 気が緩んでたんやろ。

 つい、脳内の欲望がポロッと出てもうた。


 そんなワイの垂れ流しの欲望を聞いたビビはキョロキョロと辺りを見回した後、保健室の扉へ向こうた。


 ああ、ゴメンなぁ。

 父親が娘の前でいう言葉やなかっ――

 

『ガチャリ』


 扉の鍵をしめた音が保健室に響いた。


「え、ちょっと何をしてんのかなビビ、鍵閉めたら、女の子が余計に来なくなるやん?」

「…………」


『ガチャリ、ガチャリ、シャ――……』


 ビビはワイの疑問に答えんと黙ったまま窓の鍵までシメ、カーテンまで閉められる。

 え、何これ、何この状況、ちょっとこわい。

 

「あ、そういえばお昼まだやったな。ちょっと食堂で飯でも食べに行こうか、勿論ワイの奢りで――」

「―――手を出せばイイじゃないですか。」


 小声で顔を赤らめながらビビが口を開いた。

 うん、娘が父親に言ってはいけないワードが聞こえた気がする。

 そして、この時ばかりはワイの【診察眼】が恨めしい。


 ビビの動悸や脳内物質の作用、体温、声の震えから彼女の状態を即座に診察してしまう。


 はい、劣情を抱いてます。

 はっきりって彼女は発情状態、下腹辺りもきゅ~となってます。

 

「あ、あのな?ワイら親子やん?そういう事はな?」

「リーパーと同じです。それは契約の上での関係です。」


 あ~アキラとカグヤの合作……という触れ込み、娘ね。

 娘に友達が出来たのは嬉しいけど、それを引き合いに出すのはね、間違っていると思うねん。

 

「いや血の繋がりとかやのうて、こう、魂とかの繋がりやん?ほら親子として縁を結んでるんやから――それを壊してまうんわ……」 

「家族って父娘の縁だけじゃ無いですよね? 夫婦とかナミ様みたいに。」


 そう言いつつ、スカートを捲し上げるビビ。

 

「あ、あかん!?そういうのは早い!や、ちゃうちゃう、そんなイケナイ関係アカンて!」

 

 でも、視線が下半身に集中してまう。 

 其処にはブルマを履き羞恥で真っ赤になり涙目でプルプル震える義娘がいた。


「馬鹿な!可愛いやとぉう!?」


 あ、アカン予想以上の破壊力や。

 このままでは変態医師にして変態紳士の看板を降ろすはめになる。

 

 でも義理とはいえ娘に手を出すのは不味い!!

 主に道徳的に!

 そしてワイの社会的な地位が崩れ去る!!

 でも、力づくで女子を止めるんわワイの主義に反する!!

 

 た、助けて!!

 このままだと娘に手を出した犯罪者に格下げてまう。

 

「いやと言いつつ、下半身は正直ですね。少しずつ擦り寄ってますよ。」

「あ、アカン ヘルプ! ヘルプミー!! こんなエロイベントはラメェェェ!!」


 叫んでも助けは来ない。

 遮音性の魔砲結界なんて保健室に刻むんや無かったぁぁぁぁ


「義父さん……いえ、ヨシツグ…いいよ?」

「お、おのれぇぇぇ何処でそんな殺し文句をぉぉ!?これが魔性かぁぁぁあ精神スキルを持つ、ワイがぁぁぁこれしきの誘惑でぇぇぇ!?」


 ――ゴンゴンゴン!


『田中よ、何故、念話のチャンネルを閉じてる? 大丈夫なのか?』

「――ッチ!」


 その声は我が心の友、アキラ!!

 気を逃したと察したのかビビはいそいそと着衣の乱れを直してく。

 その隙にワイは猛ダッシュで扉の鍵を外して親友を出迎える。


「おお、わが親友よ! 調度良かった! ナイスタイミングや! 今から昼飯でも一緒に行こう! 奢る! 奢ります。 奢らせてくださいお願いします!!」

「あ? いや昼飯はさっき城で済ませ――」

「コーヒーとかお茶もあるから!! な!? あ、というわけでビビ、ちょっと出てくるわ!」


 有無を言わさず、勢いで保健室から出て、アキラの肩を掴んで脱出する。

 少しワイも頭を冷やさないと不味い。


「あれ? ビビちゃんも一緒に誘えば――」

「ええから!! メンズトークもするから!!ちょっとあの娘には早いから!!」

「何言ってんだ……というか無事なら俺、城に戻るんだけど。」


 その言葉に保健室から妙な殺気が溢れ出す!

 どうしよう怖い。


「お願いします。連れて行って下さい。ワイを見捨てないで!!!」

「?」


 こうしてワイは自分で仕掛けた罠に自分がハマりかけた所、九死に一生を得た。


 しかし、ブルマは本当に魔性の道具やで。

 人類補完計画を凍結する必用があるな。


 この後、王宮に転移してブルマ姿のリーパーちゃんを見て、保管計画がビビからリーパーちゃん経由で漏れていた事をワイは悟る。


 この後、めっちゃシメられたけど、それだけで済んでよかった。

 補完計画は打ち砕かれたがワイの野望は終わらん。


 次は無難にメイド……いや、手ぶらジーンズを流行らそう。


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