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眷属の強化

===移動===>【アークガルド】クランホーム


今回も中々の収穫だった。主な目的はレベリングだったが、ミスリルもそれなりの数を手に入れたし、アルマの戦力も万全である事がわかった。まあ、一部怖い面もあったが。


主な目的であるレベリングも俺はLv.50、アーテルはLv.48、カイザーはLv.37である。アルマたちも似たような感じだ。もう少しレベリングしたらほとんどのメンバーがレイドクエストの推奨レベルである50に到達するだろう。


アヴァンが作ってくれた兵器も中々強力だ。遠距離攻撃手段があるのは助かる。


一方で問題もあった。アーテルたち、モンスターの眷属組だ。そこらの雑魚なら問題は無いのだがミスリルゴーレムくらいの硬い敵を相手にするには厳しくなってきた。同じ事はカイザーやラグマリアにも言えるのだが、こっちは装備品によってフォローできるのでまだ、何とかなるのだが、アーテルたちは武器を装備できないからな。


何かしら手段を考えたい所だ。


と、頭を悩ませながらホームに帰ってくると・・・


「・・・あ。」


「・・・」


・・・庭でアテナがケーキを食っていた。俺はツカツカと歩み寄るとアイアンクローでアテナの頭を掴む。


「貴様・・・何をサボっとる。」(2回目)


「アイタタタタッ!良いじゃない!昨日、あんたたちだって食べてたでしょ!!」


「お前も食ってただろうが!!」


しかもサボってた事は否定しないんかい。またワンホールのケーキだし。どんだけケーキ食うつもりだ。・・・クッ、ここがリアルだったら太るぞって言ってやれるのに!


「アテナさんはアーニャと食材確保に行ってくれましたのです!これはそのお礼なのです!!」


いつの間にかアーニャも来ていた。・・・手にお菓子一杯に持って。・・・ここのメンバーは一々お菓子を食べながらじゃないと話が進まないのか!リーダーの顔が見てみたいぜ!・・・あ、俺か、じゃあ仕方ないな。


俺はアテナの顔から手を離し、流れるような動作でフォークを取り出しケーキをぱくつく。


「ああ!」


その俺の横では既にアルマが優雅にケーキを食べながらお茶していた。いつの間に・・・できる!


若干一名の悔しそうな顔を余所にまったりとしたひと時を過ごした。


・・・


「・・・って違う違う。アーテルたちのことだよ。」


「クル?」


アーテルがケーキを頬張りながら、なーに?と言わんばかりに首をかしげながら俺を見てくる。かわいい。・・・ってだからそうじゃなくて。


「急にどうしたのよ。」


「実はかくかくしかじかなんだ。」


「・・・なるほど、レオーネたちの強化ね。」


「・・・なんでかくかくしかじかで伝わるのです?」


なんでだろうね。ホラーで怪奇な現象な気がするけど気にないほうが良いんだろう、多分。俺の心の平穏のために。


「ま、まあそう言うわけで何かと思ってな。ラング辺りに聞いてみようと思ってたんだ。」


ちなみに奴は忍の里に入り浸ってるとか聞いている。ついでにくノ一装束を着せようとしてくるとロゼさんが愚痴っていた。・・・考える事は一緒じゃないかって?ほっといてくれ。・・・あれ?そういえば前にアテナとアルマに着せようとしたくノ一装束、どこ行った?俺の【収納箱(アイテムボックス)】には入ってないぞ?・・・誰かが持ってったのか?


「それなら【眷属ギルド】か【育成士(テイマー)ギルド】【召喚士(サモナー)ギルド】あたりに聞いてみるのはどうなのです?何か新しいスキルがあるかもしれないのです!!」


俺が、くノ一装束消失事件について推理していた所で、アーニャの天の声が割って入ってきた。・・・そりゃそうだ。【眷属】のことなら【眷属ギルド】に聞かないとな。・・・どうやら俺も脳筋の傾向に陥っていたようだ。反省。


===移動===>【幻獣界】エリア0眷属ギルド


ということで善は急げでやってまいりました、【幻獣界】の【眷属ギルド】。【幻獣界】にいる(今の所)唯一の人型のNPCである受付のネコミミお姉さんにド直球で話を聞いてみる。


「それでしたら、【シンクロ】というスキルがおススメですね!」


「「「「【シンクロ】?」」」なのです?」


ちなみにこの場にはモンスターの【眷属】がいる俺、アテナ、アルマ、アーニャの全員が来ている。やはり皆興味があるのだろう。カイザーだけ場違い感が出ているのは少し申し訳ないが。アヴァン?あいつはラグマリアと一緒に引きこもってるから知らん。


「はい、【中級育成士(ミドルテイマー)】の【中級眷属術】か【中級召喚士(ミドルサモナー)】の【中級召喚術】で使用できるスキルですね。簡単に言えば主人と【眷属】の間でスキルを共有する事ができるスキルですね。」


詳しく話を聞くと、要するにアーテルの持つスキルを俺が使えるようになったり、俺が持つスキルをアーテルが使えるようになるということだ。ただし、全部が全部というわけではない。例えば【剣術】スキルなんかは剣を持っていないアーテルが使うことは出来ない。当たり前だが。


これって何気に凄い事なんじゃないか?俺の【勇天の一撃(アーク・ストラッシュ)】や【俊天の疾走(アーク・アクセル)】をアーテルが使えるようになるってことだろ?アーテルが今以上にスピードアップしたら・・・背に乗ってる俺は大丈夫なんだろうか?


ただし、デメリットもある。まず【シンクロ】というスキルを使用するのにLPを消費する。LPを消費するという事は【限定召喚】で召喚している場合、召喚時間が短くなるということだ。


また、スキルに消費するBPやMPも通常通りに消費される。これはスキルを使う側の物が消費されるらしい。つまり俺のスキルをアーテルが使った場合、アーテルのBPかMPが消費されるということだ。


さらに主人か【眷属】が使用中のスキルをもう一方が使用することは出来ない。つまり俺とアーテルが同時に同じスキルを使用することが出来ないということだ。


制限はあるが有効であるのは間違いないな。例えば俺の【全天の属性(アーク・エレメント)】をアーテルが使えばミスリルゴーレムも楽に倒せるだろうし、【勇天の一撃(アーク・ストラッシュ)】のような一発系なスキルも、俺が使ったあと、アーテルが使えば事実上、連続使用できることになる。


「これは戦略の幅が一気に広がるな。」


「そうですね。参照ステータスは使用者側の物を使うのでまったく同じ威力にはならないみたいですが、主人か【眷属】が強くなれば両方が強くなることになりますね。」


「ふぉおおおお!ではアーニャがついにドラゴンの力を使えるようになるのですか!?」


・・・まあ、そう言うことなんだろうがふぉおおって。しかし、これはアーニャにとっても救済策になるかもな。ブランとノワールのスキルがどこまで使用できるかは分からないが、使えるスキル次第ではアーニャが単独で戦闘できるようになるかも。・・・そんな事態がありうるかどうかは置いておいて。


「さらにさらに【シンクロ】スキルを補助するためのアイテムやアクセサリーもありますよ?」


なに?そんなものまであるのか?


「それは・・・ここでは売っていないんですか?」


「そうですね。【シンクロアイテム】や【シンクロアクセサリー】は【眷属】からもらえる素材を使って自らの手で作成しなければなりません。方法は・・・こちらです。」


スキルクエスト【シンクロ錬金を入手せよ】

ゲンタイト鉱石を20個納品する

クリア報酬:【シンクロ錬金】


・・・ああ、クエストをクリアしろってことね。


作者のやる気とテンションを上げる為に


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[一言] 主人公の女に対する扱いが悪すぎない?なんかあった?
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