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二人の装備

一通り説明したところでラングは帰っていった。なお、【兵器】に合成できるかどうかはその場ですぐに試した。結果としては武器系の【兵器】ならば可能。防具系の【兵器】には不可だということが分かった。どうやら武器であれば良いらしい。


「・・・さて、俺たちが持っている【精霊結晶】はどうするか・・・」


俺たちが所持しているのは【白虎の精霊結晶】と【朱雀の精霊結晶】の二つだ。・・・貴重ではあるのだが、だからといってクラン倉庫に眠らせているのもどうかと思う。使える物はなんでも使っていかないとな。・・・問題は誰が使うか、だが・・・


「使いたい人が使えば良いと思うけど・・・問題はどの武器に使うかよね」


「使いたい人の武器に使うべきでしょうか?」


・・・まあ、それでも良いのだが、俺たちが使っている武器はみんなバラバラだ。専用装備もある。専用装備に合成してしまうと、そいつ専用の能力になってしまうな。


「そうなると皆遠慮してしまうのでは? 現状、2個しかないものですから」


「そうっすね。数があるのなら自分も使ってみたいっすが・・・貴重な物だと気後れしてしまうっす」


・・・これが独力で入手した物なら、迷うことなくお前が使え! って言えるんだがな。もしくは使える奴が限定されているとか。・・・誰でも使えるとなるとかえって誰が使うのか決めるのが面倒だ。


「うにゅー・・・ちなみに使いたい人はいるのです?」


「「「「・・・」」」」


・・・誰も手を挙げなかった。皆謙虚な日本人気質である。・・・俺は手を挙げかけたけど。


「ふむ・・・ではアルクが使う、で決定なのだ?」


何でだよ!? 俺は手を挙げてないぞ! 挙げかけただけだ!!


「・・・それなら、アヴァン。専用の【兵器】・・・銃を頼む」


「む?・・・銃なのだ?」


「ああ、銃ならだれでも簡単に使えるからな。さっきの【白虎】を見た感じ、ターゲットさえ意識していればプレイヤーが狙いをつける必要がないみたいだから、普段、銃を使っていない奴でも使えるだろう」


今回は武器としての性能より使い勝手の方を優先しよう。こうすれば俺以外にも使えるようになるしな。


「良いんじゃないかしら」


「ええ。クランとしても誰かの専用にするより有益だと思います」


「アーニャも賛成なのです!!」


「ボクもっす!!」


「そうですね。誰が持つかは都度相談できますからね」


「・・・全員賛成のようなのだ。わかったのだ」


とりあえずこれはこれで解決かな。


「できた【兵器】はとりあえず・・・アシュラ、アスター。お前たちが持っておけ」


「え? 僕たち、ですか?」


「アニキが使うんじゃないんすか?」


・・・まあ、俺は一度試してみたかっただけだからな。


「お前たちは遠距離攻撃に乏しいからな。銃なら普通に使えるし丁度良いからな」


「・・・なるほど、わかりました」


「了解っす!」


後はガットが作った装備があれば、二人は大丈夫だろう。後は本人次第。


後残っているのは・・・【豪剣アディオン】と【攻鎧アルドギア】にある【剣鎧の精霊】の項目だが・・・うん、なーんにも出ない。いくら、出ろー! と思いながら剣をふっても何にも出ない。

・・・そもそも【剣鎧の精霊】であるアウルがすぐそこでクッキー食ってるし。


【攻鎧アルドギア】は・・・防具なのになんであるんだ? どうやって使うの?・・・一人で出ろーって唸ってるのかなり恥ずかしいのだが?


・・・結局、【豪剣アディオン】と【攻鎧アルドギア】にある【剣鎧の精霊】の効果は不明のままである。



「おう、来たぞい」


昨日と同じく畑を確認し、各自、自由行動のあと、クランホームに戻ってきたところでガットが来た。


「よう、ガット。・・・できたのか?」


「無論じゃ。二人はおるかの?」


俺は二人にメールをする・・・前に二人がやってきた。


「ガットさん、お疲れ様です」


「ボクたちの装備できたっすか!?」


アスターはいつも通りだが、アシュラのテンションが高い。専用装備ができたとなれば無理もない。


「当然じゃ。今送るぞい」


ガットから装備を受け取った二人は早速装備してみせる。


まずはアスターから。


【地鎌ガイアサイズ ☆12】

特性:ATK+400 MATK+100 属性:闇土 消耗度:0%

SLOT1:--- SLOT2:--- SLOT3:---

ミスリルレイズ製の大鎌。

製作者:アイゼンガルド:ガット 転売不可

アスター専用


【地鎧ガイアガイズ ☆12】

特性:DEF+330 MDEF+300 属性:闇土 損傷度:0%

SLOT1:--- SLOT2:--- SLOT3:---

ミスリルレイズ製のグリーブ、バンブレース、ブレストがセットになった鎧。

製作者:アイゼンガルド:ガット 転売不可

アスター専用


「・・・【ミスリルレイズ】?」


「【ミスリルタイト】に【レイタイト鉱石】を加えたらこうなったんじゃ。アヴァンの時の【ミスリルマーズ】の時と一緒じゃな」


【レイタイト鉱石】は【精霊界】産の鉱石で、モンスター素材の代わりに鉱石を使ったらこうなったらしい。


続いてアシュラ。


【武拳マルスクロス ☆12】

特性:ATK+400 MATK+100 属性:無 消耗度:0%

SLOT1:--- SLOT2:--- SLOT3:---

ミスリルレイズ製のトンファー。

製作者:アイゼンガルド:ガット 転売不可

アシュラ専用


【武鎧マルスガイズ ☆12】

特性:DEF+330 MDEF+300 属性:無 損傷度:0%

SLOT1:--- SLOT2:--- SLOT3:---

ミスリルレイズ製のグリーブ、バンブレース、ブレストがセットになった鎧。

製作者:アイゼンガルド:ガット 転売不可

アシュラ専用


アシュラの方の武器は・・・正直悩んだ。なんせ本人は徒手空拳なんで。おまけにアシュラが使う【竜闘技】が素手限定というとんでもない制約があったのだ。その分、ATKがアップするらしいのだが。


一時は武器無しでも良いのでは? という話もあったのだが、アシュラは【ミスリルゴーレム】をぶん殴って痛そうにしていたので、相手によっては武器を使った方が良いだろう、ではどんな武器にするか。


俺とガット、アスターにアシュラで相談した結果、トンファーになった。トンファーなら拳の延長上で使えるし、防御にも使える。必要に応じて素手と切り替えるという形で決着した。


二人の防具については俺の【攻鎧アルドギア】と同じく体の動きを阻害しない部分的な鎧だ。二人とも武術系だしな。


アスターの大鎌は・・・うん、装飾が美しいのだが、なぜかどこか禍々しい。本人は大変喜んでいるから別に良いんだが・・・死神の鎌にしか見えない。アスターって農家だよな?


「おおおー!! すごいっす!! すっごい頑丈なのに羽の様に軽いっす!!」


「本当にすごいですね。初めて持ったのにすごく手になじみます」


アシュラだけでなくアスターまでテンションが上がって武器や防具の調子を確かめている。・・・武器振り回すなら【練習場】に行け。


「・・・ふむ、問題ないようじゃな」


「ああ、助かったぞガット。・・・これをくれてやる」


代金は既に支払っていたので感謝の気持ちということで渡した・・・焼き芋を。


「・・・何故、焼き芋なんじゃ? まあ、くれるというなら貰っておこう。では何かあったらまた頼むぞい。・・・じゃあの」


ガットはさっさと帰っていった。ラングといいガットといい、やけにあわただしく帰って行くな。・・・秘密の特訓でもしてんのか?


「まあ、良い。二人とも早いうちに慣らしておけよ。明日は・・・」


「分かってるっす! いよいよ【神仏界】っすね!!」


アシュラは気合が入った様子だが、残念ながら違う。


「いや、その前に慣らしとレベリングを兼ねて、ひとつクエストを受ける・・・そろそろ一週間経つしな」


二人がきょとんとしている。


「クエスト? 一週間? ・・・どんなクエストっすか?」


「それは・・・明日のお楽しみだ」


「・・・なんだか猛烈に嫌な予感がするんですが・・・」


失礼だなぁ。俺はいつもメンバーのためを思っているぞ。


・・・メンバーのために鬼にもスパルタにもなるがな!!


===ログアウト===>お疲れさまでした

作者のやる気とテンションを上げる為に


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