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アルマの場合:魔の試練

===視点切り替え & 回想===>アルマ


「ここは・・・?」


「ピュイー・・・」


先ほど同じような疑問が口から出ましたが、実際に見知らぬ場所にいる以上、仕方がありません。


私達がいるのは・・・地面こそありますが、それ以外は何にもない真っ白な空間でした。壁も天井もなく、遮蔽物がまったくないただただ広大な空間です。


「僕が【空間魔法】で作った亜空間だよ。ここならいくら暴れても問題ないからね」


さらっとなんでもないかのように答える【魔法神ウルザード】ですが・・・【空間魔法】って初めて聞いたんですが?


「さて、君への試練だけど・・・そうだね、君の実力を見せてもらおうか?」


と【魔法神ウルザード】が言ったとき、アナウンスが。


試練クエスト【魔法神ウルザードに実力を示せ!】

達成条件:【魔法神ウルザード】の満足

制限時間:無し


・・・なんですか、この適当な達成条件は。これって結局・・・【魔法神ウルザード】と戦えってことなのでしょうか?


「ああ、心配しなくても僕が()()手を出すことはないから安心してね。・・・そんなことしたら一瞬で終わっちゃうし」


・・・なんでしょう、ものすごくイラっとくる言い方ですね。・・・本当のことなのかもしれませんが。


それはそれとして【魔法神ウルザード】が再度、指を鳴らすと・・・私達の前に次々と・・・()()らが現れました。


その姿は・・・まさに異形。一見すると手足のある人型のモンスターのようですが、バランスというかシルエットがおかしいです。腕が異常に大きかったり、足が馬のような動物のものだったり、体の表面に鱗の様なものがあったり、口が大きく裂けていたり、目がいくつもあったり・・・そして何よりこの邪悪な雰囲気。その姿はまさに・・・


「君には、この【デーモン】たちの相手をしてもらおうか」


「【デーモン】・・・」


確かにその姿は【デーモン】・・・【悪魔】のようですね。


「良く勘違いする人が多いけど【デーモン】はモンスターの一種、【魔族】は人の種族、だからね。一緒くたにしちゃ駄目だよ? 中には同一視して【魔族】を迫害しようとする人間もいるからねぇ」


・・・確かに【悪魔】と【魔族】は似てるように思えますが・・・ まったくの別物なんですね。


「ちなみにこの【デーモン】たちは僕の【転移魔法】でこの場に連れてきて【使役魔法】で制御してるから今は大人しいけど、普段は理性もなく暴れまわる厄介な存在なんだ。・・・戦いになったら容赦なく襲ってくるから気を付けてね?」


・・・【転移魔法】に【使役魔法】・・・先ほどから新【魔法】のオンパレードですね。一体どこから【デーモン】とやらを連れて来たのかは気になりますが・・・凶暴だそうですので、今は目の前の敵に集中すべきですね。数は・・・およそ20体程度ですか。


「戦い方は君の好きにしても良いよ? 武器もアイテムも【眷属】もご自由に。勿論、【魔法】もね。・・・あ、あくまで過程を見るから途中で力尽きたら【加護】を与えない、なんてことはないから全力で戦ってね?」


それは朗報・・・なのでしょうか? とにかくこの【デーモン】たちを倒せば良いのですね・・・良いでしょう、全力で戦えというのなら!


私は【魔杖ブルーゼブル】を構えます。


「行きますよ! フィオレ!!」


「ピュイ!!」


「【ファイヤーストーム】! フィオレ、【ファイヤーブレス】!!」


「ピュィイイイイイ!!」


私たちは【デーモン】たちに炎を放ちながら戦闘を開始しました。


・・・


「・・・へぇ、中々やるね。じゃあ次行ってみよう!」


「また【デーモン】を!? しかも先ほどの【デーモン】たちよりも大きい!?」


「【ビッグデーモン】さ! さっきの奴らよりもタフだよ!!」


「クッ・・・我が敵対者よ、凍れる時の中でその身、その命を散らしめよ!【凍結氷山フローズンアイスバーグ】!!」


「おお、まとめて氷漬けに・・・」


・・・


「ははは、もっとだ! もっと見せてくれたまえ!! 行け!【アークデーモン】たち!!」


「だから次から次へと増やさないでください! 罪深き汝よ、深く暗い闇の底で青き炎の裁きを受けよ!【地獄の業火(インフェルノフレイム)】!!」


「おーおー、地獄の炎まで・・・でもそんな大規模魔法ばかり使ってたら・・・」


「クッ・・・MPが尽きましたか・・・フィオレ、頼みます!【フレイムトルネード】!!」


「ピュィイイイイイ!!」


「へぇ、あの【眷属】もなかなか・・・」


「・・・回復完了! ありがとうございます、フィオレ!!」


「ピュイ!」


・・・


「ふむふむ、今度はバラエティを揃えてみようか。【フレイムデーモン】【アイスデーモン】【ウインドデーモン】【サンダーデーモン】!」


「あーもう! また厄介そうなものを!! 渦巻く水の奔流よ、敵を押しつぶせ!【水圧の激流アクアウェーブプレッシャー】!!」


「へぇ、また強力な【魔法】だ。でも【魔法】には属性の相性っていうものがあるよ?」


「氷と風の【デーモン】が残りましたか・・・立ちはだかる敵に雷の制裁を!【雷電の鉄槌サンダーボルトスタンプ】!!」


「へえ、今度は雷の【魔法】か・・・しかも周囲を水浸しにしてから雷を通すとは・・・中々えぐいね」


「貴方に言われたくありません!!」


・・・


「・・・ふむ、そろそろ良いかな?」


【魔法神ウルザード】が指を鳴らすと【デーモン】たちが次々と消えていきました。そして・・・


『試練クエスト【魔法神ウルザードに実力を示せ!】をクリアしました』


・・・どうやら戦いは終わったようです。


===視点切り替え & 回想終了===>アルク


「こっちは【デーモン】軍団か・・・」


「最終的に100体くらいの【デーモン】と戦うことなりましたね」


それはお疲れだな。・・・しかしアルマ、【魔法】のレパートリーも随分増えたな。


・・・にしても【デーモン】か・・・【エンジェル】たちとは違って【魔法神ウルザード】が生み出した存在では無いみたいだが・・・確かにどこから連れて来たのかは気になるな。あとなんでわざわざ【魔法神ウルザード】は【デーモン】を連れて来て戦わせたのかも、な。


・・・あと【空間魔法】【転移魔法】【使役魔法】・・・俺も欲しい。どこで取得できるのだろうか?


「神様の試練ってみんなきついわよね」


アテナがしみじみと頷いている。


「ええ、フィオレにはすごく助けられました。あ、アスター君がくれた【ポーション】も」


「お役に立てたのなら幸いです」


アスターの用意してくれた【ポーション】には俺も助けられたからな。


「それで、クリアは出来たんすよね?」


「クリアしたと言いますか・・・【魔法神ウルザード】がもう十分と言って一方的に中断してきたんですよね。まあ、あのまま続けていたら危なかったとは思うのですが・・・神様って気まぐれですよね」


・・・それは俺も同感だ。気まぐれというか上から目線というか・・・相手が神様なら当然かもしれんが。


「では続きをお話しますね」


作者のやる気とテンションを上げる為に


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