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事前確認

===ログイン===>【アークガルド】クランホーム


おはようこんにちこんばんは。


今日は緊急クエストがある。


しかし、その前に話したいことがたくさんあったので2時間ほど前には既に全員がログインして集まっていた。


場所はクランホームの会議室。【眷属】たちは全員庭で遊んでもらっている。そんなに長話をするつもりは無いが、ただ座って話を聞くだけではつまらないだろうという配慮だ。特にちびっ子三人。カイザーとラグマリアに監督をお願いしたから大丈夫だろう。


ついでにこの場にはラング、ロゼさん、ガットがいる。いつの間にか紛れ込んでいたが、俺の方も何度も同じ説明するのが面倒なので参加を許可した。


なお、ヴィオレが居ないのは、昨日のうちにアスターとアシュラの分の戦闘服の作成をお願いしたからだ。早速作ってくれているのは素直にありがたいのだが・・・材料となる素材はどうしたのか?


・・・昨日のうちにアテナとアルマが集めていたらしい。随分と準備が良いと思って聞いてみたら、アルクが新しい世界に行った以下略、らしい。アーニャといい俺をなんだと思ってんだ?


まあ、それはそれとして、5人分くらい素材を集めていたそうなので、材料は問題なかったそうだ。武器や防具の素材となる【ミスリルタイト】に関してはさすがに揃わなかったそうだ。これに関しては本人たちに頑張ってもらおう。


話が逸れたが、今日の緊急クエストに備えて、昨日起こった事の経緯を簡単に説明した。詳しく話すとひじょーに長くなるので、大分端折ったがこの情報にはラングも興味津々だろう。


・・・おや?何故かラングに睨まれているような・・・?どうしたんだ?昨日、気絶するほど美味しいたこ焼きを食わせてやったのに(笑)。あのたこ焼き、ロゼさんの強い要望でもういくつか作って渡してあるから・・・また食べる機会はあると思うぞ?・・・まあ、本人には内緒にしておこう。


それとガットには【豪剣アディオン】と【攻鎧アルドギア】のSLOTが一つずつ埋まったことを伝えておく。・・・血走った目で迫られてきたのでとても怖かった。


シークレットクエストの報酬の可能性を伝えるとガットのみならずこの場に居る全員の目の色が変わった。自分たちの装備を強化する可能性があるのだから無理も無いだろう。特にアテナとアルマ。・・・まあ、ヤツラの場合、アウルのような【精霊】の【眷属】が欲しい、というのもあるだろう。むしろそっちの目的の方が強いかもしれない。


ただ、【インフォガルド】の方ではシークレットクエストに関する情報は無いらしい。ラング・・・は黙り込んでいたのでロゼさんが代わりに答えてくれた。おそらく、まだ誰も見つけていないか、もしくは情報を秘匿しているか、だそうだ。・・・おそらく後者だとも。


根拠としては、SLOTが埋まった装備品の画像がちらほら掲示板に上がっているそうだ。必ずしも該当するとは限らないが、装備品を見る限り、何らかの方法で後付けした可能性が高いとのこと。この辺りは【インフォガルド】でも調査していたので、今回のシークレットクエストのおかげで手がかりが得られたと感謝された。ラングはぶーたれてたけどな。


またまた話が逸れたが、今日の緊急クエストでの敵は【精霊】、もしくは【邪霊】になるだろう。ラングたちはどうか知らんが、アテナたちはまだ【精霊界】に行った事が無いので【精霊】や【邪霊】との戦いを経験していない。なので慌しくて申し訳ないが、早めに【精霊界】に行き、適当に【邪霊】たちと戦っておいて欲しい。


普段どおりでも問題は無いと思うが【精霊】や【邪霊】は基本的に物理攻撃が効かない。モンスターや【機械兵】を相手にするのと勝手が違うので注意が必要なのだ。


という説明をしてメンバーには了承してもらった。・・・なお、緊急クエストに不参加、という選択肢は俺たちの中には存在しない。これは俺だけではなくメンバー全員が、だ。クエストの内容にもよるがレベリングのチャンスでもあるからな。あと報酬も期待できると思う。


ただ、問題はクラン対抗のクエストだという事だ。つまり【アークガルド】【インフォガルド】【アイゼンガルド】の三つのクランでクエストを受けるという事が出来ないのだ。一応、仮クランを作って、三つのクランのメンバーが参加すれば、協力する事もできるのだが・・・


「やだ」


というラングの一言により、今回は各クラン毎に参加する事になった。・・・どうやらラングは今日は機嫌が悪いようだ。一体何があったのやら・・・今だ俺を睨んでるし・・・怖い怖い。


ガットの【アイゼンガルド】も自分たちだけで参加するそうだ。こっちは別に機嫌は悪くないのだが、曰く、


「ワシらはレベリングが主な目的じゃ。報酬には多少興味はあるが上位を狙うのは難しかろう。【アークガルド】と組んだ場合、足を引っ張りそうじゃし、経験値も奪われそうだからのう」


・・・要するに俺たちに先を越されて自分たちは低レベルな敵ばかり倒す羽目になりそうだってことか?考えすぎだと思うが、本人がそうしたいと言うのなら俺がどうこう言うつもりも無い。ぶっちゃけ、今回は俺もクラン毎に参加で良いと思う。


そういうクエストであることもそうだが、バトルトーナメントも数週間後に迫っている。不特定多数のプレイヤーが参加するクエストに参加するのはトーナメント前に自分の力を宣伝してしまうような物だ。用心深いプレイヤーは参加を嫌がるだろう。


そういう意味では今回のクエストは各クランごとの独立フィールドで行われるらしいので、少なくともクランメンバー以外には目撃される心配はないはずだ。参加もしやすくなる。・・・まあ、クラン内にもライバルが居るとかになれば参加を見送るかもしれないが。


・・・しかし、そう考えると随分都合の良い内容のクエストだ。もしかしたら予め決まっていたクエストではなく、時期やタイミングによって差し替えられているのかもしれない。


だからと言って特に文句も無いが。


「今回のクエストはバトルトーナメントに向けての一つの指針になると思う」


今回、【アークガルド】として参加する理由の一つでもある。


「その心は?」


何故?と言う具合にアテナが聞いて来る。


「今回のクエストで上位に入るポイントの一つは高レベルのプレイヤーをどれだけ揃えられるかにかかっているはずだ。逆に言えば上位に入るクランほど要注意のプレイヤーがいると言う事になる」


正直なところ、高レベルと言ってもピンきりだ。今の俺たちと比較してどれほど上なのか今のところ分かっていない。だからこそ・・・


「なるほど。その上位に私達が入っていなかった場合、実力が足りていない、と判断できるわけですね?」


納得いったとばかりに頷くアルマ。相手の実力もそうだが、自分の実力を知る事も大事と言う事だ。


「まあ、あくまで目安でしかないけどな。実際、どんなクエストなのかは体験してみないと分からないし。内容次第では一人クランでも上位に入ってくるかもしれんし」


隠しボスを倒せば1000ポイント!みたいなのがあったらまた違ってくるしな。いずれにせよ、俺たちとしては全力で挑む事に変わりない。


「出来れば上位に入って報酬が欲しい所だな。アスターの畑を拡張する為に」


これがクエストに参加する二つめの理由。シークレットクエストの報酬と、今回の緊急クエストの報酬があればアスターの畑をかなり広げる事ができると思われる。


「畑が広ければそれだけ多くの物が収穫できますからね」


というのがアスターの意見。無論クランメンバー全員が大賛成である。当然、畑仕事はメンバー全員で手伝う所存だ。人手が足りない時はラングやガット達に(強制的に)手伝ってもらう事も出来るだろう。拒否権は認めない。


「お野菜、楽しみなのです!」


「ミドルポーションにも期待できるのだ!」


アーニャもアヴァンも期待が大きいようだ。俺もだけど。


「ボクもルドラと一緒に早く強くなって皆さんのお役に立つっす!!」


アシュラも気合が入っている。アスター、アシュラのレベルは他のメンバーに比べて低い。ミコトちゃんもそうだし、アウルとルドラくんに関してはLv.1だ。このクエストを利用して一気にレベルを上げたいところだな。勿論、Lv.1のアウルやルドラくんには護衛も必要だろう。


この後も色々話し合い、後は現地で、という事で一旦解散となった。

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[気になる点] 女性に両腕拘束させて有無を言わさず情報奪い取っても何のペナルティもなし 素晴らしいゲームですね? [一言] 情報強盗ギルドに解明することをお勧めする
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