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異世界攻略のススメ  作者: 渡久地 耕助
ヴァルキュリア帝国

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161/238

必勝法 マリアの場合。

修正しました。

 マリアの場合


「運食らいの悪魔を召喚するッス!」

「マリアちゃん、話はわかったけど、大げさすぎないか?」

「私、あの娘、苦手なんだけど?」


 同じ、魔族で淫魔のテルオがマリアの行動に少し、苦笑いし夢魔のアケミは面識があるのか消極的だ。


 神獣の主の座を掛けたジャンケンに勝つ為にマリアが準備期間の間に取った策は、運食らい(ラックイーター)と呼ばれる幸運を司る悪魔を召喚、契約する事で、運気を底上げすることだった。


 固有スキル【精神同調】は読心能力も備わっているが、相手は大精霊の契約者であるカグヤとアキラな為、通じず、身体能力はカグヤに、心理戦においてはアキラに分があるので、自分は運気を底上げして対抗しようと思い立ち、召喚術で契約を結ぼうと思い立ったのだ。



 大精霊や召喚獣は実際に会いに行かなければ契約して召喚できないが、悪魔召喚は魔法陣があれば対話、召喚が出来る。


 悪魔族である淫魔テルオと夢魔アケミを召喚したのもこれと同じ手法であるが、この召喚式には魔道書(グリモア)と悪魔が欲する生贄が望まれる。


 しかし、七英雄にして悪魔使いの称号を持つ彼女はその常識を覆していた。


 ◆



「……まさか、円を書きの魔法陣に種族名を書いただけの陣で呼ばれるとは思わなんだわ。」


 足元に簡素に書かれた円に、運喰らいの悪魔と書かれた文字だけという魔法陣と呼ぶには抵抗のある陣を見てつぶやく、金髪碧眼の少女。

 

 運食らいの悪魔クリスティナは高位魔族の一人であり、彼女を召喚、使役するには大量の魔力と運気に加え、膨大な術式と魔法文字、模様が書かれた召喚式を書き込む必要があるのだが、まさか子供の落書きの様な陣で呼ばれるとは夢にも思わなかった。


「くふふふ 手合わせ錬成と同じ用法ッス。術式は私の中にある以上、書く必要なんて無いっスよ?」


 召喚する方も、方で日本で有名な錬金術師の薄い本をも描く為、ジャパニメーションから得た知識を使って悪魔召喚に挑もうという強者である。


 必要な術式も【精神同調】で書物、遺跡、古代道具に宿る残留思念から吸い上げているため、マリアは巨大な魔導図書館以上の知識を蓄えている為、問題も無かったが、帰還する為に血眼になって召喚、召還魔法を研究、蒐集した事、血が滲む様な努力で得た魔力量、今迄契約してき魔物、悪魔から供給される膨大な魔力があってこそ出来る芸当であり、アキラ、ヨシツグの両名を以てしても彼女程の召喚師としての実力には届かないだろう。


 


「ほう、強力な術者の様だが奢りが過ぎるようじゃな グリモアも無しに我を従えれる思ったか?」


 少々、呆気に取られたが、召喚者の実力が申し分ない事を素直に評価する一方、高位悪魔、大精霊と契約する際に必要不可欠なグリモアを持っていない事を察知し、才覚に頼る奢りの過ぎた術者という評価を下すクリスティナ。


 本来、高位の存在である大精霊、悪魔の取り扱い説明書とも言える弱点(イザナミ、ルーの場合、日記)グリモアを所持せずに召喚、契約する事は愚行である。


 自分より格下の者に従う者もいない以上、術者は悪魔にとって格好の餌へと代わり術者の言うことを聞かず、暴れまわり、魂を見境なく奪い、術者にとり憑き、【悪魔憑き】と化す。


 要は肉体を乗っ取られてしまうのだ。


 運魔は特性上、戦闘向けの悪魔とは言えないが保有する権能は世界を守護する特性もある為、戦闘型の悪魔と異なり、幾分、話のわかる相手ではある。


 マリアから邪念を感じない悪魔に頼るような少女ではない事も感じていた為、今回は少々運気を吸い取って不運な目に合わせるくらいで済まし、恩情を与えて帰ろうと思っていたが、術者の少女は不敵に笑っている。


 不審に思った瞬間、聞き覚えのある声が届いた。


「あ~クリスちゃん? あんまり強気な態度取らない方がいいぞ? その娘が『例の子』だ。」

「昔のよしみで警告しとくよ…痛い目……というより場合によっちゃそれ以上な目にあうわよ。」

「……何? 真逆コヤツは!?」

「クフフフ、では自己紹介代わりに、グリモアよりも恐ろしい力を見せてやるッス。」


 ・

 ・

 ・



「くふふふ、クリスティナちゃん ○○歳、スリーサイズ、好きな男性のタイプ、黒歴史は~」

「え、ちょ! なんで其れを、やめて やめて やめて はずかしいはずかしはずかしはずかしー!」


【精神同調】による読心能力でクリスティナの乙女の秘密、黒歴史を暴露され、恥ずかしさで顔を隠し、床を転げまわる運魔クリスティナ。




 【例の子】



 召喚魔法、特に代償の大きい悪魔召喚を専門に使いこなし果ては悪魔族、魔王軍でも大精霊、召喚獣に匹敵する戦闘能力を秘めた黒龍姫を配下に従える【悪魔使い】その契約方法と恐ろしさに名を呼ぶことさえ幅かられ、契約した者達は一斉に口をつぐむとは魔界では有名な話であったが、自分がその餌食になるとは思わなかった。


「運魔 クリスティナちゃんゲットだぜ☆」

「うう、お願いしますからどうか、あのマテリアル本の事は魔界に公表しないで下さいぃぃ。」

「勿論っすよ? でもちゃんと、私の運気を上げてくださいね? でないと…」

「あげます!上げますから!!」


 完全に主導権を握られ、涙目でマリアの足元に縋り付いて懇願する高位悪魔。


 そして其れに同情の視線を向ける同族が二名。




「うっわ~嘗ての自分をみてるようだ。」

「うんうん、誰もが通る道のりだ。」


 生贄もグリモアも魔法陣も無しに完全に従える手腕には相変わらずだ。


 コレさえ無ければマリアは人柄もよく、心優しい少女なのだが、どうにも微妙な感情を抱かざるを得ない。


 かくしてマリアは運魔【クリスティナ】と契約し、強大な幸運を手に入れジャンケンに挑む準備を整えたのだ。




 ◆運食らい(ラックイーター)


 貧乏神、座敷わらしと同義の存在。


 過ぎた幸運は不幸を呼ぶ為、世界の幸運のバランスを守る役割を持つ。


 運気を吸血鬼の様に吸い取る力を持つ。

 

 悪魔に分類されているが、地方や宗教によっては能力上、精霊、神と同一視される。

 

 クリスティナ 運気を与え奇跡を起こす力と運気を奪い裁きを与える力を持っていた為、人間だった頃は聖人として扱われたが権力争いに巻き込まれ、悪魔、魔女の烙印を押された過去がある。


◆おまけ マリアの契約者達の弱み


淫魔 テルオの弱み


学生時代、卒業アルバム 【将来の夢】


夢魔 アケミの弱み


メルヘン趣味、重度のBL好き


黒龍 クロちゃんの弱み


おねしょが○○歳まで治らなかった。


白龍 シロちゃん 弱みなし


クロと一緒に契約するという条件で承諾。


悪魔騎士 ナイトさんの弱み


生前、士官候補生時代、教官(女性)の下着ドロ


オコジョ妖精 弱みなし


マリアが作った幻獣の為、弱みなし。


王天虎  弱みなし


自身と意思疎通の出来るマリアに懐いている。

撫でポ(に限りなく近いマッサージ)で陥落 


海竜神 弱みなし


王天虎との激闘の末、敗北、マリアの軍門に下る。

弱みなし。


クラーケン 弱みなし。

純粋な魔物の為、弱みはない。マリアの軍門に下る。


人魚 弱みなし。

クラーケンに襲われている所をマリアに救われ恩を感じている。


運魔 クリスティナ 


弱点 黒歴史マビノギオン


マリア後見人、クリスタと名前が近しいので気に入られるが度々からかわれる。


 もう一度、登場して欲しい、レギュラー化して欲しいキャラを募集します。 あとがき下部の【もう一度輝きたい】に投票所を設けます。 12時間に一回投票できます。

 リンク先にいけない方は活動報告、感想でも受け付けます。

 これからも異世界攻略のススメをよろしくお願いします。

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