それにしても、フィクションのキャラクター相手にムキになる人がどうしてこんなにいるのやら。『幼い頃から秘密機関に殺戮マシンに仕立て上げられてきた美人の殺し屋が幸せな家庭を築く』のが、そんなに許せないの?
それにしても、フィクションのキャラクター相手にムキになる人がどうしてこんなにいるのやら。
『幼い頃から秘密機関に殺戮マシンに仕立て上げられてきた美人の殺し屋が幸せな家庭を築く』
のが、そんなに許せないの?
なんで?
『自分は幸せになれないのに、どうして、<美人>ってだけで殺し屋なんかが幸せな家庭を築けるの!?』
って感じるから?
その<美人の殺し屋>のお相手も、秘密組織のエージェントとして何人もの人を殺してきた描写があるのにそちらにはまったく触れなくて、<美人の殺し屋>だけがやけに叩かれるってのは、明らかに不自然だよねえ。
ものすごく、
『殺し屋のクセに、<美人>ってだけで有能なイケメンに選ばれるのとか許せない!』
っていう意図をビシバシ感じるんだよ。本人は否定するだろうけどさ。
で、私的にはそれだけじゃなくて、こういうタイプも、実は、
<体罰を肯定する人>
<暴力を肯定する人>
なんだろうなって印象がすごくある。だってそうでしょ? その<美人の殺し屋>ってキャラクターは、幼い弟を抱えた孤児という身の上で、
『本人もまだ子供だった頃に組織に殺し屋として仕立て上げられた』
って背景があるキャラクターなのに、
『酷い目に遭うべきだ!!』
とか言っちゃうんだよ? およそまっとうな倫理観なんか育ててもらえてない上に、自身の生殺与奪の権を握っているであろう<組織>からの命令に従ってるっていう、それもただのフィクションのキャラクターに対してそこまでムキになるような人が、リアルでムカつく相手に対してどういう振る舞いをするか、想像つかない?
『殺人は許しちゃいけない!!』
と言いながら、
『どんな背景があろうが事情があろうが殺し屋は殺されるべき!!』
とか言っちゃうの。酷い矛盾だよね。だからさ、
『ああ、自分にとって都合の悪い相手なら何やったって構わない。って思ってるタイプなんだろうなあ』
と感じるわけよ。
しかも、お相手の<有能イケメン>がたくさん人を殺してる事実については完全スルーで。
いやいや、これで<意図>を察するなって言う方が無理でしょ。
国家同士が、大規模な戦闘状態に入ってるわけじゃないけど裏ではバチバチに戦争状態にあるような社会で、<国家の命令>や<国家の意図>に従ってるいわば<前線の兵士>に対して、
『人を殺したんだから自分も死ぬべきだ!!』
とか、酷くない? それ言うってことは、自分のご先祖が第一次大戦や第二次大戦で戦場に行って敵の兵士を殺してたら、死刑になるべきだったっての? それ以前にも、日本国内でも散々、戦争とかしてたよね?
ああそうか。そうやって自分のご先祖が死刑になってたら自分は生まれずに済んで、こんな嫌な世界で生きることもなかったって言いたいのかな?




