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【♯72】フィールドリサーチ・A.I.M.Sの今後を捜査せよ!

 ――引き続き、A.I.M.Sレポートを報告しよう。


 突然だが、A.I.M.Sには無数のモードが存在する。


 プレイヤー達の腕を競い合う『ランクマッチ』、レイダーズの野望やゲームワールドオンライン世界の危機をプレイヤー総出で救う『スクランブル』、『射撃訓練所』等それぞれ。


 そして今回展開されるモードは本邦初公開。A.I.M.Sの戦いの舞台となるゲームワールドオンラインの各エリアの調()()をメインとした特殊なモード。名付けて【フィールドリサーチ】である。


 これも全国のプレイヤーと共有されたオンラインモードであるが、特徴的なのはこのモードでは一切武器系のアイテムはドロップされないこと。

 このモードの目的はあくまでも“調査”。戦場となるフィールドの探索から、アイテム生成の素材となる『エイムエナジー』の収集、更にはA.I.M.Sに関連する秘密を探る裏要素の回収とやる事満載。


 意外にもキッドが経営する動画配信チャンネル『ELEMENT◇TRIGGER'S』では、フィールドリサーチを主としたライブ配信を一度もやっていなかった。そこでキッドは、巨大倉庫を発見したというハリアーの証言を元に調査ついでに配信を始めたのだった。


 この調査が、A.I.M.Sの今後の展開を示唆するものになる……のでしょうか?


 〘◇Now Lording◇〙


「ちわっす〜!」


 〘ちわ〜っす!〙〘ちくわっす〜〙〘ちわっすー〙〘ちわーす〙〘ちわっす〜!〙〘ちわっす〜〙〘ちわす〜〙〘ちわっす〜!!〙〘ちわーーす!!〙〘ちわっす〜〙〘ちわーーーーーす〙


「もういっちょ、ちわっす〜!」


 〘ちわっす〜〜!!〙〘ちわすー〙〘ちわーーす〙〘ちわっす〜!〙〘チワワ〜〙〘ちわっす〙〘ちわす〙〘すわちーー〙〘ちわーっす!〙〘ちわーーーーーす〙



「静かにしろ!!!!」


 〘何だよw〙〘ドリ◯だ〙〘静かにも何もコメントだから声出ねーよwww〙〘このボケは珍しい〙


 流石、キッドによる往年のボケにも適応するトリガーズの視聴者兼メンバー。挨拶代わりのスーパーチャットやメンバーギフトが飛び交う中、彼らは普段の配信とは違うことを動画タイトルから既に察していた。


 何しろ今回のライブ配信のタイトルは――――


『【A.I.M.S フィールドリサーチ】ミッション・イン・()()()()【トリガーズ/キッド&ハリアー】』


 ……因みにタイトルを考えたのはキッドです。


「……はい。色々言いたげなのは分かるけど、尺勿体無いからそのまま進みまーす」


 〘◇Now Lording◇〙


「さて、今回のライブ配信は謂わば“諜報活動”。スパイ活動なんですけども、この先のA.I.M.Sの展開に影響されるだろう情報を、うちのハリアーが入手してきたという事なので……皆さんで探り合っちゃいましょう!」


 ゲームのどんな形であろうと、エンターテイメント性を忘れないキッド。普段でも一万単位の人に視聴されているこのチャンネル。それを極秘情報に首を突っ込むようなリーク行為を公開する事は、相当危険な気がするのだが……


「因みにこのスパイ活動は、A.I.M.Sを経営する機関『WGC』によって()()()()されてるんで御安心を。無論ハッキングやシステム妨害とかは禁止されてるけど」


 A.I.M.Sのみならず、ゲームを総括する電脳異世界『ゲームワールドオンライン』。ここでは異世界の謎や、今後起きるであろう展開などは全てプレイヤー達の動向に委ねている。

 つまりキッドとハリアーがこれから潜入する巨大倉庫の諜報も、命の保証は抜かされてるが、承認の意向で成り立っているのだ。


「ほんじゃ、今回のスパイする場所をハリアーに紹介して貰いましょ。頼むよ〜」


 ようやく情報提供した御本人、ハリアーが配信画面に映った。


「今回のミッション場所は、フィールドリサーチ用に転送されたゲームワールドの海浜エリア『ウェポンズ・ベイ』だ。ここじゃ古今東西の武器アイテムの生成から格納も担う工場の役割を果たす。

 その中にA.I.M.Sから導入されるだろう”巨大兵器“を格納してるんじゃないかという情報を、俺っちが手に入れたんだ」


 〘巨大兵器!?〙〘FPSに戦車とか出すんか〙〘その情報掴んだら大ニュースだぞ〙〘その為のスパイか〙


 巨大兵器と口にした途端、どよめくコメント欄。最新情報に新要素を混ぜると、好奇心を(くすぐ)られる魔力を持つというが、効果は覿面(てきめん)だ。


「ほんで? 肝心の倉庫は何処にあるんだ、ハリアーさんや?」

「あぁ、エリアからして『AI−03』の倉庫。北西進んで約200m先だな」


 配信前にキッドに見せた写真からして、ドーム状・大型銀色舗装のシャッター倉庫。この中にA.I.M.Sに登場するであろう、巨大兵器なる武器が眠っているのだという。


 だが万物のゲームの武器アイテムを格納する倉庫だけあって、同じような倉庫が団地マンションの如く並列されている。

 何故にハリアーが倉庫番号を知ってたかというと、幸いにも撮った写真の倉庫外装に番号が薄く掘られてた為である。だがこの写真の中には、余計なものも写っているのを視聴者は見逃さなかった。


 〘あれ、レイダーズの機械兵が〙〘レイダーズおるやん〙〘狙われてるw〙〘どっから湧いてきたんや〙


 倉庫を覆う高壁のセキュリティ前にて、良からぬ事を企もうとするレイダーズ機械兵も写真に写っている。これによって視聴者の一部は、トリガーズがわざわざ諜報活動を配信した理由が分かってきたようだ。


「もう薄々感じてると思うけど、今回のスパイ活動は、レイダーズからA.I.M.Sの兵器を悪用させないために守ろうって話!」

「ついでに新情報ありそうなら、俺っちらで掴んで話題掻っ攫おうぜ」


 ちゃっかり手柄も頂こうと欲を見せるハリアー。それを他所にキッドは、レイダーズの企みを根本から絶とうとスパイ活動に躍起になっているようだ。


 だが、その活動も一筋縄じゃいかなさそうだ。


「倉庫に辿り着く前に、()()()()()()を超えないとな」

「警備アンドロイドか。ちょっとしたメタル◯アだな!」


 並列された倉庫の細い路地には、右往左往に警戒する強固なメタルボディの警備アンドロイドの連中。

 これを東京ドーム3個分の広さで、アンドロイドの眼を潜りながら『AI−03』まで辿り着かなければならない。A.I.M.Sとは施工を凝らせたゲーム展開。




「―――トリガーズのステルスアクション、とくとご覧あれ!」



 本日のA.I.M.Sゲームレポート、報告は次回に続きます!



 〘◇To be continued...◇〙


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