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我が道を行こう

本殿の周りには巨大で立派な桜の木が咲き誇っている。・・・季節感がめちゃくちゃだな。見ごたえあるから良いけど。


桜の木の下にはプレイヤーが座れるベンチが設置されていて、売り場で売っていた甘酒とお汁粉を買ってきて休憩することにする。・・・みんなお汁粉買ってるが良く食うな。さっき焼き芋食ったばかりなんだが・・・俺は甘酒を飲みながら桜を見る。・・・お花見みたいだな?


ちなみにお守りも売っていたが、【合格祈願】【恋愛祈願】【安産祈願】と言ったリアルにもある物から、【冒険祈願】【攻略祈願】【眷属祈願】【ユニーク祈願】と言ったゲーム独自なものや良く分からんものなどがあった・・・装備品ではなくただ持っているだけのもので特に効果はない・・・運営の手抜きではないだろうか?


・・・うお! 急に桜の花びらが大!?


・・・何故か俺だけ被害を受けた。これ以上余計なことは考えないようにする。


「クルー♪」


「だう♪」


アーテルとアウルは喜んでお汁粉を貪り食っている。そんな二人が引いたおみくじ・・・大吉だったが、むしろアドバイスの方が問題だな。


アーテルは・・・


『長き封印から解放され、貴方は新たな生命を得るでしょう。恐れることはありません。貴方には頼もしい主がついているのだから・・・』


・・・これ、アドバイスじゃないよな。明らかにアーテルをピンポイントで狙い撃ちしてるよな? さらにアウルは・・・


『長き呪縛より解放され、貴方は生まれ変わります。それでもなお囚われ続ける宿命を貴方の主と共に断ち切ってください』


・・・とりあえずここのおみくじは完全にランダムで当たるような物ではないらしい。・・・これを偶然引き当てたって言われても俺は信じんぞ。


とりあえずこのおみくじは俺が大事にしまっておこう。大吉であるのは間違いないし、何かのヒントになるかも知れんからな。・・・俺のくじ? できれば捨てたいが破棄禁止だと・・・ちくしょうめ!


「・・・カイザー、お前のくじはどうだった?」


字が読めない・・・正確には読めることができるのかもしれんが、喋ることができないアーテルやアウルは代わりに俺が読んだが、普通に自分で読めるカイザーには普通にくじを引かせた。ロボットがくじを引くというのもシュールな絵だが興味がある。


「・・・大吉デシタ」


・・・お前もか。カイザーからくじを受け取り内容を読んでみる。


『長き長きを経て、貴方はようやく自らの役目を果たすことができるでしょう。過去の約束を胸に現在の主たちと共に未来に進みなさい』


・・・これ、アドバイスじゃなくて誰かの語り掛けじゃないか? 内容が具体的過ぎる。


「・・・過去の約束ってなんだ?」


「・・・詳細不明、メモリーガ破損シテイマス」


・・・そうか。カイザーはメモリーが破損したとかで昔のことは何も覚えていないんだったか。ある意味、こいつも記憶喪失か・・・果たして記憶を取り戻す方法はあるのか・・・なんとなくこのくじがフラグになっているような気がしないでもない。


アテナたちもそれぞれの【眷属】たちのくじの内容を確認している。・・・内容は気になるが、これはそれぞれの問題だろう。・・・俺は助けを求められたら手を貸せばよい。


・・・問題なのは肝心の【眷属】たちがくじよりもお汁粉に夢中なことの様な気がするが・・・気にしない。


「・・・ところでアニキ・・・気付いてますか?」


唐突にアシュラが小声で話しかけてくる・・・口の中のモチを飲み込んでから喋ろ。


「ん?・・・ああ、さっきから俺たちに向けられている視線のことか?」


この【カミヨロズ神社】・・・鳥居をくぐった瞬間から誰かに見られている気配・・・視線を感じていた。


「・・・ああ、アルクさんもアシュラも気づいていたんだね? 僕の勘違いかと思ったよ。・・・どこから見られているのか全然わからないし・・・」


アスターもわかっていたか・・・確かに俺もどこから見られているかは俺にもわからないが・・・


「カイザー?」


「・・・周囲200メートル内ニ生体、機械反応ナシ。監視者ノ存在、確認デキマセン」


カイザーのセンサーでもダメか。


「・・・そうなると人間や機械の視線じゃないのかもな。・・・気配に敏感なアーテルたちも無反応だし、敵意は無いんだろう」


案外、空の上から神様が見ているのかもな。・・・いずれにせよ今の俺たちではどうしようもない以上、放っておくしかない。


そんな話をしていると少し離れた場所で・・・


「・・・なぜ、アルクたちはそんなことが分かるのだ?」


「さあ・・・武術職だからでしょうか?」


「【気配感知】のようなスキルかしら?・・・私にはわからないけど・・・」


「きっと達人の技なのです!!」


なんていう話をしているのが聞こえた。・・・武道経験者のたしなみです(笑)


「・・・まあ、長居は無用ってことでさっさと退散しようか」


・・・甘酒を一気に飲み干し、全員を促す。・・・ホントに気のせいだと思うが、参道にある像のいくつかがこっちを向いてるような気がするし。・・・怖がりそうな奴いるので言わないが。


【カミヨロズ神社】を出て今度こそ各自解散、それぞれ目的の場所に向かう。


俺は単独行動だ。・・・まあ、アーテルにアウル、それにカイザーもいるが。


今後、レベリングに関して各自バラバラに行動することにした。その方が取得できる経験値が多くなるしトーナメントに向けては手札はお互いに隠したいだろうと思ったからだ。俺としてもアテナ、アルマ、アシュラと当たった時用の切り札を考えておきたい。三人の対策はそのまま他のプレイヤーへの対策になるだろうしな。


ではさっそく・・・の前に、前もって行ってみたカジノとテーマパークにちょこっと行ってみた。


結論からいうと、人が多い、施設が広い、時間がかかりそう、ということで後回しにすることにした。


・・・いや、本当にね。皆暇なの? というくらい人が多かった。


カジノに関しては・・・まあ、思ったより平和的だったが、熱中している奴も結構いるみたいで、あちこちから歓声やら悲鳴やら聞こえてきた。興味は無いわけではないが今ギャンブルをしなければいけない理由もないので、また今度、ということで。


テーマパーク・・・つまり遊園地だが・・・ここも人が多い。そして敷地が広くアトラクションが多い! 多分だがディ○ニーランドやU○Jより広いんじゃないだろうか。やけに人気があるみたいで、何故かと思ったらアトラクションは待ち時間無しらしい。・・・この辺りはゲームの世界の利点といったところか。まあ、一人(アーテルたちはいるが)で入る気はないのでどんな感じなのかを確認して終了である。


どちらも遊びのための施設なので、今度時間がある時にメンバーを誘ってこようと思う。


そんなわけで今度こそレベリングに行こうか・・・まずは【武術界】からかな。


と、言うわけで読者の皆さんはまた明日!


・・・え? レベリングの描写?


ここからは・・・ほら・・・ひたすらモンスターを倒しまくる地味な描写が続くので・・・省略!!


===ログアウト===>お疲れさまでした。

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