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エナジースペース

『ふむふむ・・・つまり、あの【エナジーハザード】を宇宙空間に放り出すわけですね?』


相変わらずの無表情なアギラがうんうん頷いている。・・・考え込んでいるのか、納得しているのかいまいちよく分からないな。。


「そうだ・・・エナジーは物理的遮断ができる。ということは【ゼクシオンジェネレータ】と物理的に遮断すれば・・・・具体的には奴を宇宙空間に放り出すことができればこの【宇宙要塞ヴィヴェルグ】自体が壁となって奴へのエナジー供給が遮断されるはずだ」


そう・・・何も難しい話ではない。単に【エナジーハザード】と【ゼクシオンジェネレータ】の間に壁を挟みこんでしまえば良いってだけの話だ。エナジー砲を鉄の盾で防御できるように、それで奴のエナジーも遮断できるはずなのだ。


『なるほど・・・しかし、それには()()、大きな問題がありますよね?』


確かにアギラの言う通り、この方法には問題がある。


『一つは()()()()、【エナジーハザード】をこの動力部から追い出すかですね』


当たり前だがこの動力部は密閉空間だ。そうじゃなかったら俺たちも戦闘できていない。


【エナジーハザード】を宇宙空間に放り出すためには、当然ながら外へと通じる道が必要になる。


問題はその通路なんだが・・・


「この動力部は【プラネットバスターキャノン】に()()()()()()()()んだろ? つまり、この要塞の外から見たあの巨大砲身に繋がっているわけだ。つまり、この場所は外にかなり近い場所にあるってことなんじゃないか?」


最悪、そこら辺の扉をぶち破れば外に繋がっている気がする。勿論、宇宙要塞に穴を空けたらとんでもないことになりそうだが・・・【ゼクシオンジェネレータ】を破壊するよりは被害が少ない・・・と思う。


『とんでもない力技じゃないですか・・・それに動力部に穴を空けてしまったら、【エナジーハザード】を宇宙空間に放り出しても、その穴からエナジーが供給されるかもしれませんよ?』


「むぅ・・・」


それは懸念していたが・・・【エナジーハザード】を【ゼクシオンジェネレータ】から物理的に距離を取ればなんとかなるかと思ったが・・・やっぱ駄目か?


『それに【エナジーハザード】をあの場からどうやって引き離すのです? 奴は貴方や私の攻撃でもビクともしなかったのですよ?』


そう、それが二つ目の問題だ。


確かに俺たちの攻撃は【エナジーハザード】に通用してはいるみたいだが、奴の体に穴が空くだけで、身じろぎするだとか吹っ飛ぶだとかの、そういった普通の敵なら当然に起こる挙動が無かった。


・・・【エナジーハザード】のエナジーの体って手づかみできるんだろうか? できなくもない気がするが・・・触ると火傷しそうだな。


ただ、そちらに関してはまだ望みがある。


「【エナジーハザード】には【風魔法】も効いていた。【閻魔天の(アークワイズ・)魔術(ウィズダム)】とアークカイザーの力を使えば力づくで押し込める・・・と思う」


言っておいてなんだが、こちらも力押しだ。まあ、それ以外に方法が無いとも言えるが・・・


『まさにゴリ押しの力押し作戦ですね・・・具体性がほぼ無いのが厳しいですが』


うん、知ってた。でも俺たちって毎回、結構力押しでどうにかしてきたんだよね。


『やれやれですね・・・まあ、私も同じ策を考えていましたけどね╭( ・ㅂ・)و̑ 』


お前も同じこと考えてたのかよ。


逆に言えばそれしか方法が無いってことでもあんだろうが・・・アギラが自分でも言っているように厳しいんだろうな。成功確率が高いのなら第一案で真っ先に提案してくるだろうし。


この案も駄目となると・・・どうするべきか? 奴がエナジー回復するのを覚悟で長期戦に持ち込むか? だが制限時間もある。持久戦を持ち込むには時間が足りない。


・・・八方塞がりか?


『いえ、その案で行きましょう』


「なに?」


穴だらけの策で行くっていうのか? だが・・・


『いえ、もう少し具体的に行きましょう・・・貴方の予想通り、この動力部の先には【プラネットバスターキャノン】の砲身区画があります。そして、その区画は・・・切り離し可能区画となっています』


「なんだと!?」


切り離し可能ってことは・・・


『【プラネットバスターキャノン】は危険な【兵器】ですからね。【ガティアス】対策でいざという時は区画ごと切り離せるようになっているようです。その操作はこの動力部からでも行えます。ただ・・・』


アギラは【ゼクスオンジェネレータ】の方を見る。・・・よく見ると、土台部分にコンソールの様な物がある。あそこから操作できるようだが・・・アギラには懸念があるようだ。


「ただ?」


『切り離し操作は私しかできないでしょう。そしてその間、私は戦闘に参加できません。それに切り離し区画に奴を誘導するということは奴と一緒に宇宙空間に放り出されるということです』


・・・つまり、ここからはアギラからの助力は期待できないということか。


「・・・上等だ! それでも俺たちは勝ってみせる!! アーテル! アウル! カイザー!!」


「クルッ!!」


「だうっ!!」


「了解デス!!」


力強くうなずく【眷属】たちと共に俺は立ち向かう。


【エナジーハザード】を倒すために。

(*・ω・)*_ _)ペコリ


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