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整理。

お部屋に戻ってドアを閉めると、私は制服のリボンを解く。................ふぅ、やっと楽になった。まだゴムが固いからどうしてもキツいや。

制服を丁寧に畳んで、ハンガーにかける。みんなのよりも、一回り大きめのブレザー。................正直、校章の色で分けてなかったら上級生に間違われてたかもしれない。いや、間違って下級生の着てるおバカさん扱い、かも?

(................そうだ、お部屋の中、片付けなきゃ。)

私の荷物は、下着とか以外は引っ越してきた時のままで放ったらかしになってる。そろそろ授業も始まるし、................それにっ................お友達とか、お部屋に呼んでみたい、し。それにはまずお部屋が片付いてないと、ね。

部屋着のスウェットに袖を通して、片隅に積んであるダンボールの封を切る。お母さんが荷造りしたから、中身が何なのかは私にも分かんない。................あ、これはぬいぐるみの箱だ。

「ごめ、んね。ずっと、閉じ込めっぱなし、で。」

ダンボールから一つづつ取り出しては、ベッドの上に置いていく。ちょっと大きめのばっかりだから全部は置いとけないけど、それでもまた一緒に寝れるし。................うん、これで怖くないや。

次の箱は................あ、お洋服。................もう、お母さんったら、家にある私の服全部送ってきたの!?........もう、................ほとんど一日制服だからこんなにたくさん要らないのに.......。

送られてきちゃったらもう仕方ない、と諦めて、私はクローゼットの中に服を一着づつしまっていく。................さて、最後の箱はなんだろ?

やけに軽いダンボール箱の封を切ると、中身はお菓子の山。................「お友達と食べなさい」、か................。

(もう、お菓子ぐらいこっちでも買えるのに................)

贈ってくるお小遣いはそんなに無駄遣いできないけど、お菓子ぐらいなら不自由しない................はず。

(................いいや、後で分けよう。)

とりあえずダンボールはベッドの下に置いとこう、とフタを閉じようとした私は、見慣れない箱がお菓子に埋まってることに気がついた。

(................なんだろ、これ。)

つまみ上げると、それは、

「................けい、たい?」

なんで携帯電話の箱が私の荷物に................と箱の中を調べてみると、くしゃくしゃになったメッセージカードが出てくる。

「渡し忘れたから一緒に送ります。あんまり使いすぎないように!」

................こんなことするのは絶対お父さんだ................とりあえず箱を開けて、電源を入れてみる。............しっかりと、うちの電話番号と、お父さん、お母さんの携帯番号が登録されてた。

(................もう、................そんなに心配しなくても、大丈夫なのに。)

もちろん、初めての一人暮らしだから心配するのは分かってるけど................。

それにしても、携帯電話、かぁ。小学生の頃にクラスの子が持ってて羨ましいなぁって思ってたけど、まさか私も貰えるとは。

それからしばらく、私は携帯を色々といじくって楽しんでた。................けど、

(................け、携帯って、人と話をするん、だよね................?)

................どうしよう、貰っても親ぐらいしか話す人いない................。メールするような友達も居ないし、そもそもみんなのメールアドレスも知らないし........................。その時、私の頭にあの二人の顔が浮かぶ。

(................友達、なんだよね?だったら................電話とか、メールぐらい、するのかな................?)

もやもやとした気持ちのまま、私は携帯を閉じる。

(................明日会ったら、思い切って番号とアドレス、聞いてみよ。)

そんな決心をして、私はお風呂の準備をした。

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