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異世界攻略のススメ  作者: 渡久地 耕助
24 死亡フラグを叩き折れ!

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100/238

これは午後五時から、午後六時にかけての出来事

Q街や住民の被害はないのですか?


A住民もこういった騒ぎは慣れっこですので大丈夫です。

 建物に被害が出ないよう、ナミとルーが加護を掛けている事もあり、滅多な事がない限り壊れません。



 前回のあらすじ、あれ?カサンドラ、ティファニア、クリフの三人逃がした?


 17:00:01


 17:00:02


 17:00:03


 トゥールーズは商業区、工業区、居住区、劇場区、中央区と五つの区画に分かれている。


 猫の目、薔薇宮殿、露天市場存在する東地区の商業区、


 娼館、劇場、酒場、大衆浴場、図書館などの娯楽設備がある西地区の劇場区


 露天市場と兵士やこの街の住民が暮らす南地区の居住区


 武器屋、鍛冶屋、建築家、芸術家、などの工房が多く存在する北区の工業区


 そして、噴水広場がありギルド、兵士の詰所、役所が存在するこの街の心臓部 中央区


 黄泉の入口、竜の墓場、死都、地下遺跡など、多くのダンジョンの攻略の拠点として作られた宿場町が、いつしか、城壁が建てられ、多くの探索者、調査団が集まり、巨大な街へと発展した。


 

 そんな街だが、今日、第二の死都と化すかも知れない・・・


 最悪、魔の森の様に更地になるかも知れん。


「アキラさん みーつけた♪」


 この世界、最強の覇道女帝 蒼炎の戦女神 伊藤・カグヤが現れた。


 東地区→南地区→中央区→と逃げ続け、なるべく最後に出会った東地区から離れようと、今度は西地区に向かったのだが・・・先回りされていた。


 ナミ、テレサが完全に力をつける前に、夕日が沈み、夕月が出て、今宵が満月であることを思い出し恐らく、暇つぶしに劇場か図書館にいるだろうと当たりをつけ、向かったのだが、飛竜が飛んできた方と思えば、急降下して、地面に降り立ち、カグヤ、ファン、カリサの三人が降りてきた。


 というか、カリサ嬢、服装を見る限り、完全にオフだったのだろう。


 無理やり参加させられたといった所か。


 可愛い私服だな。 オイ


 というか皆さん、お昼とは違う服、来てらっしゃる?


 もしかしなくても俺が冷や汗流しながら戦ってる間、ショッピングしてたのか?


「やっぱ来たよラスボスが・・・また乱入してくると思ったら、今度は正面から来やがりましたよ・・・というかラスボスの癖に序盤で出すぎだし、これなんて無理ゲー?」


「あらあら、アキラさん動揺して心の声がもれてますよ?」


「だが本心だ!」



 さて、カグヤに勝つには、精霊化+源呼吸の合わせ技【現在名称募集中】が必要だ。


 しかし!俺は現在【影転移】【闇撫】【闇火球】【闇纏】など精霊魔法は使えても、ナミが協力関係でないので、【精霊化】【大精霊の息吹】は使えない!


 俺、ピーンチ!


 何時もいるナミのありがたさが分かるな。


 てか、どうしよ!?魔改造でも勝てる気がしないんですが?


「作戦ターイム!」


両手でTの字を作り、宣言する!


「認めます。」


「「認めるんですか!?」」


従者二人が驚きの声を上げるが、俺は脳内会議に突入する。




━━━━アキラ脳内、対カグヤ戦 緊急対策会議室 本部━━━━



アキラ議長


「敵は最強の戦女神!更に満月で大精霊カグヅチの霊力も上がっている!

 可及的速やかに案を出してくれたまえ!諸君!」


アキラA


「肌をどこかの強欲さんみたいに【炭素硬化】、【最強の盾】を魔改造でひねり出す!」


議長


「燃やされます 却下!」


アキラB


「【銀の弾丸】で大精霊カグヅチを消滅させる。」


議長


「あの可愛い娘を殺せと? よろしい、ならば戦争だ。」


アキラC


「リン、ノエルを倒した武器破壊&当身」


議長


「彼女の武器と身体に触れたら火傷するぜ?」


アキラD


「諦める」


議長


「諦めたらそこで童貞卒業ですよ?(*既に卒業してます。)」


アキラE


「彼女の技量をコピーしたから互角なのでは?」


議長


「前より、彼女、確実に腕が上がってます。却下!」


アキラF


「月を壊す!」



議長


「月見うどんと月見団子が食えなくなる! アニが敵方に回る却下!」

議長


「いつまで会議をしている!戦闘は会議室で起きてるんじゃない!戦場で起こってるんだ!」


脳内アキラ一同


「今、目の前で起こってるだろ!!」



カグヤ


「は~い作戦タイム終了で~す!」


アキラ一同


「!?」


 無情にもタイムアップの声が鳴り響き、会議終~了~。


□  ■  □  ■  □  ■


「フフフ、行きますよ?アキラさん」


「来なくていいから、今すぐ、回れ右して帰ってくんない?」


「ふふふ、アキラさんたら。ツンデレですか?」


「前から思ってたんだけどさ、カグヤってお嬢様だよね?たしか武家だったよね?なんでそんなサブカルチャー詳しいの?」


「これくらい、一般教養です。」


 嫌だな。そんな一般教養。


「そして私のような者を戦闘民族、ヤンデレというんでしたね。」


 まさかの自覚症状アリだと!?


「丁度、この区画、歓楽街でしたね・・・バッサリ殺った後は、ここでシッポリと・・・♡」


「あの、カグヤさん? その擬音を奏でたが最後、後半への行為は俺には出来ないと思うんですけど?」


 俺の体がそんな擬音を奏でた日には、とてもじゃないが、ファイト一発はできそうにない。


「さて、最早言葉は無用・・・言いたいことがあればその体で語りなさい。」


 ああ、お前の持っている獲物で斬られると、ズバ!とか、ズビズバーとか擬音を発した後、俺の悲鳴がこの街に響き渡ることだろう・・・


 ゲームの趣旨忘れてない? 抱きついて告白するんだよ?


 なんで皆武器を持って血生臭くするんだろ?


 うちの愛弟子と姫様を見習ってほしいね。


 カグヤが蒼炎を纏い、完全にヤンデレモードに入っています。


 剣に蒼炎を纏わせる精霊剣 【蒼炎剣】を出していることから街を火の海に帰ることは無いだろうが!


 俺の身がヤバい! 火傷じゃ済まない熱量を出してる!


 助けてナミえもん!


 と、この前までの俺なら嘆いていただろう。


「クックック、掛かってこい、カグヤ! そして我が腕に抱かれて果てるがいい!」


 魔王っぽいセリフを放ち、【挑発】【源呼吸】を行い、臨戦体勢を取る。 


 今日の俺は一味どころか、七味とマヨネーズをぶっかけた位に味が違うぞ!


「!!」


 それが合図となったのか、カグヤが古今東西、あらゆる流派に共通する武道の奥義の一つ、予備動作なしの攻撃【無拍子】の斬撃が飛んでくる。


 そして俺も技術を【魔改造】で極限まで上げて昇華した一撃、【無拍子】で迎え撃つ。


 力の溜め、重心移動など、全て予備動作なしの攻撃


 今迄なら互角か、カグヤが技量で押していただろう


 だが!


「え?」


 俺の振るった剣がカグヤの身と武器にまとった【蒼炎】を消し飛ばす。


「【名古屋撃ち】【闇掌打】!」


 蒼炎が消えたことで、絶対回避から繰り出すカウンター、【名古屋撃ち】を発動、剣を振り切った右手を遠心力の様に引手に替え。左足を前方に踏み込み、【闇纏】で黒い魔力纏った掌打を打ち込む。


「ぐ!」


 くの字に曲がり、数メートル吹き飛ぶカグヤだったが、何とか持ち直し体勢を整える。


「何故、蒼炎が!? 一体・・・」


「ワリーなぁ。


 作戦タイムなんて言ったの。あれ 嘘なんだ。 


 無策だと思ったろ? 脳内コントをしただけでちゃんと策は何重にも練ってるぞカグヤ。」


 国境での戦いと違って、対精霊用の魔剣が俺の手元にはある。


「オリジナルを複製したクルトの魔剣・Ⅱを俺が使い易い様に魔改造した俺の新武器だ。


 名づけて【霊斬剣】これで【精霊化】【精霊魔法】を封じたぞ。」


 黒魔法、白魔法は災害級以外は自身の身体を【魔改造】してレジスト出来るようになり、精霊魔法と召喚魔法の対策がこれだ。


「異世界を攻略しようって奴が、自分の弱点いつまでも残しておくわけ無いだろう? 如何なる魔法攻撃も、俺には通用しない!」


 これで、魔法、魔素を用いた攻撃、防御を全て無効化できる力を得た。


「そして、【混沌の沼】!」


 魔法を用いても脱出不可の沼を出し、カグヤの足を救う。


「きゃああ!!」


「お姉さま!」「陛下!!」


 ズブズブと沼に沈んでいくカグヤ、精霊化で脱出しようと蒼炎が吹き出るが。


 無駄だ。


「【剣林弾雨】クルトの魔剣・Ⅱ召喚そして【投擲】!」


 さっきのクラリスと同じ状態に陥り、精霊化が解けるカグヤ。


 剣の結界内で精霊化を解かれ、混沌の沼に嵌り、身動きが取れなくなる。


「陛下を!」「離しなさい!」


従者の五将ファンと竜騎兵のカリサが俺に襲いかかり、混沌の沼を解除しようと飛びかかる。


「無駄だ。【闇撫】、そしてご新規さん二名追加~♪」


「きゃあああ!?」


「くぅ む、無念!」


「ちょ! 二人とも口ほどにも無いとは貴女達の事ですよ!?少しチョロ過ぎやしませんか!?」


 カグヤが底なし沼でジタバタもがいて部下二人を叱咤する。


 だが、お前がいうな?


 不完全燃焼どころか、何もさせずに封殺!三人を捕獲成功!さて、やっと結界を張ってる者の一人を捕獲した。 


 どうしてやろう?


 小さい悪魔の姿の俺が耳元で『獣の様にやっちまいな~』と囁き、


 そして小さな天使な俺(天使になっても顔怖いな)も『優しく抱いてあげなさい』と囁く。


 あれ? 結果同じじゃね? 悪魔も天使もいってること同じじゃね?


 そうこう悩んでいると後ろの方で花街の店が開き出す。


「・・・・・・・・・・・・」


 無言で後ろの店を見つめる。


「ヒィ!?」


「な、何を考えているんですか貴方は!?///」


「……アキラ?」


 カグヤ以外の二人が恐怖で顔が引き攣る。


 一本逝っとく?


17:59:59


18:00:00


18:00:01



 まさかのカグヤ瞬殺! 他の皆に勝機はあるのか!?


 そしてアキラに捕えらた美少女三名の命運は!?


 どうする!アキラ!!

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