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異世界攻略のススメ  作者: 渡久地 耕助
息もつかない安息日

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魔石坑

連続更新4日目


また短いです。

久々にアキラの戦闘シーン。 黄泉の入り口の時と違い若干成長してます。


魔石鉱の魔物紹介追加しました。

 --- アキラ視点 ---


 地下深く、光の差さない坑道を俺は一人歩く。

 光源は必要ない。


 闇の大精霊と契約した俺は、吸血鬼以上に夜目が利く。

 昼間以上に、クリアに見えるし、闇そのものが俺の感覚器みたいなものだ。


 そんな俺の感覚器は、周囲に豊富な魔石と魔物が何処にあるか、全てを把握できていた。 


 ガリア王国は魔石の地下資源とダンジョンが豊富な国である。

 黄泉の入り口、竜の墓場、死都、魔の森、これらの有名処以外にも狩場は多くある。


 その狩場で武者修行に来たり、魔物狩りに精を出す修練者や冒険者が来て、辺境の村にポツンと素材を買い取るギルド支部が建設される。

 

 ギルドが回収した素材を求めて商人と職人が集まり、辺境の村はドンドン発展していく。

 気がつけば砦が達、兵や騎士が大量に派遣され、城塞都市にまで発展する。


 しかしいい事ばかりでも無い。

 千年前の戦争で散った人畜の無念と血と魔力が染み込んだ為か闇属性…死をイメージさせる魔物が多いのだ。

 

「俺が【死神】なんて異名が付くのも当然だよなぁ。」


 スタスタと魔物に目もくれずに魔石を採掘していく。

 隙だらけと見たのか、俺に気取られているとは感じてない魔物は当然、俺に襲いかかる。

 

 だが、彼らは俺にとっては障害にすらならなかった。

 襲いかかる亡者や霊体、中身の無い鎧共は片っ端から浄化しながら、俺は採掘しながら進んでいく。

 

「タチサレ、ココカラ、タチサァァァッァァ~~~!!」

「はいはい、除霊、除霊。聖汁ぶしゃあああ」

 

 霧吹きの容器に聖水を入れて除菌するが如く、近寄る霊体を散らす様に除霊する。 


「う~、ゔぁああ、あ”!!」

「【首狩り】【首狩り】、首、首、クビィィ、この世からリストラリストラ。」


 彷徨う亡者(ゾンビ)の群れを毒々しい劇薬を染み込ませた片手剣でゾンビ共の首を全て切り離す。

 首を斬ること、派遣切りの如く。

 この世からリストラじゃい。


『もしもし、わたしイザナミ。 いま、アナタのうしろにい……カゲにのまれる!たすけてだれかたすけ』

「ナミだったら影や闇、そのものだから平気だろ?」


 幻術で人を人間不信に貶め、仲間割れを誘う邪精霊を影が飲み込み魔力になるまで溶かす。


 信じる心とかが、対処法だったりするのだがコイツは俺の逆鱗というか地雷に軽く踏んだのでオーバーキルで仕留める。


 そんな魔物達が犇めく坑道を一切迷うこと無く進んでいく。

 無人の荒野を歩くが如く危険地帯である鉱山の深層を進んでいく。

 魔力濃度が濃すぎて地元の鉱夫も潜れない程の深さだが【黄泉の入り口】で暮らしている俺に取っ手はどうって事はない。


【現呼吸】で毒素を無効化できるし【闇の契約者】である俺にとっては意味が無い。


 寧ろ、不死者しか居ないから進むのが楽でいい。

 弱点を晒しながら襲いかかってくる魔物程、間抜けはない。


 生前の技能を使う冒険者や騎士系も居るが、千年前の勇者とその軍勢に比べたら雑魚でしか無い。

 

 遭遇した魔物が放出する魔力や紫外を全て影に飲み込み、黄泉の入り口へと転送する。

 転送した先から量子転送装置を改造して作った複製器を使い魔石や【影分身(使い魔)】へと変え、召喚していく。


『………』

「適度に魔石を採掘しろ。半分は残しておけ、魔物は見つけ次第、消せ。」


 俺が歩いた後には何も残らない。

 人の形をした闇がツルハシやスコップを持って魔石を採掘し魔物を殺す。

 そして俺の影に戻っては消えていく。


 麦刈りの如く作業感覚で命を刈り取る。


 これが死神。

 生者も死者も等しく刈り取る。

 

 うん、確かにこんな真似を繰り返してたら『死神』なんて呼ばれるのも無理は無い。

 でも自重する気もないが。


 ◆◆◆◆◆


 一時間後。


 リーパーとクラリスの元へ帰ってきた頃には大量の魔石を手付かずの鉱山の鉱脈の半分さまよえる亡者をあらゆる意味で掘り返し終わった。


 魔物は半分以上が俺の影分身(せいれい)と生まれ変わり残りは魔石と魔力に変わった。

 半分のつもりが手付かずの深層を全て掘り起こしてしまった。


 異空間には大量に敷き詰められた魔石と黒子衣装の闇の低級精霊。

 

「よし、地下迷宮に配置しよう。」


 こうして、学園迷宮は日々強化され、王立学園の生徒たちは強くなっていく。

 そしてやり過ぎては補填する事になり、補填の為に危険地帯、汚染地域を切り開き、人知れず未開の地下資源が消えていく。

 

 ま、国に還元しているし、大丈夫だよな!

 ……多分。

 


 ◆◆◆◆◆


 おまけ


 魔石坑道・深層 Aランク。

 

 魔力濃度が濃く、有毒ガスと死者、邪精霊が徘徊する坑道。

 土竜や蟻の魔物が掘り進んだり、遥、昔に遺棄された鉱山。

 地上での戦乱による魔力と遺骸が地中不覚にまで染みこみダンジョン化した迷宮。

 ガリア各地に点在するが黄泉の入り口の魔力影響もあり、深部は鉱夫や冒険者は近寄れず手付かずのまま。

 偶にゴーレムや吸血鬼、土竜が拠点にして召喚獣化、守護者化するケースもある。



 幽霊 Cランク


 肉体を持たない魔物。

 骸骨系や鎧系の魔物に取り憑く、人に取り憑いて同士討ちさせて襲いかかる。

 

 物理攻撃をほぼ無効化できるが、逆に言うと物理以外、全て弱点ともいえる。

 火属性、光属性、闇属性魔法、聖水などの聖具も弱点。

 ファ○リーズも効果あり。



 紫ゾンビ。 Bランク

 

 通常より強力な魔力汚染により凶暴化したゾンビ。

 生前の技能を使える個体もいる。

 

 火属性魔法以外に、回復薬や回復魔法が弱点なのはお約束。

  


 裏切り邪精霊 Aランク

 

 戦闘能力は低いが幻術を使う厄介度からA

 実際の実力はCランク。

 幻覚や幻聴を使って人を同士討ちにさせる邪精霊。

 ソロの冒険者には幻術の効果は薄いが、パーティで挑む冒険者には驚異。

 

 アキラの逆鱗に触れ、飲み込まれ、溶かされ、黒子精霊に再就職。

 再就職先は勿論、学園迷宮。




 死神 評価規格外


 出会えば死(デッドエンド)

 


次回19時 更新予定。

早くもストック切れ。

予定通り更新出来るように頑張ります。

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