お約束の水着イベント
===ログイン===>【人間界】アクア・アイランド
「アハハハハ♪そ~れッ♪」「キャア!冷たいです。」
海辺で水を掛け合うアテナとアルマ。
「ひんやりしていて気持ちいいですね。」「ああ、たまにはこうやってのんびり過ごすのもいいもんだ。」
ゆらーりと波に揺られているのはロゼさんとヴィオレ。
当然ながら皆水着だ。え?もっと詳しく?そこは皆さんの妄想力を働かせて欲しい。・・・誰に言ってんだ?俺?
「素晴らしい光景だな。」「ああ、まったく。」「うむ。」
この発言は俺、ラング、ガットである。
俺たちは今、今日からオープンとなった【人間界】のアクア・アイランドに来ていた。
アクア・アイランドとは文字通り、水系の施設が丸々集まった島。つまり島全体が巨大なレジャー施設と考えてもらえればいい。島にはプールやウォータースライダーなどが設置され、自由に遊ぶ事ができるほか、周りは美しい海に囲まれており、泳いだりモーターボートに乗ったりなどを楽しむ事ができる。
プールと海が一緒にあってどうすんの?どっちかでいいじゃん!とお思いの方もいるかもしれない。そんな方々にはこの言葉を贈ろう。細かい事は気にするな!楽しければいいじゃん!
ちなみにこのアクア・アイランド。今日オープンなだけに凄い人ごみかと思うだろう?ご心配なく。俺たちがいるのは正確にはアクア・アイランド135。つまりいくつもある島の一つということだ。・・・という設定だ。
これはゲームの運営の配慮で、一箇所に人が集まらないよう各島にそれぞれプレイヤーが割り振られるているだけのことである。島自体に差異は無いので皆等しく楽しめるというわけだ。なので、今この島にいるのは【アークガルド】【インフォガルド】【アイゼンガルド】メンバーだけである。なので至極快適である。
正直な所、海=ナンパうぜぇという方程式が成り立っていたのでうちのメンバーは乗り気ではなかったのだが、ラングからの情報によって内輪だけで楽しめるイベントだと判明したのでやってきたというわけだ。
次の目標は決めたが戦いだけがこのゲームの楽しみではない。現実ではありえないほど透き通った海と独占状態のプールで遊べるのだ。楽しまなきゃ損だ。・・・まあ、目の前の至福の光景も・・・な。
ちなみに俺たち男性陣は海辺のビーチでパラソルの下でサマーベッドなんかを敷いて優雅に寛いでいた。遊ぶんじゃなかったのかって?遊んださ。元気な女性陣2名に引っ張られて2時間近く海とプールを行ったり来たり・・・。体がふやけるんじゃないかってくらい水に浸かってたさ。
「なんで彼女らはあんなに元気なんだろうね?」
同じくあっちこっちに引っ張りだこだったラングさんの一言。
「女を甘く見てはいかん。女は男の元気を吸い取る生き物なんじゃ。」
お前は何言ってんだガット。なんかトラウマでもあるのか。
余談だが、アテナの天使の羽やアルマの悪魔の角などは完全に消す事は出来ないが、小さくする事は出来るらしい。なので今は泳ぐのに邪魔にならない程度に小さくしている。・・・さらに余談だが、何で完全に消せないんだ!?と運営に抗議した無謀なプレイヤーがいたらしいが、じゃあ何のためにその種族を選んだんだ!?的なことを返されたらしい。運営にもこだわりがあるらしいというのがラングの談。
「それはそうとそろそろ時間だよ?」
「お、もうそんな時間か。」
いつの間にか女性陣たちが戻って来ている。
俺たちは【メニュー】を開き、【公式生放送】のページを開いた。このようにいつでもどこでもテレビを見るような感覚で生放送や動画を見れるのもこのゲームのいいところだと思う。
表示が切り替わり、カウントダウンの画面が表示される。丁度10秒前だった。・・・3、2、1、スタート!のロゴと共に画面が切り替わる。
Seven World Onlineのオープニングが始まり、次に男女二人組みによるテーマソングの熱唱が始まる。公式アイドルであり、プレイヤーでもあるポロン(人間:イケメン)とミューズ(人間:美女)だ。今登場したバックダンサー達(種族バラバラのイケメン・美女軍団)と共にクラン【オルフェウス】に所属していて、こういった公式イベントにMCやゲストで呼ばれている。ちなみにリアルでもアイドルやバックダンサーをしているらしい。また、このゲームのクラスにも【アイドル】や【ダンサー】があって、彼ら以外にも演奏やショーを披露するクランが存在するとのこと。byラング。
演奏が終わると、今度はスーツ姿の渋い人間の男性が座っており、その両隣にポロンとミューズが座っている。このスーツの男性こそSeven World Online運営室の室長であり、総合責任者でもある。そしてプレイヤー名も室長である。
ラング曰く、ポロンとミューズがMCとして司会進行し、室長が各所で説明を行うのが公式放送のやり方なんだとか。
『さあ、Seven World Online公式生放送、今回が第3回目となるわけですが室長さん。』
あ、もう3回目なんだ。過去2回見てないや。そして声もイケメンなポロンさん。
『はい。予定では今日オープンしたアクア・アイランドについてご紹介するつもりでしたが、その前に先日発生した緊急レイドクエストについてご説明させていただきます。』
こっちは礼儀正しい渋い声の室長さん。
『掲示板では話題沸騰ですよねー。・・・主に参加できなかった人たちの恨み言で。』
美声のわりに意外と毒舌なミューズさん。
『ハハハハ、運営にもクレームが届いていますよ。初めての緊急レイドで我々としても改善するべき箇所が多々見つかったので現在改善に向けて奮闘中です。』
『その緊急レイドクエストですが、なぜ昨日急に発生したのですか?』
『緊急レイドクエスト自体はゲーム開始時から実装されていました。昨日たまたまとあるプレイヤーが条件を満たしたため発生したのです。』
『その条件って言うのはー?聞いても大丈夫ですか?』
『ええ、先に断っておくと緊急レイドクエストは一度発生した後はクリアしたかどうかに関わらず常設のレイドクエストとして誰でも挑戦できるように変更されます。なので昨日参加できなかったプレイヤーも、同じレイドクエストを受ける事が出来るようになります。
そして条件ですが、べヒーモス湖でPvPをする、と言うのが条件でした。』
『そんな簡単な条件なんですかー?今までよく見つかりませんでしたねー?』
『ええ、運営としてももう少し早く見つかると思いましたが、【人間界】以外でPvPを行うプレイヤーが思ったより少なく、また、【人間界】以外でPvPが行える事を知らないプレイヤーも多々いたようです。これは運営の周知ミスですね。改めてこの場で謝罪します。』
『そうだったんですね。かく言う僕もPvPは【人間界】のPvPエリアでしか出来ないと思っていましたよ。』
『そう、そのPvPエリアと言う呼び方も誤解の原因だったようです。【人間界】でPvPを行う事ができるのは確かにPvPエリアだけですが、他の世界ではフリーフィールドではどこでもPvPを行う事ができます。
ただし、フリーフィールドでのPvPは簡易的な勝利条件しか付けることしか出来ませんが【人間界】でのPvPエリアではもっと詳細で様々な条件を付けたPvPを行う事が出来ます。』
『そうだったんですか。その様々な条件というのはどんなものでしょう。』
『例えば、直接戦うだけでなく、妨害アリの障害物競走のように、敵を倒すか先に目的地に到着すれば勝利、みたいな設定ができますね。
このゲームでは戦闘だけがメインではなく、生産やテイマーがメインの方もいますのでそういった方々もPvPを楽しめるように様々な勝利条件を設定する事ができます。 』
『なるほど。しかしなぜPvPがトリガーなんですか?』
『実はべヒーモスは人間と魔族の戦争によって生じた瘴気から生まれたモンスターで、べヒーモスの出現によって戦争どころではなくなった人間と魔族が共闘してべヒーモスを封じた。しかし再び争いが起こればべヒーモスが蘇る。という伝説があったんですよ。この話は緊急レイドクエストのヒントとして各街や文献で確認する事ができます。』
『それで争い=PvPがトリガーだったということですねー。』
『その通りです。まあ、話は逸れましたが来週以降にべヒーモス湖にレイドクエスト用の門が設置されます。クエスト内容については変更はないので何人でも参加できます。なお、このクエストに関しては参加人数と参加者のレベルによってべヒーモスのレベルも変動しますので、最悪一人でも討伐が可能・・・なはずです。かなり厳しいですが。』
『なるほど。緊急レイドクエストに関してはこのぐらいですか?』
『そうですね。改善点などあれば随時運営のほうに連絡をいただければと思います。あと緊急レイドクエストに関しては他にもまだまだ用意していますのでよろしければ探ってみてください。』
おまけ 某掲示板より抜粋
45:名無し
海だ!水着だ!
ヒャッホーイヾ(*>ω<)ノ
46:名無し
通報シマスタ
47:名無し
何でだよ!! ∑(゜Д゜; )
48:名無し
いや、冗談だが水着に過剰に反応するのはな。
49:名無し
バッカ、そんなのおれだけじゃねぇって!
50:名無し
イケメンの水着 (*´д`)ハァハァ。
51:名無し
マッチョの水着 (*゜∀゜)ハァハァ。
52:名無し
ハァハァすんな!
53:名無し
な?
54:名無し
すまん、俺の認識不足だったようだ。
55:名無し
もっと景色とかも楽しもうよ。
56:名無し
透き通る海!豪華なプール!
57:名無し
そして水に戯れる・・・
58:名無し
美女!
59:名無し
イケメン!!
60:名無し
結局そこに戻るのか。
61:名無し
運営の放送も見てやれよ。




