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バトルトーナメント開催予告

『バトルトーナメント・・・要するにガチンコバトルですねー。』


美声のわりに毒舌と評判のミューズさん。ガチンコとか言わないで欲しい。アイドルでしょ。


『その通り!ルールは1対1の勝ち抜き戦、回復アイテムや支援アイテムの使用は不可で考えています。』


『回復アイテムと支援アイテムの使用不可ですか?それはまたどうして?』


『ぶっちゃけると時間がかかるからですね。』


・・・ほんとにぶっちゃけやがったよ。


『スキルによる回復ならBPやMPによる上限がありますが、アイテムによる回復は所持してる分だけ効果を発揮しますからね。アイテムの所持数で勝敗が決まってしまっては面白くないでしょう?支援アイテムによる強化(バフ)弱体(デバフ)も同様ですね。』


『なるほど。他に制限は?』


『現状有りませんね。』


『無いんですかー?プレイヤーによってはレベルの差やスキルの差が出てしまうんじゃないですかー?タコ殴りにあうプレイヤーが出るかもしれませんよー?』


物騒な事言わないで欲しい。


『おっしゃるとおりですが、下手にレベルやスキルに制限をかけると逆に不公平が出かねませんからね。今回は第1回目ですし、制限無しの真剣勝負としたいわけです。あ、勿論タコ殴りなんかのマナーの悪いプレイヤーに関してはアカウント停止などの処置を行う点は通常のPvPと変わりません。』


あ、普通のPvPでもそういう措置があるんだ。まあ、レベル差がありすぎたらほとんどいじめみたいになるしな。


『勿論、本大会の入賞者には豪華景品も用意しておりますし、参加されるだけでも参加賞を用意しておりますのでどんどん参加して欲しいですね。景品の内容は後日発表します。』


豪華景品、ねぇ。


『それで開催時期は何時になるんですか?』


『はい、およそ一ヶ月後、Seven World Onlineサービス開始3ヶ月の節目に行いたいと考えています。』


『一ヵ月後ですかー?随分と先の話ですねぇー。』


『ええ、しかしレベリングやスキルの取得、装備品の準備には十分な期間だと考えております。どうせ参加するなら最高の状態で参加していただきたいですからね。』


・・・ついでに言えばリアル事情で参加できない人への配慮でもあるんだろうな。一ヶ月先なら予定が埋まっていない人のほうが多いだろうし。


『ではバトルトーナメント参加に関してプレイヤーの皆さんに一言お願いします。』


『えー、今回のバトルトーナメントはSeven World Onlineサービス開始して初めての大型イベントであり、今後続けていくであろうバトルトーナメントの試金石でもあります。クランに所属している方、パーティで行動している方、ソロプレイをなさっている方もこぞって参加していただき、今後の参考にさせていただきたいと思います。皆様、奮って参加してください!!』


『はい、ありがとうございましたー。イベント告知については以上になりますー。続いてのコーナーはー・・・』


その後も各世界のプレイヤー比率やらグッズやらの話が諸々出ているが俺たちの会話はバトルトーナメントの話一色だった。


「今回のトーナメントは運営側も本気だね。」


ラングが呟くように言う。


「本気?準備期間が一ヶ月もある点か?」


「それもだけど制限なしで誰でも参加の点だよ。このゲーム、進んでいるプレイヤーは本当に進んでいるからね。レベルでもスキルでも。はっきり言ってゲームを始めたばかりの初心者では相手にならない。」


「・・・その為に準備期間が一か月もあるんだろ?」


「準備期間があるのは皆一緒さ。本気で勝ちに行くつもりの上級プレイヤーは対プレイヤー用のスキルや装備を揃えてくるはずさ。」


「・・・つまり運営が期待してるのは上級プレイヤー同士のバトルってことか。」


「そういうこと。もっと言えば上級プレイヤーのスキルや装備を派手に知らしめてアピールしたいって所じゃないかな?」


「ゲーム初心者とかバトルに興味ないプレイヤーとかにか?」


「あるいはこれからゲームを始めようとしている人たちとかね。このゲーム、派手なスキルとかは本当に派手だからね。」


「ああ。」


思わずアテナやアルマを見てしまう。そして納得。・・・おっと睨まれてしまった。


「さらに言えばそんな上級プレイヤーを釣れるだけの景品を用意してくるんじゃないかな?」


・・・どうでもいいが裏読みが好きだな、ラング。


「と、言うわけで是非頑張ってくれよ、アルク!」


・・・ああ、コイツ、俺を参加させるために長々と解説してたのか。


「・・・一応聞くが何で俺の参加前提なんだ?」


「むしろ参加しない理由が分からないね。【アークガルド】の強さと【アイゼンガルド】の装備品をアピールするチャンスじゃないか。」


・・・コイツ、アテナたちやガットたちまで巻き込んできよった。しかも言ってること自体は間違ってないのが腹立たしい。


「・・・【インフォガルド】にはメリットが無いじゃないか?」


「とんでもない!同盟クランが有名になるだけでうちにも十分利益があるよ。フフフ・・・」


・・・大丈夫か?コイツ?


「あのクランやあのクランも参加するだろうし・・・調査するチャンス・・・フフフ・・・」


本当に大丈夫か?コイツ?


「どのクランのこと言ってるのか知らんが参加するとは限らないんじゃ・・・」


「大丈夫、裏から手をまわして・・・フッフフフ・・・」


・・・駄目だコイツ。おまわりさん!コイツです!・・・あ!ゲームの中だった!!


「まあ、冗談は置いておいて・・・」


本当に冗談なんだろうな。


「【アークガルド】の諸君には是非参加して欲しいね。」


「・・・まあ俺は最初から参加するつもりだが・・・」


腕試しでな。あと景品。


「私も参加するわ!」「私も・・・」


アテナとアルマも参加するらしい。・・・あれ?てことはトーナメントでは敵同士か?


「アーニャは遠慮したいのです・・・」「我もなのだ・・・」


アーニャとアヴァンは遠慮気味だ。まあ二人とも戦闘職じゃないからな。眷属は強力だけど。


「無理強いはしないさ。ただ、参加するだけでも意味はあると思うよ。アーニャ君もアヴァン君も珍しい眷属を持っているからね。名が知られれば後追いするプレイヤーが増えるだろうしね。」


つまりドラゴンやアンドロイドの眷属を欲しがるプレイヤーが増えると言う事だろう。珍しい眷属を所有するプレイヤーが増えればアーニャやアヴァンが悪目立ちする事もなくなるだろうってことだな。もっとも最初のうちは良くも悪くも目立つだろうけど。


「まあ、考えておくくらいで良いさ。やりたくないことをやらせる理由も無いし、【アークガルド】の理念に反するしな。」


一応釘を刺しておく。アーニャやアヴァンに、ではなくラングに。まあ、本人が無理強いしないと言っている以上、本当に無理強いはしないだろうしな。


「・・・そうですね。第一、貴方に他所のクランにちょっかいをかける余裕があるのですか?」


・・・氷より冷たい声でロゼさんがラングに話しかける。ラングの肩にはロゼさんの手ががっちりと食い込むように置かれている。・・・いや、あれは握り締めていないか?


「・・・ロゼ君?それは一体どういう・・・」


『それでは第4回Seven World Online公式生放送はここまでということで。』


『皆さん。元気に楽しくゲームをプレイしてくださいね~。さようなら~。』


「・・・どうやら生放送も終わったようですね。それではご迷惑にならないうちにお暇しましょう。何せ貴方にはやらなければいけないことが山ほど残っているのですから・・・それでは皆さん、ごきげんよう。」


そう言ってロゼさんは去っていった。勿論ラングを引きずって。


ラング、君の冥福を祈るよ。合掌。

作者のやる気とテンションを上げる為に


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m(_ _)m

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