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恋人はライバル関係  作者: 柴田盟
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青春は本物になるための闘い

 新聞配達の仕事が終わって僕と奈々子さんは勝ちを確信していたが配達所に戻ると涼子さんと斎藤さんがもうすでに戻っていた。


「残念だったね奈々子、あなた達勝ちを確信していたでしょ」


 涼子さんは勝ち誇った目で言う。


「あなた達やるようになったじゃない」


 どうやら今日は僕と奈々子さんがジュースを買う羽目になってしまった。


 涼子さんの言うとおり僕と奈々子さんは勝ちを確信していた。でも奈々子さんの効率の良いやり方を、涼子さん達はそれを上回っているのだ。涼子さんも斎藤さんももう新聞配達の達人だ。それでこそ僕達のライバルだ。


 とりあえず今日も学校だ。僕と涼子さんの家に戻ると、光さんと桃子は勉強をしていた。僕達はいつものようにその熱にあやかるように勉強を始める。


 やはりいつも思うんだけれども二人の熱にあやかると本当に勉強が捗る。僕達の熱は熱すぎて止まらない。このまま小説家兼絵師と言う、無謀な夢に向かえそうな気がする。このまま勉強していると、何かが僕達を待っているような気がしてきた。


 これから歩む人生で僕達は素敵な人に出会えるのかもしれないと。そして学校に行く時間になり、ほとんどが自習の時間になっていた。先生達は教えることはすべて教えたと行って僕達に自習の時間をくれている。自習の時間も僕は燃えるようにきっと三人も勉強を頑張っているのだろう。だから僕も負けてはいられない。


 勉強は運動と違ってやるだけやれば出来るようになっている。勉強の合間に僕は窓から見える空を見上げた。何となく僕は思ってしまう。僕はついている人間だ。たまに安井の奴が僕にガン飛ばして来るが、僕は迎え撃つようにガンを飛ばし返す。すると安井はビビって目を反らしてしまう。僕はいじめられていた頃の僕じゃない。僕だって変わったんだ。


 一人暮らしが出来るぐらいになり、たまに保健所から連絡が来るが事情を説明して、僕達はやっていけると見せつけた。今日は学校の給食はカレーであった。学校のカレーって本当においしいから良いかなと僕は思っている。


 給食が終わると学校も終わって、僕達は僕と涼子さんの家に行ってみんなの熱を放出させながら、勉強に取りかかった。そろそろ、期末試験だ。そこで僕は天辺を取ってやると躍起になっていた。いや天辺はとれなくても良いけれど、全身全霊をかけて頑張りたい。勉強も小説も絵も何に対しても僕は負けない。


 テスト範囲はもう僕達は網羅している。後はミスをしないように努めなくてはいけない。




 そして期末試験当日、試験は開始された。英語も数学も歴史も国語もすべての教科に対して僕は余裕でこなしていた。本当に余裕すぎるって感じだった。




 そして期末試験の順位が決まった。僕は学年一番を取り二番が涼子さんで三番が斎藤さんで四番が奈々子さんであった。


 先生は言っていたよ。新聞配達の仕事もやって勉強もここまでやれるなんて凄いって。それほどでもない。僕達は光さんから教わった五分で一時間分の勉強が出来る方法を知っているからだ。


 期末試験が終わって僕達は打ち上げで桃子と光さんも誘ってカラオケに行った。また喧嘩にならないように光さんも同行している。以前、点数のことでもめて、低い点数の人はクレープをおごる事になってトラブルになってしまったっけ。でも今日は光さんも同行しているからそういう事はないだろうと信じている。


 もう点数はつけないで、思い切り楽しむ事にした。本当にカラオケは楽しい。歌っていると、本当のミュージシャンになれた気がしてくる。涼子さんがお酒なんか飲む何て言ったら、光さんに怒られてしまった。それはそうだ。僕達はまだ未成年だ。お酒を飲む年頃ではない。でももし光さんがついてこなければ、涼子さんはお酒を飲んでいたかもしれない。


 まあ、せっかくカラオケに来たのだから、もっとはっちゃけても良いと思っている。僕は調子に乗ってX JAPANの紅を歌うことにした。紅は凄くキーが高くてうまく歌えなかったが、とにかく楽しめれば良いと思って僕達は歌っている。期末試験も終わって後は両国高校に入る準備をするだけだ。


 本当ならこんな事をしている場合じゃないかもしれないけれど、今は楽しんでいたい。僕達は思いきり楽しんで次に繋げたい。これは僕達のご褒美みたいな物だ。光さんと桃子は本当に歌が上手だ。ここで小説のアクセスランキングを見てみることにする。僕が二千五百で奈々子さんが二千で涼子さんが三千で斎藤さんは五千を超えている。ちなみに桃子は千を超して、光さんは一万を超えていた。


 アクセス回数は僕と奈々子さんが減ってしまっていた。


 すると涼子さんは「あっ君と奈々子がアクセス回数が減ってきてしまったわね」


「だから何なのよ!」奈々子さんはけんか腰になって涼子さんに言う。


「まあまあ、奈々子さん、アクセス回数が減ってしまったのは仕方がないけれど、今度頑張って涼子さんのアクセス回数を超そう」


 僕が言うと奈々子さんは黙って見過ごしてくれた。


 とにかく今は喧嘩をしている時ではない楽しむ時間だ。楽しんで楽しんで思い切り楽しむ時間だ。そんな時に喧嘩なんて悲しいだろう。


 奈々子さんも機嫌を直してくれて楽しんでくれた。


 今日は日曜日で新聞配達の仕事もないから、ゆっくりと楽しむ事が出来る。ジュースは何杯だってお替わりできるし、とにかくフリータイムで僕達は歌う。こんなバカをやっていられるのはまだまだ続くかもしれない。だって僕もみんなと同じ両国高校に入学するからだ。行ける自信はある。こんなにも自信が持てるなんて考えたこともなかった。以前の僕ならそんな高校に入る力なんてないよと諦めていただろう。


 僕にとって宝物と行ったら恋人の涼子さんと、それと友達の奈々子さんと斎藤さんと光さんだ。それに妹の桃子も僕の大事な宝物だ。その宝物がなければ僕は今こうしてバカをやっていられないだろう。本当に今がとても大事だ。


 でも終わりという物は必ずやってくる。将来僕達はどうなっているのだろう?でも僕は信じている。それからも分からないけれど、楽しくなっているはずだと。GLAYの曲にあったがやがて来るそれぞれの交差点がやってくるはずだ。それまでに僕達は勉強も小説も頑張らなければならない。みんなも小説を書いていたいと思っている。


 みんなも言っていたが、もしなれるのなら、小説家になりたいと思っている。でも世の中そんな大きな夢を叶えられるほど、甘くはない。でもそれを追うのが楽しいんじゃないかと思っている。面白い小説は自信を持って書かなければ面白い小説を書くことは出来ない。だから僕達は自信を持って小説を書き続けたい。


 そうだ。面白い小説を僕達は書ける。その証拠にアクセス回数だって三千を超えている。もっともっと面白い映画や面白い漫画などを読んで、もっともっと面白い物を書いて本当の小説家になってやる。青春は本物になるための戦いだと光さんは教えてくれた。そうだ。本当の戦いはこれからだ。みんなと一緒なら描けるような気がしてくる。だから僕もみんなと共に両国高校に入学を決めたのだ。


 どんな未来か分からないけれど、みんなと一緒なら楽しくなると僕は思っている。未来の輝きに向かって僕達は進めば良いんだ。僕達の間で喧嘩してぶつかり合うこともあるけれど、それでも僕達は笑って過ごしてきた。だから僕達には恐れる物なんて何もない。あるとしたらこの絆が壊れてしまうことだけだ。でも大丈夫。僕達の絆はそう簡単に壊れはしないと思っている。

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― 新着の感想 ―
[良い点]  火の玉のように生きる力が燃え上がっていますね。  一生の友だちを得ることの有り難さもわかっているようですね。  たとえ、これからどんな辛い時がこようと、今の気持ちを忘れずに前を向いてくだ…
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