表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現代日本で「生活魔法」が使えるのは僕だけのようです。社畜を辞めて「特殊清掃」を始めたら、いつの間にか億万長者になっていました  作者: かるびの飼い主


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

93/95

第93話 「血の証拠を消せ」裏社会の依頼を【クリーン】で一瞬で処理する

3話更新の2話目です

リュウ・ロンは、SPによって報酬が二億に値切られたことに憤慨していたが、すぐに表情を切り替えた。


「よかろう。報酬のことは、後で仕切り直す。だが、貴様の力を見せてもらう」


 彼は、テーブルの上に、一枚の写真を見せた。

 そこには、床一面に広がる、おびただしい量の血液と、散乱した遺留品が写っている。


「これは、我々の裏の仕事だ。証拠はすべて消去しなければならない。通常の清掃業者では不可能だ」

「なるほど。汚物処理の依頼、ですね」


 俺は写真を見ても顔色一つ変えない。

 リサも横で無言だ。彼女にとっては、慣れた風景なのだろう。


「ターゲットは、数時間後には警察が突入する廃工場だ。痕跡を完全に消し去ってほしい。もちろん、報酬は別途支払う。どうだ、佐藤様」


 リュウ・ロンは挑戦的な目をしている。

 殺人現場の処理。一般の清掃業者は拒否する、最も「汚い」仕事だ。


「楽勝ですよ。――リサ、行くぞ」

「Yes, Master」


 俺たちはリュウ・ロンに座標を教えてもらい、廃工場へとテレポートした。

 そこは、想像以上に凄惨な現場だった。


「ひどいな。壁も床も、血の汚れが染み込んでいる」


 俺は鼻をつまんだ。

 俺の【クリーン】は、普通の汚れだけではない。「不正な情報」も浄化できる。

 そして、この現場に残された「痕跡」や「証拠」もまた、**世界を混乱させる『汚い情報』**だ。


 俺は両手を広げた。


「――【クリーン】、完全浄化ディープ・クレンジング


 白い光が、廃工場全体を包み込んだ。

 床や壁に染み付いていた血液の分子、指紋、遺留品の痕跡、そして空気中に漂う火薬のニオイまでが、光とともに一瞬で消滅した。

 廃工場は、まるで新築時のように、チリ一つないクリーンな空間に戻った。


「よし。これで誰も、ここで何が起きたか知ることはない」


 任務完了。俺たちはさっさとテレポートで帰宅した。

 リュウ・ロンには、リサが「掃除完了」のメッセージを送った。


 その後、警察が突入した廃工場が「あまりに綺麗すぎて不審」と逆に話題になったが、事件は迷宮入りとなった。

 裏社会のドンは、俺の力の「便利さ」と「恐ろしさ」を骨身に染みて理解したのだった。


(続く)

裏社会の「汚い仕事」も、主人公の【クリーン】にとっては楽勝でした。

現場の痕跡を完全に消し去ることで、裏社会のパイプを完全に掌握します。

これで、リュウ・ロンは金銭的な報酬ではなく、主人公の「サービス」そのものに依存することに。


次回、裏社会から得た巨額な報酬の使い道。

豪邸地下に、俺だけの究極の娯楽施設を増築します!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ