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恋人はライバル関係  作者: 柴田盟
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謎のバンド、ソウルメイト

 レコーディングが終わって、僕達はいったん帰宅と言う形になった。帰宅途中僕達は語り合った。


「凄いよ私達いきなりメジャーデビューなんて」


 涼子さんの興奮は止まらない。いやそれは僕達も同じ事だった。まさか僕達の演奏がコンクール優勝なんて考えられないほどだった。久保さんは言っていた。あの三十組の中で僕達のバンドが一番凄かったと。それを聞いて僕達の魂に火がついたように語り合った。僕達の夢は小説家兼絵師ではなくバンドでデビューを飾った方が良いんじゃないかと思い始めた。


 でもメジャーデビューを飾ったからと言って僕達のバンドが売れるとは限らない。でもあの三十組の中で一番をとってしまったから、僕達は本当に実力があるかもしれない。いやあの三十組の中でみんなレベルの低い連中ばかりであった。そもそも魂という物が感じられない。


 奈々子さんが「ねえ、これから図書館に行ってバンドの練習しない?これからバンバン売っていこうよあたし達のCD」興奮が止まらないのかそう言った。


「メジャーデビューを飾ったからって僕達のバンドが売れるとは限らないよ」


「何よアツジ、あなたには夢がないの?」


「夢はあるさ、でも僕達のバンドがメジャーデビューを飾ったからと言って、人気が出るとは限らないよ」


 そこで涼子さんが「そうねえ、確かにあっ君の言っていることは正しい。まだ私達が売れるとは限らないよ」


「どうしたのよ二人とも?メジャーデビューしたら、何か熱が冷めたような感じじゃない。本当にそんな事を言っていると本当にあたし達売れなくなってしまうわよ。翔子はどう思っているの?」


「うん。確かにメジャーデビューは嬉しいけれど、あっ君さんと涼子ちゃんの言う通りかもしれないよ」


「どうしてあなた達はそうなのよ。もっと熱く行こうよ。そんな熱の冷めたような気持ちだと本当に売れなくなってしまうわよ」


 確かに奈々子さんの言うとおり、ここで熱を冷めてしまったら、本当に売れなくなってしまうかもしれない。先ほどまでの熱はどこに行ってしまったのか分からないが僕達はまだ売れるとは限らない。その事を奈々子さんに熟知して欲しいと僕は思っている。


 メジャーデビューを飾ると言うことは本当に熱くなれるような感じだ。でもよくよく考えてみると何か出来すぎた話だと思って僕は疑ってしまった。本当にそんな風に疑っていると熱が冷めてしまう。でもここで熱を冷ましてしまったら、いけない。熱を冷ました僕達に嫌な事が起こるからだ。


 だから僕は光さんに聞いてみることにする。


「光さんはどう思いますか?僕達がメジャーデビューを飾ることに?」


「嬉しいけれど、確かにできすぎた話ね」


「桃子はどう思う?」


「桃子は精一杯歌いたいと思っている。みなさんの言うとおり確かにできすぎた話かもしれないけれど、桃子はみんなとバンドで歌っているときが一番楽しいと思っているよ」


 桃子らしい純粋な意見だなと思って僕は桃子の頭をなでてあげた。


 何だろう。最初はあんなに嬉しくて熱くなれたのに、後々考えてみれば、僕達の中には疑念しか生まれなかった。でも奈々子さんだけは浮かれていたが、何かおかしいような気がした。



 僕達のCD発売は二週間後、そしてすぐに二週間が経って僕達のデビューシングルはオリコンチャート七位を記録した。これにはさすがに驚いた。この二週間バンドで熱くなれないと思っていたのにどうして?僕達は疑っていたのに、その疑いを払拭するようにオリコンに入ってしまった。それで僕達はテレビ出演の連絡が入ってきたが、僕達は出演を拒否した。


 なぜ拒否したかと言うと、学業の事を優先したからだ。奈々子さんはテレビに出たいと言っていたが僕達には学業があるから、とりあえずソウルメイトと言うバンドは顔は出さずに、CDだけを売る事だけに専念することにした。


「何でテレビの依頼が来ているのに出ないのよ」


 奈々子さんは憤っている。


「僕達はそんなことをしている場合じゃないよ。学業をおろそかにしてはいけないよ」


 涼子さんが「少しは頭を冷やしなさい奈々子。私達の目的はあくまで小説家兼絵師の仕事に就くことでしょ」


「何を言っているのよ涼子、テレビ出演をしたら莫大な財産が手に入るのよ。翔子はどう思っているのよ」


「私も涼子ちゃん達と同じ意見です」


 僕が「とにかく奈々子さん。落ち着いて、僕達は学業があるのだから」


 涼子さんが「とりあえず私達は顔を出さない方が良いかもしれないわ。このまま時期的にCDをリリースして売っていった方が良いと思うんだけれどもな、それに謎のバンド『ソウルメイト』何てかっこいいじゃない」


 すると奈々子さんは納得して「確かにそうだね。謎のバンド『ソウルメイト』か」


「でしょ、奈々子、私達は謎のバンド『ソウルメイト』、かっこいいじゃない」


「確かに涼子の言う通りね、その方がかっこいいかもしれない」


 奈々子さんを説得してくれたことに僕達は涼子さんに感謝だな。それに司書のバイトをしている光さんは忙しいし、もしテレビに出てくれって言っても拒否するかもしれない。そうだよ。僕達は謎のバンド『ソウルメイト』って名前が良いと思っている。


 オリコンも七位に定着したことだし、僕達はかなりのお金が入ってくるだろう。僕達自身で作った曲なのだから。それに今日は僕達はスクーリングだ。学校のみんなは僕達が謎のバンド『ソウルメイト』だと言うことは誰も知らないだろう。


 その方が良いかもしれない。それと絵では相変わらずに小川君には大差をつけられている。知的障害を負っている小川君の絵は本当に圧倒的な素晴らしい絵を描いている。僕はそんな小川君に興味を持ち、スクーリングではそんな小川君と絵の勝負をしているが小川君的には僕の事なんて眼中にない感じだ。


 聞いた話では小川君はいつも一日中絵を描いているような感じだ。勉強の方はと言うと、僕達四人が一位から四位を独占している感じだった。でもこの学校では勉強よりも絵の方を重視しているため、高岡先生は「勉強が出来なくてもお前達を絶対に絵で食わせてやるほどの力をつけさせてやるからな」と豪語している。それは相変わらずだ。


 まあ、でも僕は僕で小川君は小川君で絵を描いた方が良いんじゃないかと思った。僕達四人の夢は小説家兼絵師の夢を叶えるためにこの学校に入ったのだ。そして僕達はバンドを組み、まさか僕達が謎のバンドである『ソウルメイト』だと言うことを知らないだろうと、内心自分のバンドを誇っていた。


 いやそれでは絵に対する劣等感をバンドで補っている感じがして嫌な感じがする。とにかくバンドはバンド、絵は絵で行きたいと思う僕だった。


 奈々子さんの方を見るとまさにそんな感じだ。絵に対する劣等感を僕達の謎のバンド『ソウルメイト』で補っている感じだ。でも奈々子さんの絵も素敵な絵を描くんだよな。僕達の絵は小川君には敵わないけれど。でもそんな勝ち負けなんて絵には関係ないんじゃないかと思った。


 僕達は自分たちが描いた小説の絵をネット小説に投稿して僕達のアクセス回数は増える一方だった。僕達はみんなアクセス回数が二万を超えてしまった。さて今日のスクーリングはヌードモデルであった。


 高岡先生が「今日はヌードモデルの絵を描いて貰うことにした。ヌードをして貰う人に失礼のないようにするんだぞ」


 すると教室のドアが開いて、綺麗な女性が白いワンピース姿で現れて、そのワンピースを脱いで裸になった。僕はこんな事聞いていないので欲情してしまった。女性の裸なんて母親と桃子の姿しか見たことがないから、僕は激しく興奮してしまった。そしてヌードモデルを描くことになってしまった。

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