割と的を射てる時もあるからね~
主人公の場合は、娘が通ってた高校の対応に不信感を抱いたことで、
『こんな学校なら通う必要ない』
ってことで辞めることに同意するんだ。
この辺りは、やっぱり、通ってる学校の実態によって判断が変わるだろうね。
とは言え、そもそも、そんな教師が顧問を勤められてた時点で、学校の体制そのものもお察しかもしれないけどさ。
だって、その手の話って生徒の間じゃすぐに広まったりするじゃん。
『あいつは女子生徒に手を出してる』
とか、
『あいつの女子生徒を見る目がヤバい』
とかさ。
まあ確かに、何の根拠もない言いがかりってことも多いのは事実だし、そうやって他人を貶めようとするのは良くないことだよ。ただ、<素直な印象>ってのは、割と的を射てる時もあるからね~。案外、バカにできなかったりも。
主人公の娘の高校は、それ以前に、問題を揉み消そうとするんだよ。生徒にも緘口令を敷いて、余計なことを言った生徒は内申に影響するってのまで匂わせて。
さらには、生徒の保護者にまで『余計なことは口にしません』って書かれた書類に署名押印を迫ったり。
極めつけは、問題の顧問が、保護者への説明会で、
「女子はすぐ嘘を吐きますから」
と発言して説明会が紛糾。
他にも妊娠したって女子生徒もいるって話が出て、
「赤ん坊のDNA検査するから、先生もDNAを提出してもらいます!!」
なんて話にまで。
主人公は、その時の学校側の態度で、見限ったんだよね。
それがなきゃ、どうにか学校に通い続けられる道を模索したかもしれない。
一旦、休学して、出産を終えてから復学するみたいなこともさ。
でも無理、て言うか、こんな学校に娘を預けてられないってことで。
説明会の後で学校側はどうやら顧問が本当に女子部員に手を出してた確かな物証を掴んだらしくて手の平返して顧問を罷免、教師としても解雇って対応を取るんだけど時すでに遅し。
ネット上で炎上するわ、マスコミは押しかけるわ、と、大混乱。
でももうこの時には主人公の娘はずっと欠席してて、主人公は家族揃って家具付き短期賃貸マンションに一時避難して騒動とは距離を取るんだ。
そして主人公は、戻ってきた時にはもう自分の席がなくなってることも覚悟の上で会社に休職を願い出て、娘と一緒に過ごす決意をする。
ちなみに、奥さんの方はちょうど重要なプロジェクトが大事な時期を迎えてて他に代わりができる人がいないからってことで、ルート営業だった主人公の方が休職するんだよ。
「お父さんはずっと、君と本気で向き合うことを避けてきた。君がお父さんを避けてきたんじゃない。お父さんが君を避けてきたんだ。今回のことは、その報いだと思ってる。
それを今からやり直したいと思うんだ」




