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生産の難しさ

「聞きたいことが色々あるが・・・【ゲンタイト鉱石】っていうのは?」


「はい!エリア4以降で採掘できる鉱石ですね。より奥のエリアほどたくさん採掘できます!!【シンクロ錬金】の素材になるものですね!!」


【幻獣界】にも鉱石があったのか。【武術界】では【ウルタイト鉱石】、【魔法界】では【マナタイト鉱石】、【機甲界】では【マータイト鉱石】だったか?おっと【人間界】では【ミスリル鉱石】か。この分じゃ他の世界にもありそうだな、鉱石。


「なるほど。で、【シンクロ錬金】とやらで【シンクロアイテム】やら【シンクロアクセサリー】が作れるってわけだな?」


「はい!一般的な【錬金】と違って専用のスキルになります。逆にこのスキルで一般的なアイテムやアクセサリーは作れませんが。」


ふむ、生産系のスキルか。ならこれも戦闘が苦手なプレイヤー向けの救済的なスキルなのかもしれないな。【技術巻物(スクロール)】で取得するみたいだからSPの足りない俺にはありがたいな。


「・・・取得しておいて損は無いみたいだし先に採掘して行くか。」


俺の言葉に全員が頷いたので、まずはエリア4に向かった。


===移動===>エリア4


カンカンカン!


カンカンカン!


カンカンカン!


===移動===>【幻獣界】エリア0眷属ギルド


「ただいま。」


「あら、お早かったですねぇ。」


うむ、問題なく採掘してきたぞ。途中の描写?特に山も谷も無かったから省略。手抜き?ひたすらツルハシを振り下ろす描写が見たいのか?


『スキルクエスト【シンクロ錬金を入手せよ】をクリアしました。』


うむ、そして問題なく【シンクロ錬金】の【技術巻物(スクロール)】をゲットしたぞ。


「アーニャは【中級眷属術】と【中級召喚術】も取得しておくです!!」


「俺は・・・SPがまだ足りない。」


「私は取得しておくわ。」


「私もです。」


・・・ちくしょう。俺以外はSPに余裕があるみたいだ。過去の自分がうらめしい。


「・・・それじゃあ、ホームに戻って試してみるか。」


残りの鉱石はあるし、アーテルたち【眷属】の素材も残っている。いくつか作ってみて試したいところだ。


===移動===>【アークガルド】クランホーム


さっそく【シンクロ錬金】を取得し、試してみる。ちなみに場所は庭、試すのは俺、見学者多数。・・・ジャンケンに負けた俺が恨めしい(2回目)。


取り出したるは【ゲンタイト鉱石】と【天龍馬の爪 ☆12】である。


やり方は簡単、素材を机に置き、手をかざしながらスキルを唱えるだけ。


「【シンクロ錬金】。」


掌から魔力が流れていく感覚があり、掌から出た魔力の光が素材を覆っていき・・・弾ける。そして出来たのは・・・指輪だった。


【シンクロボール ☆1】

【シンクロ】スキルを擬似的に使用できる。ただし、中級以上のスキルの【シンクロ】には使用できない。一度使用すると消失する

アルク、アーテル専用


「・・・しょぼいな。」


レアリティ1だし、初級スキルしか使えないみたいだし、雑魚以外には使えないな、これ。


「まだ【シンクロ錬金】のレベルが1だし仕方が無いんじゃない?」


「レアリティ12の素材を使ってレアリティ1のアイテムとなると割りにあわなすぎますけどね。」


「確かに勿体無い感が半端ないな。・・・あ、だが【シンクロ錬金】のレベルが一気に上がったぞ。今の一回でレベルが10になってる。」


どうやら扱う素材によってスキル経験値が上がるみたいだな。素材のレア度から言ったらまだ勿体無い気もするが・・・自分の眷属の素材しか使えないんじゃ仕方が無い。


「とにかく試してみるか。アーテルもいいか?」


「クルル!」


幼体のアーテルがビシッと敬礼する。・・・それ、どこで覚えたんだ?


「えーっと使い方は・・・まずアイテムに【シンクロ】させたいスキルを登録?・・・じゃあ【火魔法】を登録。」


するとボールが光りだした。これがスキルが登録された状態ってことか?


「んで後はアイテムを相手に触れされる、と。じゃあほい、アーテル。」


「クル♪」


軽く放ったボールをキャッチするアーテル。かわいい。ボールはアーテルに触れた瞬間、吸い込まれるように消えていった。どうやらこれでアーテルが【火魔法】を使えるようになったらしい。


「よし、じゃあアーテル。【ファイヤボール】だ。」


俺は誰もいない空中に向かって撃つよう指示を出す。


「クルッ!!」


アーテルはブアッと口から火の玉を放った。どうやら成功したようだ。・・・なんで口から出したんだろうか?俺が【ファイヤボール】を撃った時は掌から出したんだが・・・


「魔法を撃つ時はどこからでも出来るみたいですよ?私達だって・・・ほら。」


そういってアルマも口から【ファイヤボール】を放つ。・・・知らなかったぜ。口から火を吐けるなんて。怪獣ごっこがはやりそうだ。しかし、アーテルたちと違って人が口から火を吐くというのが微妙な絵づらだと思うのは俺だけだろうか?


「ちなみにアイテムだと受け渡しが必要みたいだけど、アクセサリーや純粋にスキルとして使用する【シンクロ】は必要ないみたいね。離れていても好きに【シンクロ】できるみたい。」


アテナが【メニュー】のヘルプを見ながら説明してくる。


「ということは【シンクロ錬金】の最終目標はアクセサリーを作ることになるのか。」


「それがそうでもない見たい。アイテムの場合、一度使うとなくなってしまう代わりにLPの消費も無いみたい。何種類もスキルを【シンクロ】させたい場合はアイテムの方が便利だって。」


・・・なるほどな。一長一短というわけか。


・・・あとアーニャが口から黒い息みたいなのを出してるんだが・・・ノワールの【ダークブレス】か。スキルのほうの【シンクロ】を試しているらしい。・・・とここで疑問が。


「おいアーニャ。」


「・・・!?」


アーニャはこちらを見るが返事をしない。・・・やはりブレス中は喋れんらしい。・・・当たり前か。


「・・・!?・・・!?・・・あー、あー!・・・びっくりしたのです。」


でしょうね。思わぬ弊害もあるみたいだな。これは気をつけといたほうが良いだろうな。


何はともあれせっかく【シンクロ錬金】を取得したので皆試し始めた。【シンクロ錬金】のレベリングは思ったより簡単そうだし俺も、もう少し試してみるか。俺は素材を再び取り出して再度【シンクロ錬金】を試すのだった。


・・・


うーん、上手くいかないな。【シンクロ錬金】のレベルは20を超えたのにできるのがレアリティ3程度だ。素材から考えてももっとレアリティが上がってもよさそうなんだが・・・


困った時はラングに聞くのが一番か。・・・いや、生産ならガットたちか?アクセサリーなら・・・ヒューナス?・・・あのオカマと話すと精神がゴリゴリ削られるからまた今度。


というわけで掲示板で検索。重要な事は載っていないが、基本的な情報とかなら掲示板とかでも共有されているからな。


・・・【シンクロ錬金】が出てこないな。意外とマイナーなのか?そういえば【眷属】を欲しがる人が出始めたのって割と最近になってからってラングが言ってたな。レベリングが忙しくて皆そこまで気が回ってないのかもしれない。・・・もしくは愛玩動物代わりにしている人が多いのかも。


「クルル?」


・・・うん、アーテルはかわいいよ。お菓子をやろう。


おっと脱線した。【シンクロ錬金】が駄目なら【錬金】の方がどうだ・・・あった!


なになに・・・まずは素材を厳選しましょう。鉱石や原石なら【精錬】してインゴットや宝石にしましょう。・・・しょっぱなから躓いてるな、俺。


あとはスキルを使用する際の魔力を調節しましょう。素材やレアリティによって適切に調節しないと魔力過多で壊れやすくなったり、逆に少なすぎて大した性能にはなりません。ただ魔力を垂れ流すだけでは大した物は作れません。・・・すいません、垂れ流しでした、俺。


最後に、どの生産でも針に糸を通すように繊細に行いましょう。少しのミスが結果に大きく関わります。集中力を高め、ひたすら練習を行う事が成功の秘訣です。


・・・すいませんでした。生産舐めてました。


明日からガットたちにもう少し優しくなろうと決める俺であった。


===ログアウト===>お疲れ様でした。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 装備作るときから気になっていたんですが、アーテルのレアリティが13だったのに素材は12なんですね。 で、レアリティの高い素材を使ってるからアルクの武具が12なのはわかるんですが、アテナ…
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