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助っ人と遺跡突入

元ネタが分かる人がいたみたいで嬉しいっす!

「はあ、はあ・・・」


「ふー、ふー・・・」


「・・・きつそうだな、二人とも」


先ほどから【邪霊】たちとも戦っているが、アスターとアシュラはきつそうだ。まあ、二人と同レベルの敵が何体も出てきているのだから無理も無いかもしれないが。


「あーうー!!」


ミコトちゃんがアーテルの背に乗りながら回復してくれてるおかげで致命的ではないが、徐々に押され始めている。


加えてどうにも戦いにくいようだ。【邪霊】たちが武器を持っているのもそうだが、きっちり()()()()()()()()からだ。槍で距離を取りつつ、隙を見ては接近してきて剣や斧で攻撃、追撃しようとすると弓矢が邪魔をする。


本能だけで襲ってくるモンスターや【邪霊】たちとは一味違うようだ。


地力ではこちらの方が上なのだが、アスターもアシュラも1対1に慣れすぎているのか、多人数相手に対処できていない。二人の戦闘スタイルから考えて、広範囲の魔法のようなまとめて倒すようなスキルを持っていないのだろう。


俺?割と余裕だよ?レベルが違うし、広範囲のスキルもあるしな。インフレ万歳。


ただ、数には勝てない・・・なんてことは無いが、どうも嫌な予感がするので出来れば力を温存しておきたい所だ。かといって二人を見捨てるつもりも無い。


パーティ枠も一人分余ってるし、ここは助っ人を呼ぶことにしよう。こんな事もあろうかと待機している奴がいるしな。


「【眷属召喚】!!来い!カイザー!!!」


俺の【眷属召喚】によって召喚されて来たのは、我らが【アークガルド】が誇る【クランメカロイド】、アークカイザーである。なお、【ヒューマロイド】形態での登場である。


「オ呼ビデショウカ?マスターアルク」


昨日のうちに予め事情を説明していたのが功を奏したのか、動揺することなくかしずくカイザー。・・・もっとも、ロボットのコイツが動揺なんてするのか知らんが。


「ロ、ロボットっすよ!アスター!!かっくいいロボットっす!!」


「み、見れば分かるよ。って!余所見してる場合じゃないでしょ!!」


ありゃ。助っ人のつもりが逆にピンチをあおってしまったか。予め説明しておけばよかったか。・・・まあ、びっくりさせよう思ってわざと話してなかったんだけどな。クックック。


「見ての通りだ、カイザー。敵を殲滅しろ。ただし、【邪霊】は物理攻撃が効かん。【邪霊】の持ってる武器を狙うか、エナジー系の武器で攻撃しろ」


「了解デス。【グランディスガトリングガン】斉射。」


カイザーは早速、エナジー弾のガトリングで【邪霊】たちを牽制する。ロボット vs 精霊の夢の対決である。


「ほら、二人とも、今のうちに体勢を立て直せ」


「わ、わかったっす!」


「は、はい!!」


援護射撃があれば二人もやりやすくなるだろう。こんだけ倒せば二人のレベルアップも見込めるしな。


「オ別レヲ言ウノデス。アナタタチヲ取リ巻クスベテノ物ニ!」


・・・おい誰だ。カイザーに余計で物騒なセリフ教えたのは・・・俺しかいねぇ。


「まさか、アルクさんにはモンスターの【眷属】だけでなく、ロボットの【眷属】までいたなんて・・・」


お、アスターくんは博識だねぇ。余所の世界のこともちゃんと知ってるんだね。


「負けてられないっす!奴よりも早く貫くっす!!」


・・・アシュラ、だからそのネタは・・・奴って誰の事言ってるんだ?


まあ、そんな悪乗り(?)をしつつも着実に数を減らしていく。


「残り一体っす!!」


とうとう残るは【弓の邪霊】一体となった。


「ラストだ。【グランディスマグナム】バスターモード。デットエンド・・・フィニッシュ!!」


最後まで悪乗りである。


・・・


「というわけでこちら、助っ人に来ていただいたアークカイザーさんです」


「ヨロシクオ願イシマス」


一通り【邪霊】たちを掃討した後で改めて紹介する。なお、カイザーが【クランメカロイド】である事は内緒である。単純にアスターたちが知らない情報だと思われるからだ。無論、聞かれればある程度は答えるが。ネタバレしないコツは余計な事を言わないことです。


「よろしくっす!ボクはアシュラっす!!」


「アスターです。この子はミコト。・・・いよいよアルクさんが何者か気になってきました」


「あい!」


アスターくんが俺を見てくるが、あいにく俺は普通のプレイヤーですよ?


え?お前は普通じゃないって?失敬な。どこからどう見ても一般人だろ(笑)


「まあ、カイザーがいればここの攻略もやりやすくなるだろう。カイザー?」


「スキャン完了。周囲100mニ敵性体、確認デキズ。ナオ、ピラミッド内ノスキャンハ弾カレマシタ。」


・・・いつの間にかスキャン機能まで搭載されていたカイザーである。ロボットらしいと言われればそれまでだが、あっさり機能追加できるアヴァンはさすがと言うべきなのか。


だが、ピラミッド内部まではさすがに分からないか。自分で行って確かめろって事だな


「どうやら安全のようだ。・・・お、ピラミッドの階段のところに【転移装置(ポータル)】がある。登録して先に進もうぜ」


全員が頷くのを確認し、【転移装置(ポータル)】に登録して先に進む。なお、【転移装置(ポータル)】の登録ポイントの名前は【拳武王の遺跡】であった。ここが冒険者エルクスの訪れた場所であることが間違いないようだが、やはり【剣鎧王】の名前が無いのが気になる。


念のため、先ほどの戦闘中にこっそり偵察メカ【ビートル君】を周囲に飛ばして確認しておいたが、少なくともこの近くに他の遺跡は無いようだ。


単に伝説と実物では異なるのか、単純にフラグが足りていないのか・・・まあ、良い。まずはこの場所の攻略からだな。


俺たちはピラミッドの階段を登り頂上の入り口を目指す。


「頂上が入り口っていうのもなんか変な感じっすねー」


「多分、頂上から下へ下へと下っていくダンジョンタイプなんだろうね。かなり巨大なピラミッドだから中も広そうだよ」


アスターの言うとおりで、階段も百段近くあるようだ。・・・ちょっとした山登りである。


「あい!」


「・・・」


・・・なぜかミコトちゃんがカイザーの方に乗ってペシペシ叩いている。カイザーはまったく意に介していないが・・・アーテルが止めに入っているな。


「そういえばカイザー、ミコトちゃんの言ってる言葉、分かるか?」


どうも【眷属】同士であれば意思疎通が出来てるきらいがある。モンスターであるアーテルたちとアンドロイドであるラグマリアは会話っぽい事をしていたみたいだったが・・・


「あう?」


「・・・」


果たして・・・


「・・・理解不能デス」


駄目だったらしい。どうやら意思疎通が出来てると思ったのは俺の気のせいだったようだ。


「あーうー!」


「ツンツンデハアリマセン、ロボットデス」


・・・ツンツン?本当に言葉は分からないんだよな?ツンツンってなに?。


なんてやり取りをしている間に頂上の入り口に到着、いざ突入でござんす。


「・・・ん?」


「どうしたっすか?アニキ?」


「いや・・・今、揺れなかったか?」


「地震ですか?僕は感じませんでしたが・・・」


「ボクも気付かなかったっす」


ふむ、気のせいか?


「あい?」


「クル?」


あー、うん。君達はそもそも宙に浮いてるから分からないだろうね。


「ログニモ記録ナシ。地震ガ起コッタ形跡ハアリマセン」


カイザーもそう言うのならやっぱり気のせいか。


今、確かに揺れたと思ったんだが。


揺れたと言うより震えた、の方が正しいか。


【豪剣アディオン】と【攻鎧アルドギア】が震えた気がしたが・・・


まあ、気のせいということで、行ってみようか。

作者のやる気とテンションを上げる為に


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