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再会の約束

誤字・脱字の指摘、ありがとうございます。


感想の方も返信できていませんが、全て読んでいます。


今後ともよろしくお願いします。

突如として降り立ってきた炎の壁、もとい【太陽神鳥ホルス】の翼。


上を見上げてもその姿を確認することはできない。遥か上空から翼が伸びてきている様は【世界魚バハムート】に負けず劣らずの大きさであることが推測できる。


そして【太陽神鳥ホルス】のレベルが100であることを考えると、今の俺たちではこの炎の翼の壁を突破することはできないだろう。


きっと壁の向こうではアミネが逃げる準備をしていることだろう。


それでは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


・・・


・・



「・・・やっぱり、彼は抜け目ない人なのよ」


そう言って浮遊小島に座り込むアミネと・・・


ガチャ! ガチャ!


そんなアミネに()()()()()()()()()()()()()()()()()の姿があった。


「ワタシがこの小島に逃げ込むことを予想して、伏兵のロボットたちを潜ませておくなんて・・・良くやるのよ」


そう・・・実はこんなこともあろうかと、アミネが親子丼を食ってる間にカイザーとミネルヴァを適当な浮遊小島に潜伏させていたのだ!・・・って本当はアミネの仲間やモンスターが潜んでいないかの確認の為だったんだけどな。


しかし、結果オーライ! カイザーとミネルヴァの二人は無事に炎の翼の壁の向こう側にいる。


ただし、それで現状、こちらが有利かと言われればそうでもないのだが。


「・・・それで、ここからどうするのよ? 貴方たちだけでワタシに勝てるとでも思っているのよ?」


そう、カイザーとミネルヴァの二人がかりでも戦力差は目に見えている。今の状況はアミネを追い込むまでには至っていないのだ。


「我々ノ目的ハ、貴方ノ足止メデス。マスターガ、マダ話ハ終ワッテイナイト・・・」


そう言ってカイザーが手に持っていた物を見せる。それはご存じ小型偵察メカ【ビートル君】だった。


『そういうことだアミネ』


そして【ビートル君】越しにアミネに語り掛けている俺である。【ビートル君】越しに映像も送り込まれてきているので、俺の目で直接状況を確認できずとも、【ビートル君】があれば状況の把握は可能なのだ!


「・・・なるほどなのよ。確かに貴方の力っていうのは貴方だけのものではないみたいなのよ。・・・それでまだ用があるのよ? 貴方たちの仲間にはならないってことで話は済んだと思ったのよ」


確かに俺たちはアミネに一方的にやられてばかりで良い所が全くなかった。ハッキリ言って仲間になるには実力差がありすぎる。


『それは身に染みてわかっているさ。もう無理に仲間に誘ったりはしない・・・それを踏まえてもう2、3確認しておきたいことがあるだけだ』


・・・ぶっちゃけ、アミネには俺たちの話を聞く必要はないんだろうが、おそらく・・・


「・・・正直に白状する所も潔くて良いのよ。少しぐらいなら答えてあげるのよ」


やはりな。ここまでのアミネの性格を鑑みるに・・・基本的に弱肉強食で強い者にしか興味が無い。しかし、見込みがある者に対してはある程度相手をする。


アミネは俺たちに対し【世界魚バハムート】や【風王鳥フレースヴェルグ】などのモンスターをけしかけてきたが、結果的に俺たちはモンスターたちを制して強力な素材をゲットすることができているわけで・・・少なくともアニスたちのような一方的な敵意をぶつけてきているわけじゃない。


仲間にはならないが敵にもならない。今のアミネはそんな立ち位置だ。だからこそ・・・


『アミネはアニスやアギラたちの元へ行く気は無いんだな?』


「そうなのよ。さっき言ったように胡散臭い奴らが二人にくっついてるのよ。それが二人の意志だから尊重はするのよ。でもワタシにはワタシのやり方があるのよ」


よしよし、少なくともアミネはアニスたちと合流する気はないようだ。


『なら、俺たちとアニスたち、衝突したらアニスはどっちにつく?』


「どっちにもつかないのよ。目障りならどっちも叩き潰すのよ」


・・・言うと思った。アイネの場合マジでそれが出来そうな所がなんとも・・・自身が戦わなくともLv.100モンスターをぶつけるだけで事が足りるわけだし。どさくさに紛れて仲間になってもらおう作戦では実行不可のようだ。


やはり、アミネを仲間に引き入れる方法は一つしかないみたいだ。


『それじゃあ最後の質問だ。・・・アミネは弱肉強食主義みたいだな?』


「主義と言われる程でもないけど・・・そうなのよ」


『なら・・・俺がアミネより強くなったら、今度こそ俺たちの仲間になるんだな?』


「・・・」


弱肉強食・・・要するに強さこそ全てというわけで・・・俺がアミネより強ければアミネは俺に従うってことになるはずだ。当然、俺個人にはアミネに敵意があるわけではないし、ボコボコにぶちのめしてやろう! なっていう気はない。


しかし、アミネを仲間に引き入れる為にはこれしかない。


つまり、この質問は・・・事実上のアミネに対して宣戦布告でもあるわけだ。


「ウフ、ウフフフ! ワタシに対して宣戦布告なんて生意気になのよ・・・でも貴方はやる気なのよ?」


『当然だ』


俺ははっきりと宣言する。何せ俺は有言実行の男だからな!!


「ウフフ、面白いのよ! ワタシを力づくで組み伏して、アンナ事やコンナ事をさせる気なのよ?」


『言い方!?』


それじゃあまるで俺が女性に襲い掛かる悪人みたいじゃないか!? おい、アテナ、アルマ! 通信の邪魔するな! 今大事なとこなんだから!!


「フフン、やれるものならやってみると良いのよ! どうやら貴方()固有(オリジナル)能力(アビリティ)】を使えるみたいだけど、今のままじゃ百年経ってもワタシを超えるなんて無理なのよ!!」


『!?』


アミネの奴、今【固有(オリジナル)能力(アビリティ)】って言ったか? アミネも【固有(オリジナル)能力(アビリティ)】の事を知っているのか?


『おい、アミネ!』


「それじゃあ話は終わりなのよ。これでお暇させてもらうのよ」


アミネがそう言うと炎の翼の壁から発せられた炎が、アミネが乗っている浮遊小島を覆っていく。まるで、小島を掴もうとしているかのように。


「ムッ!?」


「離脱シマス!!」


それに巻き込まれる前にカイザーとミネルヴァは空中に退避した。俺が通信に使っていた【ビートル君】も一緒だ。


・・・やむを得ない、か。


「また会いましょう、なのよ」


そんな言葉を残し、アミネの乗った浮遊小島は炎と翼に引っ張られるように上空へと去って行った。

(*・ω・)*_ _)ペコリ


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