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ガーディアンデビルズ〜学園治安維持の会〜  作者: トミロン
第5部おまけ 風邪で寝ているくのいちに強が襲いかかる
240/243

第240話 ワードローブが尽きた③

 余談であるが、筆者は以前、親戚の幼稚園児の女の子に童話『白雪姫』を読んであげた事があった。その後、その子は『青いリンゴは毒リンゴ』としばらく信じ込んでいた。筆者はそんな事一言も言っていないのであるが、絵本の挿絵のインパクトがあったのか。


挿絵(By みてみん)

(ミルクがいい事を言った。しかしくのいちを止める気はゼロ)


 話を本筋に戻す。

 くのいちとのLINEを終えて下校中の陶子。商店街を歩いている。そこに背後から走って来た強が声をかける。

「よう陶子。追いついたぞ」

「強。急にあたしにLINEしてきて何の用事?」


「ちょっと今から付き合えないか?」

「付き合え? もしかして男女の付き合い?」


「いや、ちょっとアパレル店で買い物をして欲しいんだが……」

「あたし、アパレルにはうるさいわよ。そんじょそこらの店じゃ……」


「お前の生命に関わる事なんだ」

「生命に関わる? あんたまさかあたしの体の中に新たな命を植え付けるつもりなの?」


 陶子は強の一学年上の3年生。ジョークも大人びている。ここで舐められてはいけないと思う強。


「そんな事言ってると本当に犯すぞ、陶子」


挿絵(By みてみん)


 これで少しはビビるだろうと思った強。ところが、


「いいよ、犯して」


挿絵(By みてみん)


 と返す陶子。


 強があっけに取られていると、

「でも後でくのいちにチクるかもよ」

 ときた。


 さすが伝説の弁護士節操を母親にもつ節陶子である。『ああ言えばこう切り返す』腕前は、強は敵わない。

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