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皆楽しんでるんだなぁ

「6位の【モンスターイズライフ】だけど・・・説明いる?」


「少なくとも名前からどんなクランなのかは想像できるな」


何せクランの名前がモンスター命、だからな。おおよそ想像が出来るが・・・


「まあ、ご明察の通り、モンスター系の【眷属】を集めまくっているクランだね。かわいいモノ系が中心だけど、中にはレアなモンスターや強力なモンスターを【眷属】にしているプレイヤーもいる。今回のクエストに参加したのはそういったプレイヤーたちが中心だったんだろうね。所属しているプレイヤー数はそこそこだけど【眷属】も含めると間違いなく全クラン中1位の数になるだろうね」


マジか。どんだけ【眷属】を集めてんだ? 確かに戦闘やレベリングを考えなければ5体でも10体でも【眷属】を集める奴が出てきてもおかしくないとは思うが・・・


「ちなみに【モンスターイズライフ】は【幻獣界】のエリア0でクランホーム兼牧場を開いてるよ。牧場というよりふれあい動物園みたいになってるけど・・・入場料さえ払えば誰でも入れるしね」


「なんですって!?」


「そんなパラダイスが!?」


「存在したのです!?」


・・・かわいいモノ好きの女性陣が綺麗に揃えてきやがった(笑)。しかし、牧場・・・ね。皆、本当に自由にやりたいようにやってんだな。


「・・・一応言っとくけど、【モンスターイズライフ】がここまで大規模になったのは君達にも原因があるからね」


・・・なんだって?【モンスターイズライフ】とやらと関わりになった覚えはないんだが?


「君達はアーテル君たち【眷属】を連れて色んな世界に行ってるだろう? それを目撃したプレイヤーたちが、あの可愛いのはなんだ!?って騒ぎ出したんだよ。【眷属】人気に火がついた原因だね。そこから【眷属】を入手しようとするプレイヤーが激増したんだ。あわせてモンスター系クランの創設や加入も、ね。実際、君らが【眷属】を入手した辺りから【モンスターイズライフ】に入りたいプレイヤーが急増したらしいからね。・・・あの当時、【アークガルド】の名前を前面に出していたら大変な事になっていたかもね」


そうか、アーテルたちの可愛さにやられたプレイヤーたちが【アークガルド】に入りたいと殺到してきていた可能性があったのか・・・それは危なかったな。当のアーテルたちはこっちの話そっちのけでピザやらポテトやらを食いまくってるが・・・うん、可愛い。


「さらに言うなら【インフォガルド】に情報を求めてきたプレイヤーたちに【モンスターイズライフ】を紹介したのは僕たちなんだけどね」


「・・・なに?」


なんでそんな事を?


「当時、君は【アークガルド】の名前を前面に押し出す気が無かったから、【インフォガルド】としてはプレイヤーから質問されても答えようがなかったんだよ。かといってまったく知らないと答えたら延々と君達を探し続けただろうしね。心当たりとして【モンスターイズライフ】を始めとしたいくつかのモンスター系クランを紹介したんだよ。目的のモンスターはいないかも知れないけど、あなたが満足できるモンスターがいるかもしれないってね。・・・まさか、ここまで大きくなるとは思わなかったけど」


・・・うーむ、恐るべしプレイヤー心理。しかし、あれだな。意図したことではないとはいえ、【モンスターイズライフ】とやらを弾除けに使ったようで素直には喜べないな。


「むしろ感謝されたよ? もともと【モンスターイズライフ】から、モンスター好きのプレイヤーがいたら紹介して欲しいって依頼されてたし。メンバーが増えてほくほくだってさ」


・・・まあ、本人たちが喜んでいるのなら俺が気にする事でもないのか? 一度その牧場とやらを見に行ってみればよいか。・・・まあ、俺が行かなくてもアーニャたちが飛んで行きそうだが。


「【モンスターイズライフ】のメンバーも君達に会いたがってるみたいだよ? 特にアーニャ君に」


「アーニャなのです!?」


なんでアーニャに?・・・って言わんでも大体予想が付くが。


「それは勿論、レアなドラゴンを【眷属】にしているからさ。あとは・・・モンスターが喜ぶような料理を教えて欲しいっていうのもあるみたいだね」


大人気だな、アーニャは。【眷属】も料理も。


「【モンスターイズライフ】はこれくらいだね。7位の【ヴァーミリオン】は機械系のプレイヤーが集まったクランだね。【機甲界】にクランホーム・・・本人たちは研究所と言ってるけど、そこを中心に活動していて【兵器】を始めとした色んな機械を発明している」


機械系のクランか・・・研究所とか巨大ロボットとか開発してそうだ。・・・あ、巨大ロボットいたわ。うちのクランにも。


「【ヴァーミリオン】・・・確か硫黄と水銀の化合物である硫化水銀の色・・・銀朱という意味だったのだ。人工的に作られたという意味ではらしい名前なのだ」


・・・さすがアヴァン、博識だね。


「そうだね。それにこのクランはアヴァン君、君をライバル視しているみたいだね」


「何故なのだ!?」


おっとここで急な展開。なんでアヴァンが?【ヴァーミリオン】とやらと接点は無いみたいだし・・・


「アヴァン君は【マーケット】で【フロートボード】を売り出しただろう? あれがプレイヤー達の間で好評でね。それを見た【ヴァーミリオン】のメンバーたちが対抗心を燃やしてるんだよ。さっき【ヴァーミリオン】は色んな機械を発明していると言ったけど、実際には今まで【兵器】ばかり作っていたのが、アヴァン君の【フロートボード】を見て他の機械にも手を出し始めたって言うのが現状なのさ」


アヴァンに【兵器】以外の機械の有用性に気づかされたって事か・・・うーむ、ここでも予期せぬ影響が出ているのか。


「実際、【インフォガルド】にも来たよ。あの美少女アンドロイドを連れているプレイヤーは何者だ!? ってね」


「それ、目的が違わないか?」


研究者として、開発者としての対抗心かと思ったら、単に美少女アンドロイドを手に入れたことに対する嫉妬じゃないか?


「・・・仕方ないのだ。男の子は美少女アンドロイドにあこがれる物なのだ・・・」


何故か遠い目をしているアヴァン。呆れてしまったか? 諦めるのはまだ早いぞ! 【ヴァーミリオン】にだってきっと女性のプレイヤーだっているって! ・・・そいつらは美少年アンドロイドを欲しがってるかもしれないがな!!


「勿論うちは知らぬ存ぜぬを通したよ? その代わりと言ってはなんだけど、【ヴァーミリオン】から買い取ったのが、今店で働いているロボットメイドたちさ」


「「なんだって!?」」


さっきから無表情でせっせと料理を運んできているロボットメイドが【ヴァーミリオン】製? ・・・もしやこのロボットメイドってラグマリアを参考に、いや目標にして作られているのか? ・・・当のラグマリアはロゼさんたちに混じってプリ○ュアを歌っているのだが・・・


「むぅ・・・【ヴァーミリオン】とやらも中々やるのだ」


アヴァンが唸っている。確かにアヴァンは独力で人型ロボットを作った事が無いからな。ラグマリアもカイザーも入手したものだし。ある意味、【ヴァーミリオン】に先を越されたってことになるのか?


うーむ、アーニャといいアヴァンといい、他への影響が半端ないな。・・・引き抜きとかには気をつけよう。


「うちが知っているのはこれくらいだね」

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― 新着の感想 ―
[一言] 要はいろんなところのいいとこ取りしたのがアークガルドってことね
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