そう言えば、<毒親>って言葉にはここまで反応がなかったみたいだけど、その理由は簡単に想像できるよ。だって、『自分は毒親ムーブなんてしてない』って思い込むだけでスルーできるからね。対して<親ガチャ>って
そう言えば、<毒親>って言葉にはここまで反応がなかったみたいだけど、その理由は簡単に想像できるよ。だって、
『自分は毒親ムーブなんてしてない』
って思い込むだけでスルーできるからね。対して<親ガチャ>ってのは、経済状態とかも含めてのことだってんで、刺さる人が多かったんでしょ?
まあでも、経済状態のことを言うのは確かに酷だとも思うけどさ。
それでも、<親ガチャ>って言葉を否定したところで問題が解決するとは思わないけどね。前にも言ったけど、私は、自分の子供達に、
『親ガチャに外れた!』
とか言われたって別に大して痛くもないし。だって私が<ロクでもない親>なのは事実だしさ。私が<未婚の母親>ってだけで叩くのが世間にはいっぱいいると思うけど?
『子供の将来のことを考えろ!』
みたいなこと言ってさ。そういうことを言う人らからしたら私は<ハズレ親>じゃないの? 私が未婚の母親だってことで子供達がグレるなら、それは私の所為じゃん。<未婚の母親になるという私の選択>が私自身に返ってきただけじゃん。
それに加えて、さくらが私の担当編集になってくれるまでは、
<扱いが難しい作家>
だってんでコロコロ担当編集が変わるくらいの有様だったしね。ヘタすりゃパワハラで訴えられても仕方ないくらいの感じだったと思う。だけど当時は、それを正当なことだと思ってた。
『私の両親がやってることに比べたらこんなのはぜんぜん優しい』
みたいに思ってたよ。だから、私にはそういう<性根>があるんだから、もし子供達がそんな私の性根を見倣ってしまっても当然だと思うし、でもなるべくそうならないようにしなきゃとも思ってるんだよね。<未婚の母親>であることで生じる不利益についても、きちんと対処しなきゃとも思ってる。私の対処が不十分だったら、子供達がグレたりしても無理もないと思ってる。
だから、子供達から『親ガチャに外れた!』って言われたとしても、それは私が招いたことだって覚悟してる。
で、また言うけど、私がしてるそんな<努力>を、みんなやってんの? 自分の<人として好ましくない部分>を自分の子供達が真似してしまわないように努力してんの? してないんだったら、それは『努力してる』って言えんの?
とか言ったら、キレるんでしょ?
だからさ、<親ガチャ>って言葉がよっぽど都合悪いんだろうねって印象がすごくある。刺さる人が多かったんだろうなってのもそうだけど、そんなに必死になって潰そうとするなんて何とも言えない不気味さがあるんだよ。
うん、『刺さってる』って言うより、もはや、
<後ろめたいことがある人の反応>
って感じかな。




