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ツクヨミ神社の攻防

===視点切替===>アルマ


アルクさんたちと別行動になった私たちは【ツクヨミ神社】までやってきました。


私達が担当する【ツクヨミ神社】は幸いな事に忍の里からそう遠くない場所だったので、直ぐに到着する事ができ、亡霊武者たちもかなり離れた場所にいるのが見えました。


【ツクヨミ神社】は相変らず結界によって目に見えない状態でしたが称号効果によって【神気】が感じられるためか、大体の場所は分かったので、私たちはできるだけ神社から離れた位置で亡霊武者たちを迎え撃とうと考えました。ですが・・・


「・・・む、巨大な亡霊武者が出てきたのだ。」


アヴァンさんが亡霊武者の大群を見て呟きました。私にもその姿が見えます。


「アルクさんたちが倒したタイプですね。それが3体と・・・他に初めて見るタイプがいますね。巨大な馬に乗ったタイプですか。ガティアスに憑りつかれているようですね。ボスキャラでしょうか・・・」


巨馬に乗ったボスキャラらしき亡霊武者を先頭に、亡霊武者の大群が着実に神社へと向かっていました。防衛のためにも殲滅しようと【魔杖ブルーゼブル】を向けたその時、先頭の亡霊武者を筆頭に、前進をピタリと止めてしまいました。


「・・・?どうしたのだ?」


私にも分かりません。訝しげにしていると先頭のボス武者が何かをしています。掌に・・・黒い光の玉?のような物を作り出すと・・・こちらに投げました!


「!?攻撃なのだ!ラグマリア!!」


「撃チ落シマス。」


ラグマリアさんが銃で黒い玉を撃ち落そうとするも黒い玉は弾丸を素通りし・・・私達の頭上も素通りしました。


「む?・・・まずいのだ!!」


私もアヴァンさんも気づいた時にはもう遅かったです。黒い玉は私達を通り越し、後方にあった【ツクヨミ神社】の結界に当たり・・・


バキィィン!!


という嫌な音と共に結界が消失し、【ツクヨミ神社】の全容が目に見えるようになりました。離れていても感じられた【神気】も感じられなくなりました。


油断しました。ガティアスの【神気】を無効化するという力を甘く見ていました。


「・・・申シ訳アリマセン。」


「いえ、仕方がありませんよラグマリアさん。私だって油断していました。」


「そうなのだ。それにこれもイベントの一つなら防ぎようの無い物だったかも知れないのだ。それよりも迎撃するのだ!!」


アヴァンさんの言葉に亡霊武者たちを見ると、巨大武者たちはその場に立ち往生したまま、他の亡霊武者たちがわらわらとこちらに向かってきていました。その数およそ百ほど。


「・・・そうですね。まずは数を減らしましょう。」


切り替えるようにそう言って今度こそ【魔杖ブルーゼブル】を敵に向けて魔法を放ちます。


「我が敵対者よ、凍れる時の中でその身、その命を散らしめよ【凍結氷山フローズンアイスバーグ】!!」


ガットさんが作ってくれた【魔杖ブルーゼブル】のおかげで今までより何倍も強力になった【氷結魔法】を放ちます。その魔法は多くの亡霊武者を巻き込んだ巨大な氷山を作り上げます。


「す、すごいのだ。亡霊武者たちの半分以上をやっつけたのだ。我々も続くのだ!!」


「了解デス。【グランディスガトリングガン】斉射。」


ラグマリアさんが両手に持ったガトリング砲で次々と残った亡霊武者達を討ち取っていきます。


「【グランディスバズーカ】!発射なのだー!!」


アヴァンさんはその体に見合わない大きな大砲・・・バズーカを撃ちまくっています。・・・こちらも次々と亡霊武者達を討ち取っていきます。アヴァンさんの作った兵器は素晴らしい威力です。


「・・・亡霊武者達は問題ないようです。では私達は巨大武者達を倒しましょう。フィオレ!」


「ピュイ!」


MPポーションで回復をしながらフィオレに指示を出します。


「ピュイイイイイイイイ!!!」


フィオレは空高くまで回転をしながら急上昇していきます。全身から炎を発し、それが回転によって炎の竜巻へと変わっていきます。


「【フレイムトルネード】!!」


私が技名を叫ぶと同時に炎の竜巻となったフィオレが巨大武者のうちの1体へ向けて急降下していきます。巨大武者は頭上から迫りくる炎の竜巻に為すすべもなく巻き込まれ、燃やされ、切り刻まれながら上空へと突き上げられ・・・そのまま消滅していきました。


「ピュイ!」


「お疲れ様です。フィオレ。」


高速で戻ってきたフィオレを撫でつつMPポーションを飲ませます。ラングさんとアルクさんの指示で回復はこまめに行うようにしています。


「おお、フィオレも中々やるのだ!我々も負けていられないのだ!ラグマリア!!」


「了解デス。」


いつの間にか亡霊武者たちを全滅させたアヴァンさんたちが来ていました。そして巨大武者の2体もこちらに向かって来ていますが・・・アヴァンさんが任せろというのでお任せします。


「【グランディスチェイサー】を送出なのだ!」


アヴァンさんが【収納箱(アイテムボックス)】から取り出したのは、空飛ぶバイクでした。名前が違うようですが・・・しかしなぜこの場で?という私の疑問はすぐに解消されました。ラグマリアさんがバイクに搭乗すると、バイクが変形し始めました。前部が開き、砲台のような形に姿を変えました。


「変形完了、チャージ開始。」


「チャージ時間を稼ぐのだ!!」


アヴァンさんがバズーカを撃って時間を稼いでいる間に、ラグマリアさんの搭乗したバイク改め、砲台はウィィィンと音を立てながらエネルギーをチャージしていきます。


「・・・チャージ完了。【グランディスバスターキャノン】・・・発射!!」


ラグマリアさんの発射の声と共に砲台からとてつもないエネルギーが発射されました。レーザー光線のような光ですが威力も大きさも桁違いです。アーテルの【レーザーブレス】やラグマリアさんが使っていた【グランディスバスター】の何倍もの大きさです。あの巨大武者2体があっという間に光に包まれ、さらに森を大きく消し飛ばしています。


光が収束するとそこには直線状に木も地面も消滅した跡だけが数キロにも渡って続いていました。


「ハッハッハー、これが【マーズ前線基地】の司令官ロボのパーツをふんだんに使った我々の最終兵器なのだー!!」


・・・確かにすさまじい威力です。アテナの【爆発魔法】より威力があるかもしれません。アルクさんが見たら絶対に喜ぶでしょう。・・・あとアルクさんなら、最終兵器をこんな早く使って良いのか、と言いそうですね。


とにかく助かりました。残る敵は・・・ゆっくりこちらに向かってくる巨馬に乗ったボス武者だけのようです。


「うぬぅ、アヤツも射線上にいたはずなのだ・・・避けられたようなのだ。中々素早いのだ。ラグマリア!」


「バスターキャノン、冷却中。再使用マデ10分ヲ要シマス。」


アヴァンさんたちがボス武者まで狙っていたのも驚きですが、ボス武者のあの巨馬も見掛け倒しではないようです。そしてラグマリアさんのあの兵器はしばらく使用出来ないようです。まあ、あの威力を連発されては無双ゲームになってしまいますからね。


とはいえ、残るは1体。全員でかかればそう苦労せず倒せるでしょう。


【ツクヨミ神社】の防衛は問題なく終われそうです。となると他の場所の防衛が気になります。


アテナたちは大丈夫でしょうか。アルクさんたちは・・・アルクさんがいれば多分大丈夫でしょうが・・・あの人は時々悪ふざけをしますからね。油断しないと良いのですが・・・


作者のやる気とテンションを上げる為に


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m(_ _)m

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