私はね、自分の子供達に、『自分にとって都合の悪い相手は人間じゃない。なんて考えない』ように、<相手を人間として接するという手本>を見せてきたんだよ。親としてそれを怠けるつもりはなかっただけ
私はね、自分の子供達に、
『自分にとって都合の悪い相手は人間じゃない。なんて考えない』
ように、
<相手を人間として接するという手本>
を見せてきたんだよ。親としてそれを怠けるつもりはなかっただけ。
その一番手っ取り早い<手本の示し方>が、
『子供を人間として扱う』
ってこと。親からちゃんと自分を人間として扱ってもらえたら、自分がしてもらったことを真似するだけで他の人のことも人間として扱えるようになるじゃん。
ものすごく単純な話でしょ?
でもさ、それは逆を言うと、
『親から人間として扱ってもらえなかった子供は、他の人のことを人間として扱うということがよく分からない』
ってことになったりしない? だって、現に無数にいるじゃん。ちょっと気に入らないからってどこかの誰かのことを人間扱いしない人とか、『人間との接し方が分からない』って人がさ。
なんで? なんでそんなことになるの? 親から人間としか扱われたことのない子は、
『他者を人間として扱わない』
なんてことをそもそも知らずに育つんだよ? ある程度まではさ。
確かに他所の子らと関わることが増えてくると、
<親から人間として扱われなかったことで、他者を人間として扱わないという振る舞いを身に付けてしまった子供>
とかの振る舞いを見たりするかもだけど、なんで、
<大して長い時間一緒にいたわけでもない赤の他人>
の影響力に、
<生まれてからずっと一緒にいた親>
の影響力が負けるって言うのさ? なに? 子供から見てそんなに魅力のない親だってこと? まあ確かに、子供から見て尊敬もできなきゃ参考にしたいとも思えない親だったら、他所の誰かの方が魅力的に見えるかもだけどさ。
『三歳児神話なんて嘘』
だってことが最近は分かってきたみたいだけどさ。私もそう思うよ。だって、
『三歳までなんとか上手くやれたら後はもういい加減なことをしてもいい』
ってわけじゃないからね?
手抜きをしたい親にとっちゃ、三歳児神話が正しい方がありがたかっただろうねえって思う。だけど現実は甘くない。三歳以降もしっかりと親の影響は強く子供に残るんだからさ。
でもね、本来ならそんなに難しいことじゃないはずなんだよ。子供を人間として接すればいいだけなんだから、
『相手を人間として接する』
ことがどういうことなのかを知ってれば、それだけで済む話なんだよ。なのにどうしてそれができないの? 自分が親からそのやり方を教わってないから? 自分が親から人間として扱われてこなかったから?
だったらなおのこと、自分の子供を人間扱いしないってのは、おかしいって思うんだけどなあ。




