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ハーレムを完全な合法と認めてる<惑星トゥルー・ハーレム>だけど、実際には、婚姻関係にある人の九十八パーセントが一対一の夫婦なんだ

そう、ハーレムを完全な合法と認めてる<惑星トゥルー・ハーレム>だけど、実際には、婚姻関係にある人の九十八パーセントが一対一の夫婦なんだ。まあそれには同性婚も込みだけど、でも、わざわざ<惑星トゥルー・ハーレム>に住んでまで同性婚をする人は、同性婚を認めてる惑星は他にいくつもあるということもあってそれこそ例外中の例外なので、ここでは敢えて取り上げない。


なのでそれは脇に置いて、ハーレム婚を期待して移住した主人公の話だよ。


とにかく主人公は、それなりにイケメンで口もまあ上手いから、他の惑星ではそれなりにモテてた。


だけど、<惑星トゥルー・ハーレム>では、見た目だけじゃダメなんだよね。


あくまで複数の女性を『平等に』愛せないといけないから、実は本質的に<誠実>な男性じゃないとモテないんだ。


見た目だけ、その場限りの適当なことを言ってるだけ、なんてタイプじゃロクに相手にもされないんだよ。


しかも、<惑星トゥルー・ハーレム>の女性は基本的にちゃんと仕事を持ってて、かつ、自立心が強く、男性に依存しない。だから、


<『女性を自分に依存させる』ってタイプのモテ男>


は、ここでは通用しないんだ。


むしろ、<守ってあげたいタイプの男性>の方がまだチャンスはあるかもしれない。ハーレムは無理でも、普通に一対一の結婚なら、<主夫>としてね。


主人公は、軽妙な話術やプレゼント攻勢で女性の気を引こうとするんだけど、相手は、


「そんなことより、あなたはどういう人間になりたいのか、教えてよ」


と、彼に問い掛けてきたりするんだ。


だけど、主人公は、気楽に手軽に女性と浮名を流して面白おかしく人生を生きたいだけだから、<将来に対するビジョン>なんて持ち合わせてない。そんなこと考えなくても、これまではそれなりに上手くいってたし。


『あなたはどういう人間になりたいのか、教えてよ』とか訊かれたって、今の自分が完成形だと思ってるから、望むとするなら、もっと女性を簡単に口説き落とせるようになりたいという程度のことしか思ってない。


でもねえ、ダメなんだ。それじゃ、


<自立し、自信に満ち溢れ、自らの能力で自らの人生を切り開いていける人間>


は、口説き落とせない。そもそも、いくら<イケメン>と言ったって、主人公程度のイケメンなんて、


<ハーレムを夢見てあらゆるところからイケメンが集まってくる惑星トゥルー・ハーレム>


じゃ、はっきり言って<並以下>だからね。


実はそれ自体が、<惑星トゥルー・ハーレム政府>の狙いでもある。


優秀な人材をこれによって集めるっていうね。


元々、優秀な女性が多いところに、さらに優秀な男性が集まってくることで、非常に高い競争力を獲得したんだ。


本当に優秀な男性には、経済的な成功だけじゃなく、


<ハーレムの主というステータス>


も与えられるしさ。



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