対決 円卓の騎士
使徒解放戦の【反撃の狼煙】の後の話になります。
アルファポリス大賞も現在、13位を前後する状況です。
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それは何気ない一言から始まった……
「……ソロのアキレウスとギルド内最強PTの円卓の騎士ってどっちが強い?」
「アニ、何の脈絡もなしに地雷を踏むような発言をするなよ。変なフラグが建つだろ?」
「フラグ? 旗がどうかしたのか?」
「いや、ガコライ……なんでも無い。こっちの話だ。」
アニに俺とガコライがまた、食堂でたかられてた時の話題があそこまで広がるなんて……
~妖精の涙の場合~
「んん? アキラと円卓の騎士? ん~ アキラでは無いのか? 軍人である以上、彼らも相当鍛え上げられているが、アキラにとっては盤上の駒に過ぎないだろう。」
「だが、ノエル 奴ら円卓の騎士は我らを押しのけてガリア内でも随一を誇る騎士達だ。一筋縄ではいかないだろう。」
「えと……不意打ちなしの真剣試合だったら円卓の皆さんが有利なのでしょうか?」
~猫の眼の場合~
「んにゃ? そもそも、狩人と軍人じゃ戦い方も考え方も違うんじゃにゃいか?」
「ミケ姉…… 訛ってますよ。それにそれじゃ話し終わっちゃいますよ…死都の活躍を見るに攻撃力とスキルの引き出しの多さ…錬金術には目を見張ります。」
「でも、円卓の騎士団のアリシアちゃんも最近伸び出したみたいですね……」
~蛇女の尻尾~
「アキレウスの旦那が負ける訳が無ぇ!!」
「そうだ姐さんを彷彿とさせる東方の鬼神の如き強さでさぁ!!」
「死都での無双はもはや生きる伝説よ!!」
「確かに、兄貴は今まで一撃で魔物を屠ってましたっすね。しかも特別なスキルや武器も使わず…」
~マイヤール三姉妹~
「う~ん自分の古参の部下達だから彼らも結構。遣り手だしね~心情的には円卓の子達かしら…」
「ね、姉さん…私、まだ師匠越えは速いと思うんですが……」
「下姉様…野心が漏れておりますぞ……しかしアキレウス殿は契約者でしょう? 彼らに始めから勝ち目はなさそうですが?」
「フフフ、だから面白いんじゃな~い。私たちはそのことを公にはしないけど自分からばらす分には問題無いでしょう?」
「ね、姉さん?」
「う 上姉さまが……なにかものすごく悪い顔を…」
かくして騒ぎは王宮の耳に届き、とんでもない騒ぎへとなる。
~自由の槍~
「なんか、ギルド内どころか、国中で俺と円卓の騎士団……どっちが強いか?なんて噂が広がっている様だな?」
そんなにこの国は娯楽が無いのか? ガリアは暇人しかいないのかと問いたいね。
「主様は興味が無いのですか?」
「無いよ!つ~か大体、何処でやるっていうんだ? 広場で決闘って訳にも…」
「リンさんとアレックス元帥が訓練場を解放してくれるそうです。」
ちょっと待て、王室機関の長(義勇軍総司令官と元帥)二人が関ってるのか?
「……円卓の騎士の連中は任務で各地に飛びまわって…」
「エイリアスさん達、暗部が彼らを捕捉、招集済みです。」
暗部の連中も暇なのか…
「そもそも、俺は…自由の槍は国家権力の下につかない組織だぞ!こんなバカ騒ぎに参加する義務も無ければ利益も無いぞ!」
「アリシアさんの婚約者を決める戦いでもありますね…勝たなければ、アリシアさんが円卓の騎士の誰かと望まぬ結婚を…」
「槍を持て……今宵の俺は修羅と化すぞ」
「今は昼ですし、試合は週末ですよ?」
こうして、俺は円卓の騎士の連中とアリシアを掛けて試合する羽目になった。
何故だろう?
多分、皆は……暇だったんだろう。
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