第191話 体に障りますよ、ミルクちゃん
「反省会は終了だよ〜。なんかシリアスモードだったから気を張っちゃったよ〜」
ほんわかモードに戻ったミルク。琢磨は命拾いをした。
「余り気を張るとお体に障りますよ、ミルクちゃん」
琢磨は隣に立ち、ミルクの背中越しに右の手のひらでミルクの右腰に触る。そして彼女の体をぐいと引き寄せ、隣の給湯室に連れて行く。
「あ〜れ〜。私を監視カメラの無い給湯室に連れ込んで〜何をするつもりなの琢磨さ〜ん?」
「体に触ると言ったはずだよミルクちゃん」
給湯室に入った二人からは何やらガサゴソという衣ずれの音。
「ここを軽くつまんじゃうくらいは大丈夫だよね?」
「あ、そこはダメなとこなのに〜」
「それは知らなかったよ。忘れない様にメモしておかなければ」
更に琢磨の攻撃は続く。
「だめ〜全身の力が抜けちゃう〜」
「こんなになっちゃうミルクちゃんも魅力的だね」
これが何十ページも後の展開の重要な伏線だとはお釈迦様でも気がつくまい。
「うっ……そ、そんなに強く触っちゃらめ〜。お父さん(割井校長)に知られちゃうよ〜……あっ、そこだけは堪忍して〜」
「大丈夫だよ。優しく触るだけだから」
「で、でもそんな風にしちゃったらぁ〜」
「こっちの綺麗な膨らみも唇で触っていいかい?……真っ赤になっちゃってるよミルクちゃん」
「……そっちなら大丈夫だけど……」
「……綺麗なお椀形だね。暖かくてスベスベする。ああ、舌触りも最高だ」
「今日の琢磨さん、大胆過ぎ〜。私のお家が火事になっちゃうよ〜」
そうか。英語だとそういう表現をするのか。
「火事になってびしょびしょに濡れちゃうミルクちゃんも見てみたいな。僕はたとえ全校生徒に知られても構わないよ」
「琢磨さんがそこまで言うなら〜。……よ〜し次は私の攻撃ターンだからね〜」
「じゃあ僕が防御をする振りをして、結局ミルクちゃんの思い通りになっちゃえばいいんだね」
フリだけじゃなくて、ちゃんと臀部を防御しろ琢磨。とアドバイスしようと思ったら、
「二人はふざけて給湯室の火災報知器を押す、押さないのバトルを演じているのであった」
とのナレーション。まだ作者はこの作品の『全年齢推奨』指定を諦めていないらしい。往生際が悪すぎる。火災報知器の赤いランプは舐めたらちゃんと拭いとけ、琢磨。




