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影の刃

風属性の手裏剣、雷属性の手裏剣ときて今度は水属性の手裏剣か。


しかも上空から・・・絶妙にこちらの逃げ道を塞いできてるな。


元来た道は風属性の手裏剣をザッパーで対処中。先の道は雷属性の手裏剣を【水魔法】で押し流している途中、左右には建物が壁になっていて逃げ道はない。


ハンゾウ(偽)の奴、俺をここまで誘導してきたたのか? してやられたな。


逃げ道が無いのなら、あとは防御するか迎撃するしかない・・・のだが、おそらくそれをするとさらに追撃が来るはずだ。そうなると俺はますます身動きが取れなくなる。


奴はそれを狙っているのだろう。今だ奴が姿を見せてこない所を見るに、油断することなく俺の隙を狙っているのだろう。


そして奴の居場所が分からない限り、俺の方からは奴に反撃することはできない。


このままではジリ貧だな・・・ここは打開策が必要だな。この戦況をひっくり返すデカい一発がな。


というわけで・・・


「【グランディスチェイサー】リモートコントロール、オン」


俺は()()()空中に飛ばしておいた【グランディスチェイサー】をリモート操作する。


狙っていたのは俺も同じだ・・・出て来ないのなら引きずり出してやるぜ!


「【グランディスバスターキャノン】・・・発射!!」


【グランディスチェイサー】を変形させ、バスターキャノンを発射させた。


標的は・・・俺である。


ドォォォォォン!!


手裏剣が迫るよりも早くキャノンから発射されたエナジーの閃光がほとばしり、俺の周囲の手裏剣や建物をまとめて吹っ飛ばした。


見事なクレーターとなってしまったが、自分の攻撃で自分を傷つけることはできないので俺自身はノーダメージである。・・・ゲームの特性を利用したちょっと卑怯っぽいやり方だが・・・今はなりふり構っていられない。


アギラも無事だ。実は俺は奴の攻撃を回避するのと同時にアギラから離れるように距離を取っていたのだ。だからアギラはキャノンの攻撃範囲に入っていなかったのだ。


とは言っても俺も結構追い込まれてたから本当にギリギリだった。あんまり離れすぎてアギラから目を離したら、その隙に連れ去られる可能性もあった。【マキナ】の頭脳で計算はしていたが、キャノンを使ったのは一か八かによる所も大きかった。


しかし、それが功を奏して俺もアギラも無事だったわけだし、周囲をまとめて吹っ飛ばしたことで俺の周囲に影もなくなった。なんせ遮蔽物の無いクレーターになったわけだからな。


影がなくなった以上、これで奴は俺に近づくこと容易では・・・


「【疾風連斬】!!」


「!? 【縮地】!!」


ガキィン!!


なんて考えていたが甘かったようだ。


どこから現れたのか、ハンゾウ(偽)は間髪入れず俺に斬りかかって来やがった。行動が早い・・・俺が手裏剣から逃れたと油断する隙を狙っていたようだ。


なんとか回避できたが・・・代わりに【グランディスガトリングガン】が破壊されてしまった。油断していたわけではないのだが・・・予想以上にハンゾウ(偽)の動きが早かった。不覚。


とはいえ、奴が姿を見せたのは俺にとっても好機だ。これでようやく俺も反撃することができる。


「【グランディスバンカー】!!」


俺は破壊された【グランディスガトリングガン】の代わりに【グランディスバンカー】を装着、斬りかかってきたハンゾウ(偽)に打ち込む。


「フンッ」


ガキィン!!


しかし、俺の攻撃はハンゾウ(偽)には当たらず、逆に斬りかかってくる斬撃を俺はバンカーで受け止めていた。


さすがに【忍者】だけあって素早いな・・・だが、俺にはそれを補う術がある。


「【俊天の疾走(アーク・アクセル)】!!」


俺は加速しながら奴に攻撃を仕掛ける。


ガキィン! バンッ!バンッ!バンッ!


右手には【グランディスバンカー】、左手には【グランディスマグナム】を使って猛攻を仕掛ける。


ハンゾウ(偽)が使っているのは何の変哲もない忍者刀のようだ。武器の性能で言えばこちらの方が勝っているように思える・・・今は、だが。


「・・・警戒しているな?」


激しい猛攻を繰り返す中、ハンゾウ(偽)が話しかけてきた。


俺が何を警戒しているのかは・・・言わずともわかるだろう。それを防ぐために俺はハンゾウ(偽)に絶え間なく攻撃を仕掛けているわけだが・・・当たらない。


わずかな隙も与えないよう間髪入れず攻撃を仕掛けているのにも関わらず、俺の攻撃はハンゾウ(偽)に巧みに避けられ、防がれ、捌かれる。さすがハットリハンゾウといった所か・・・俺の攻撃がここまでヒットしなかったのは初めてだ。


そんな俺の攻撃のさなかに話しかけてくるハンゾウ(偽)・・・余裕のつもりか?


「時間稼ぎしているようだが・・・こちらがそれに乗ってやる義理は無い。手早く終わらせてもらおう」


違った。ハンゾウ(偽)の奴、こちらの思惑はお見通しだったようだ・・・まずい!!


『【固有オリジナル能力アビリティ:模倣者】の効果により【模倣擬物】が発動しました』


そんなアナウンスと共にハンゾウ(偽)の持っていた刀がその姿を変えた。


持ち手から刀身に至るまで全てが漆黒の・・・まるで影そのもののような刀に。


「【神刀カゲウミ】・・・その力は、身をもって確かめろ!!」


そう言ったハンゾウ(偽)が刀を地面に突き刺すと・・・周囲に()()()()()()


遮蔽物もなく、また【ビートル君】や【ガタック君】が照射しているにも関わらず、影が広がっていく。


まさか・・・()()()()()()()()()のか!? 


滅茶苦茶な現象を起こしつつもハンゾウ(偽)はその手を緩めることはなかった。


「奥義・・・【凶荒影刃斬】!!!」


さらに奴が叫ぶと影から無数の刃が飛び出してきた。


「・・・!? 【エナジーフェザーマント】!!」


逃げ場がないと判断した俺はやむなく空中へ避難しようとするも・・・


「フッ、一人だけ逃げるつもりか?」


「!?」


しまった・・・奴の狙いは!?


俺はアギラの元へと急いで飛翔した。

(*・ω・)*_ _)ペコリ


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