表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
後宮の縁切り女官 ~悪縁を断つ救国の巫女は皇弟に溺愛される~  作者: 山田露子 ☆ヴェール小説4巻発売中!


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

55/83

『丹丹丹あのあのあのあいやあ』殿か!

 

 ――豊紈ほうかんの証言。


「一週間の旅程で、おう賢妃けんぴ率いる一行いっこうは、東北部の沶竟いけいに向けて旅立ちました。おう賢妃けんぴは近々後宮を去り、沶竟いけいにある寺院に出家する予定がありまして、その出家先の下見というのが旅の目的でした」


 豊紈ほうかんは大柄でおっとりした顔つきであるけれど、少し神経質な性格をしているようだ。話しながら身に着けている襦裙じゅくんの帯位置を細かく調整したり、長方卓上に置かれた茶器の位置を横並びにそろえたり、無意識に手を動かしている。


 性格が細やか……いや、あるいは……隣にいる桃義とうぎを意識して、緊張しているのだろうか?

 ふたりのあいだに漂う空気は温かいものではないものの、かといって不仲という感じもしない。豊紈ほうかんは、桃義とうぎに気を遣っているように見える。

 同じ女官であっても、横並びではなく、上下格差は明確に存在するだろう。

 ふたりの役職に上下があるのかもしれないし、そうではなく、家柄に差がある可能性もある。たとえば『桃義とうぎの父は官品が六位だけれど、豊紈ほうかんの父は官品が八位』……というように。


 雪華はまず『誰と誰が寺院にいた』のか、はっきりさせることにした。


「寺院に泊まった人は、おう賢妃けんぴ豊紈ほうかんさん、桃義とうぎさん――以上の三名ですか?」


 尋ねると、豊紈ほうかんが顔を強張らせる。

 ……どうしたのだろう?


「いえ、そのほかに四名います」


「お名前を教えていただけます?」


「護衛役として武官が二名――程汧ていけん殿と、馬蓼ばりょう殿。そして宦官が一名――こちらはでんたん殿という方です」


 雪華は驚きで目を瞠った。

 なんと――お騒がせ宦官の『たんたんたんあのあのあのあいやあ』殿か!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ