素の顔
な~んか、すっかり異世界ものとは関係ない話になっちゃってるけど、やっぱり続けるぞ~!
で、<子供の人格形成に影響する環境要因>ってのはやっぱ、
<親の普段の言動や振る舞い>
のはずなんだよね。てか、そうじゃないとおかしい。
だって、子供が見てるのは、結局、それが一番長いはずだから。いくらテレビとか見せてたって、延々と暴力シーンが続くような番組ばっかり流れてるわけじゃないじゃん。
だけど、子供にとっての<親の普段の言動や振る舞い>は、嫌でも目に入ってくるよね? それこそ、赤ん坊のときからずっと。
しかも、親が赤の他人に見せてるそれじゃない、<素の顔>をさ。
そこでさ、自分以外の誰かのことを、悪し様に罵ったりしてない? 馬鹿にしたりしてない? 見下してない? 人間扱いしてなかったりしてない?
特に、旦那さんとか、奥さんとか、旦那さんの両親とか、奥さんの両親とかをさ。
子供に対しては別にあれこれ言ってなくても、そういう部分を子供はすっごくよく見てるんだよ?
ましてや、自分の父親が母親のことを馬鹿にしてたり、母親が父親のことを馬鹿にしてたり、っていうのは、子供にとってはショックなことなんだよ。
だから当然、すごく強く心に残る。
『気に入らなかったら、家族でもこんな風に罵っていいんだ……』
とか思っちゃうかもしれない。
いくら口先だけで綺麗事言ってても、そんなことしてたら、『なんだ。口先だけじゃん』って思われたりしない?
どんなに外では<立派な人>だと思われてたって、子供には<裏の顔>が見えちゃってるんだよ? <外での評価>なんて、子供には何の関係もないんだよ。
<思い当たる節>は、ホントにないの?
私は、子供達と向き合うようにしてる。いっぱい話もする。そしたら、子供達が自分のことをすごくよく見てるのが分かる。
<職業プロ作家>としての私じゃなくて、人間<蒼井霧雨>の素の部分がモロバレしちゃってるんだよ。
<社会的な評価>なんてそれから比べたら<屁>みたいなもんだよ。
子供達にとっては、それこそが<自分の親>なんだ。
いい歳をした大人が、子供に、
『社会的評価の部分だけを見てくれ!』
とか期待しちゃうなんて、情けないと思わない? 私はすごく情けないよ。
人間って、綺麗なだけじゃないじゃん。汚いところも醜いところもみっともないところもだらしないところもあって、それ全部を含めたのが<人間>じゃん。
自分のそういう部分とどう向き合ってどう受け止めてどう折り合いをつけていくかっていうのを、親は、自身の言動や振る舞いの中で示していくんだと思う。
決して、口先だけの綺麗事で子供の人間性が決まるわけじゃないよ。
それが分かってないから、子供が余所様に迷惑掛けまくるようなのに育っても、何が原因だったのか分からないんだよ。
<原因>は必ず、親を含むすぐ身近な大人の言動や振る舞いの中にあるんだ。
<口先だけの綺麗事>以外の部分にこそね。




