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アヴァンの場合:兵器とは

===視点切り替え & 回想===>アヴァン


【機械神ガルヴデウス】・・・の生首?は相変らず目をチカチカさせているのだ。・・・ラグエリスとなにやら通信?しているようなのだ。・・・それは良いのだ。しかし、このホラーな絵面はどうにかならないのだ?


「というわけで貴方への試練ですが・・・私とラグマリアとの戦闘になります」


「・・・!?」


ラグエリスが我々に言い放ったのだ。ラグマリアも驚いているのだ。しかし・・・


「我への試練ではないのだ? ラグマリアだけと戦うのだ?」


相手がラグエリスなのは分かるのだ。その相手は本来、我・・・もしくは我とラグマリアのパーティのはずなのだ。ラグマリアだけを戦わせる理由が分からないのだ。


「無論、ただの戦闘ではありませんよ? 貴方の製作した【兵器】を使用した戦闘を行ってもらいます。いわば貴方の【兵器】のデモンストレーション、と言ったところでしょうか?」


試練クエスト【機械神ガルヴデウスに兵器の力を示せ!】

達成条件:ラグエリスに【兵器】を使用して勝利。

制限時間:無し


アナウンスも来たのだ。なるほどなのだ・・・ようするに我がどれだけ強力な【兵器】を作れるのか確認したいと言う事なのだ。


「と、いう事らしいのだラグマリア。準備は良いか、なのだ」


「準備万端デス」


【神仏界】に来る前に【兵器】の準備は万全にしておいたのだ。我らの力を見せてやるのだ、ラグマリア。


「よろしいですか? ではこれを・・・」


ラグエリスが取り出したのは・・・小さな箱?


ラグマリアを連れてすこし離れた場所まで移動すると、その箱を地面に置いたのだ。すると・・・


「・・・!?」


「む?」


ラグエリスとラグマリアの周囲を箱・・・否、エナジーの四角いバリアが覆ったのだ。


「【バリアボックス】です。内外問わず攻撃を弾きます。強力なシェルターでもあり、強固な檻でもありますね。この中でなら激しい戦闘をしても外に被害をもたらす事はありません」


・・・むう・・・我の知らない【兵器】なのだ・・・これは他にも我の知らない強力な【兵器】を持っていると思ったほうが良いのだ。


「さあ、では始めましょう」


そう言ってラグエリスがまた何か取り出したのだ。・・・今度は大き目の箱? バスケットボールサイズの箱を両手で持っているのだ。・・・あれも【兵器】なのだ?


「・・・行キマス。【グランディスガトリングガン】斉射!」


先手はラグマリアなのだ。初っ端から【グランディスガトリングガン】で弾を撃ちまくっているのだ。


「・・・【タクティカルボックス】シールドモード」


対するラグエリスなのだが・・・なんと手に持っていた箱が、無数の小型の箱に分解したのだ。分解した小型の箱はラグエリスの前方に集まっていくのだ。・・・あれは・・・盾なのだ? 盾の形に再構築したのだ!


ラグマリアの放った大量のガトリングの弾は盾によって防がれたのだ。・・・むう。全く効いていないのだ。硬い盾なのだ。


「ナラバ、【グランディスマグナム】バレットモード!」


正面からは不利と見たラグマリアは周りこむように移動しながら、今度は【グランディスマグナム】を実弾で撃ちまくっているのだ。盾の死角に回り込むつもりなのだ。


「【タクティカルボックス】ガンモード」


それに対しラグエリスは・・・盾がまたバラバラに分解され、今度は2丁の銃になったのだ! あの【兵器】、別の形態にもなるのだ!?


ラグマリアと撃ち合いになったのだ。・・・正確な射撃なのだ。あのラグエリスとやら、【兵器】だけではなく当人の実力も高いのだ。


「・・・クッ!【グランディスバンカー】セット・・・アタック!!」


移動しつつ距離を詰めたラグマリアは至近距離用のバンカーを取り出したのだ。今度は接近戦を仕掛けるようなのだ。


「【タクティカルボックス】ナックルモード」


またなのだ。今度はラグエリスの右腕に分解した箱がくっ付いていき、巨大な拳・・・ナックルに姿を変えたのだ。


バンカーとナックルのぶつかり合い・・・結果は・・・無残なのだ。


「・・・!?」


「ラグマリア!!」


バンカーが粉々に砕けてしまったのだ。対するラグエリスの右腕のナックルは・・・無傷なのだ。完全に力負けしているのだ。


「マダデス!【グランディスブレード】!!」


ラグマリアは壊れたバンカーに動揺することなく次の【兵器】・・・我特製のエナジーブレードの強化版を振るったのだ。


「【タクティカルボックス】ブレードモード」


対するラグエリスも今度はナックルから剣へと姿を変えた【兵器】を手に迎え撃ったのだ。鍔迫り合いの形になるラグマリアとラグエリスなのだ。


あの箱の【兵器】・・・凄まじい性能なのだ。普通、あのような分解と再構成を繰り返すような【兵器】は強度が脆くなり、パワーも落ちるはずなのだ。にも関わらずこちらの【兵器】が完全に負けているのだ。


それに、なのだ


「・・・どうやら機体性能でも大きな差があるようですね」


「!?・・・クッ!!」


ラグマリアが蹴り飛ばされたのだ。・・・【兵器】だけではなく、当人たちの性能差も大きいのだ。ラグエリスはラグマリアより・・・否、我らよりはるかに強いのだ。


「さて・・・まだ何か・・・あら?」


追撃を加えようとしたラグエリスは自分の足元に何か置かれている事に気が付いたのだ。同時にその何かが・・・爆発したのだ。


「【グランディスボム】・・・デス」


そう、あれは所謂、爆弾なのだ。それも我が特別に強化したそんじょそこらの爆弾よりも強力なものなのだ。ただし、使い捨ての【兵器】であり、貴重なパーツもそれなりに必要とするのであまり作らなかったのだ。今回はアルクの許可の下、大判ぶるまいなのだ。


「・・・これは驚きました」


しかし・・・ラグエリスはその爆発にもビクともしていないのだ。・・・正直、ショックなのだ。自信作だったのに・・・なのだ。


だがラグマリアは、それに動揺することなく次の行動を起こしていたのだ。


「【グランディスバスターキャノン】フルチャージ!!」


【グランディスチェイサー】を砲台に変形させたキャノン砲なのだ。ラグマリアはキャノンで一気にケリを着けるみたいなのだ。だが・・・


「【タクティカルボックス】バスターキャノンモード」


ラグエリスの方も・・・あの箱の【兵器】がキャノンに姿を変えたのだ!あの【タクティカルボックス】とやらは一体何形態あるのだ!?


「「シュート!!!」」


キャノンとキャノンの撃ち合いなのだ。


キャノンから放たれた光がぶつかり合うのだ。


・・・だが。


ラグエリスの放ったキャノンの光の方が圧倒的に強いのだ。ラグマリアのキャノンの光がどんどん飲み込まれていくのだ。そして・・・


「・・・!!!!!」


「ラグマリア!!」


ラグマリアの姿が・・・光の中に消えたのだ。


『試練クエスト【機械神ガルヴデウスに兵器の力を示せ!】をクリアできませんでした』


===視点切り替え & 回想終了===>アルク


「・・・そうか、ラグマリア、負けてしまったのか」


なるほど、アヴァンが不機嫌な理由も分かる気がする。俺だって目の前でアーテルやアウルやカイザーがやられてしまったら・・・考えたくもないな。


さらにアヴァンの場合は、ただラグマリアが負けたというわけではない。


「・・・完全に【兵器】の性能差で負けてしまっているのだ。我も強力な【兵器】を作れるようになったと思ったのだが・・・まだまだなのだ」


・・・自信作の【兵器】を持たせて送り出したラグマリアが負けたのはショックみたいだ。それは自信作が通用しなかったからではなく、そのせいでラグマリアが負けてしまったからだ。


きっとアヴァン自身、もっと強力な【兵器】を作っていればラグマリアは負けなかったし、クエストもクリアできたと思っているのだろう。


「・・・まあ、気持ちはすごく良く分かるが気落ちしていても仕方がないぞ? ・・・ここは【兵器】がもっと上があると考えるべきじゃないか?」


あからさまな慰めだが、本心でもある。


「・・・うむ、その通りなのだ。では続きなのだ」


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